走る火山学者の海外出張荷物(ロスバゲ対策&便利グッズ)
初めての海外は高校生の時に行った交換留学(1週間)のイギリスだった。大学院に入ってから国際学会やワークショップで、アメリカ、ロシア、ニュージーランドなどに行き、観測プロジェクトでバヌアツにも行かせていただいた
色々な国に行くと色々な経験をするもの。アメリカ行きの安い航空券は、札幌から仁川や台北を経由し、アメリカに行くパターンが多いので、移動時間がすごく長くなる。ニュージーランドでは、見事にロスバゲし、滞在1週間、荷物は返ってこず、ほとんどのものを現地調達して過ごした。昨年のバヌアツは、そもそもエアバヌアツが機材故障などで大混乱中だったので、ロスバゲ確実で、全て機内持ち込みの荷物で来てくださいと言われたため、フィールドワークがあったにもかかわらず、30Lくらいの日帰り登山用のリュック一個で行った
そんな経験のおかげで、海外出張に行く際の荷物が徐々に固まってきた。ここでは、ロスバゲを嫌い、それでも快適に過ごしたい人のために、現状の私なりの海外出張荷物を紹介したい。
1. ロスバゲしないために
まず、ロスバゲは余計な心配と現地での対応が増えるので、絶対に避けたい。最も確実な方法はやはり全て持ち込み荷物にすることである
そのためにも荷物は減らそう。着替えはTシャツとパンツと靴下が着ているものを含んで3セットあれば十分だ。ちょっとマシなホテルならランドリーがあるし、なければ手洗いすればいい。そのため、小分けの液体洗剤もたくさん持っていくことをオススメする。3セットでやりくりできるようになると、何泊に伸びても荷物は変わらなくなる。
全て持ち込み荷物にすると、ちょっと大変なのが液体の管理だ。機内には規定のサイズいないの透明袋に入った100ml以下の容器しか持ち込めない。そのため、いつも使っているような化粧水や日焼け止めは移し替えるか、旅行用の小さいサイズのものを探しておく。
2. 移動を快適に過ごすために
長時間の移動になるとそれだけで重労働でものすごく疲れる。できるだけ快適に過ごすことが現地や帰国後の生活の活力を生んでくれる。
最初のオススメがストラップがついたタイプのサンダルで移動することだ。靴を履いていると蒸れるし、むくみで痛くなってかなりしんどい。ただのつっかけサンダルでは移動にやや難があるが、かかとにストラップがついているタイプなら歩きやすくいい。機内では足袋型の靴下を履けば寒さも気にならないと思う。靴は靴袋に入れて鞄にぶら下げておけばOK(もしかしたら止められる可能性はある。その時は靴を履いて、サンダルを鞄にしまえば大丈夫)
次にオススメなのが、『蒸気でホットアイマスク』である。これは色んな人が紹介していると思うが、機内持ち込みできるし、目の周りをじんわりあたためてくれるのが気持ちいいし、アイマスクとしての性能もしっかりある。機内でしっかり寝ることも大事なのでオススメ。
最後におすすめするのが、軽いボトルだ。機内は乾燥するし、長時間の移動中の水分補給は大事だ。なのに、空港で売ってる水は高すぎるし、乗り継ぎがあればその度に余ってる水は捨てなきゃいけない。そこで、500mlから1Lくらいの軽いボトルを持って行く。国内の空港だとあまりないが、海外の空港ならば至る所に水を補給できるところがある。乗継で一度中身を捨ててもその先で補充できるので、心配ない。
3. その他のおすすめ
さすがにリュック一個だけでは、パスポートの取り回しなどが面倒なので、ポシェットをひとつ持っていく。機内でよく使うものや貴重品を入れておけば、リュックを棚の上に、ポシェットを足元に置けるし、移動中も貴重品を自分の体の前側で管理できるので安心できる。
それから、案外忘れがちなのがボールペン。機内ですぐ取り出せるところにボールペンを持っておこう。税関の書類を書くのにかならず必要になり、忘れると近くの人に借りる羽目になる(もちろん降りてからカウンターなどでもかけるがどんどん混んで行って無駄に時間をくってしまう)。ただ、日本に帰国する時はVisit Japan Webで事前に申請しておくと、QRコードとパスポートを機械に読み取らせるだけで通過できるので、紙に書かずにこちらがおすすめ。
最後の方はもはや荷物のおすすめでもなくなったが、誰かの参考になれば嬉しい。ただ、注意が必要なのはこの荷物の作り方だと、服はできるだけ乾きやすいものにするため、あまりおしゃれは期待できない。また、行きの段階で荷物がいっぱいの場合はお土産を入れるスペースがない。帰りはロスバゲしてもいいやと、口の閉まる袋を持って行って、お土産を入れて預けてもいいかもしれない。
みなさん、よい旅を!