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【後編⑴】心理的健康の促進要素

前編のふりかえり

マウントの心理的要因には、自己評価向上や社会的地位向上の欲求があります。自尊心を満たすためにマウントを取る人は他者との比較を通じて優越感を得ようとし、一時的な成功や優越感は自尊心を満たす手段となります。しかし、これはその心理に至る要因として『社会的比較』過去の経験』『社会的期待』『内部的な規範』『情報の影響の5つが考えられ、これら外部への依存が強く、持続的な幸福感や自己受容感を提供する難しさがあります。健康な自尊心を築くには、内面からの受容と成長が重要であり、他者との比較ではなく持続可能な自己価値感を構築することが必要です。
前回までは、要因である5つの項目について考察してきました。

今回からは後編として、こうした現状に対し、望ましい社会を構築し、心理的な健康を促進するために必要だと思われる要素について考察していきたいと思います。

まず、心理的健康を促進するために必要だと思われる要素を挙げていきたいと思います。

1.教育の充実
教育が心理的な健康をサポートする基盤となります。心理教育やストレス管理のスキルを含む教育プログラムが導入され、子供たちが健康的な心の成長を遂げられるような環境を整えることが必要です。

2.感情のオープンなコミュニケーション
社会全体で感情や心の健康についてのオープンなコミュニケーションが奨励される環境が望ましいです。感情の表現や相互のサポートが容易に行われる社会は、心理的な健康を促進します。

3.社会的なサポートシステム
孤立感を減少させるために、個人やコミュニティが相互に支え合う仕組みが整った社会が必要です。特に精神的な問題に対する理解とサポートが充実していることが重要です。

4.労働環境の改善
ストレスの多い労働環境は心理的な健康に悪影響を与えることがあります。働き手がバランスのとれた生活を送りやすい労働環境を整備し、メンタルヘルスへのサポートが提供されることが望ましいです。

5.多様性と包摂性
社会全体で多様性が尊重され、差別が排除される社会が重要です。個々の違いを認め、包摂的な価値観が浸透した社会は、個人が自分らしく生きやすい環境を提供します。

6.適切なメディア表現
メディアが健康的な心理状態を促進し、過剰な競争や理想化されたイメージの提示を控えめにすることが重要です。メディアがポジティブな役割モデルや現実的な成功体験を共有することで、心の健康をサポートできます。

如何でしょうか。
大きく分けると上記のような6つの項目に分けることができるのではないかと思います。

次回は、各項目についてみていきましょう。

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