Good Vibration Magazine

思わぬ出会いをしたいときに / あなたの胸にずっと残るかもしれない何かを紹介していきます

Good Vibration Magazine

思わぬ出会いをしたいときに / あなたの胸にずっと残るかもしれない何かを紹介していきます

マガジン

最近の記事

  • 固定された記事

特集1:遠い世界へ【Good Vibration Magazine 】

(リンクから紹介記事へ飛べます) 今あるもので十分なのに、新しい何かに触れたいと思うのは仕方がない。太古に人類がアフリカから世界中へ散って行ったように、そもそも人間にはこの場所から離れたい、どこか遠くへ行きたいという本能があるようだ。  その本能は時として、自らの身を削るほどに人を駆り立てることがある。英国の作家、ブルース・チャトウィンは強風と砂ばかりの不毛の大陸を歩き、紀行文学の名作『パタゴニア』を残した。その旅の中で、チャトウィンは馬から落ち骨に達するほどの怪我を負う

    • 真空ジェシカ/お笑い(漫才・大喜利・ラジオ)

       テレビ番組に出演すれば、大概すべっただの、炎上だのと言われる。M-1グランプリの決勝進出者発表の記者会見では周りを困惑させるボケをして、所属事務所の社長から怒られる。ネタ動画をYouTubeではなく、海外のポルノサイトで公開する。そんな素行にもかかわらず、お笑いファン、特に東京のライブシーンを追っている層から、面白さへ絶大な信頼感を持たれているのが、真空ジェシカだ。  真空ジェシカは、川北茂澄とガクが2012年に結成した人力舎所属のお笑いコンビである。M-1決勝に2年連続

      • 九龍城探訪 魔窟で暮らす人々 - City of Darkness/書籍(解説付き写真集)/著者:グレッグ・ジラード、イアン・ランボット、訳:尾原美保、監修:吉田一郎

         九龍城という名前は聞いたことはあるだろう。香港にかつて存在したその土地は、漫画やアニメ、ゲームの中である種のアイコンとして扱われてきた。コンクリートのビルが一体化したように隙間なく建ち並び、その中は官憲の手も及ばない、犯罪者が跋扈する魔窟として。そのイメージは援用され続けているが、実際の九龍城は香港返還前の1993年に取り壊された。『九龍城探訪』は取り壊し前の九龍城の姿を写真に残すとともに、当時の住人たちに、九龍城内の生活についてインタビューを行った記録である。  そもそ

        • シティ・オブ・ゴッド/映画(ドラマ・アクション・バイオレンス)/監督:フェルナンド・メイレレス

           ブラジル、リオデジャネイロのスラム街、シティ・オブ・ゴッドで繰り広げられるギャングの抗争と、その中に生きる若者たちの危険な青春を描くブラジル映画。  カメラマンを目指す青年ブスカペは、シティ・オブ・ゴッドを治めるギャングのボス、リトル・ゼの写真を撮りに向かう途中、武装したギャングと銃を構える警官隊のにらみ合いのど真ん中に取り残されてしまう。絶体絶命のピンチの中、まだブスカペが少年だった時代から、この瞬間に至るまでのシティ・オブ・ゴッドの物語が語られる…。  シティ・オブ

        • 固定された記事

        特集1:遠い世界へ【Good Vibration Magazine 】

        • 真空ジェシカ/お笑い(漫才・大喜利・ラジオ)

        • 九龍城探訪 魔窟で暮らす人々 - City of Darkness/書籍(解説付き写真集)/著者:グレッグ・ジラード、イアン・ランボット、訳:尾原美保、監修:吉田一郎

        • シティ・オブ・ゴッド/映画(ドラマ・アクション・バイオレンス)/監督:フェルナンド・メイレレス

        マガジン

        • 特集1:遠い世界へ
          6本

        記事

          マカシェイラ・フィールズ /音楽アルバム/アーティスト:アレッシャンドリ・アンドレス

           優れたメロディーメイカーとはどんな人か。これだけ音楽に溢れた世の中で、今まで聴いたことがなく、それでいて自然に口ずさみたくなるメロディーを生み出せる人こそ、そう呼ぶにふさわしいのではないだろうか。ならば、ブラジルの音楽家、アレッシャンドリ・アンドレス(Alexandre Andrés)は、優れたメロディメイカーといえる。それは、彼が全曲作曲した音楽アルバム『マカシェイラ・フィールズ(Macaxeira Fields)』を聴くとわかってもらえるだろう。  例えば、表題曲の3

          マカシェイラ・フィールズ /音楽アルバム/アーティスト:アレッシャンドリ・アンドレス

          パタゴニア /書籍(紀行文)/著者:ブルース・チャトウィン

           吹きっさらしの大地に素性のしれない流れ者たちが住みつく不毛の土地、南アメリカの南端、コロラド川以南のチリとアルゼンチンにまたがる地域がパタゴニアである。イギリスの作家、ブルース・チャトウィンが1974年から翌年にかけてこの地を旅した経験をもとに書いた旅行記が『パタゴニア』である。  チャトウィンは自身の足跡や旅で出会った人々との交流を描くとともに、訪れた土地土地でかつて起きた様々な事件や、そこに連なる歴史を彼の旅路と並列に語る。米国からパタゴニアへ逃れてきた西部開拓時代の

          パタゴニア /書籍(紀行文)/著者:ブルース・チャトウィン