田中 良@走る火山学者

研究者として、大学教員として、ランナーとして、 エッセイを書きます

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走る火山学者の海外出張荷物(ロスバゲ対策&便利グッズ)

初めての海外は高校生の時に行った交換留学(1週間)のイギリスだった。大学院に入ってから国際学会やワークショップで、アメリカ、ロシア、ニュージーランドなどに行き、観測プロジェクトでバヌアツにも行かせていただいた 色々な国に行くと色々な経験をするもの。アメリカ行きの安い航空券は、札幌から仁川や台北を経由し、アメリカに行くパターンが多いので、移動時間がすごく長くなる。ニュージーランドでは、見事にロスバゲし、滞在1週間、荷物は返ってこず、ほとんどのものを現地調達して過ごした。昨年の

    • How are you? I'm fine, and you?も舐めたものではない

      How are you? I'm fine, and you? よくある挨拶のフレーズとして、中学で習うが、もっと他の言い方あるよとか、色々言われるこちらのフレーズ。たしかに、色々な言い方はあるのだろうが、フレーズは本質ではない。 結局大事なのはおはよー、だけじゃなく、ちょっとした雑談のきっかけをつくることだ。 バヌアツのホテルの朝食会場で、スタッフのおばちゃんとまさに、このフレーズでやりとりした。And you?とちゃんと相手にも聞くことで、客のこちらで会話を終わらせてし

      • バヌアツ出張記(ラン編)

        バヌアツへの1週間の出張、しっかり走ったのでその記録を残したい。何をしにバヌアツに来てるかは出張記に書いたので、そちらも読んでもらえれば嬉しいです。 フィジーでのトランジット 10時間あったので、同行のK先生がレイトチェックインでホテルを手配してくれた。 ホテルを拠点に海を見たくてジョギング。家を出てから、約21時間。このあとさらに乗継なのに、まさに狂気の沙汰。日本との時差が3時間なので実質夜中の3時に走っているわけだ。おかげで書いているバヌアツ行きの機内でものすごい眠気

        • バヌアツ出張記(4日目)

          今日もいつも通りの一日を過ごした。若干トラブルはあったが、ドローン講習は色々といい経験もして、つつがなく終わったと言えると思う。みんな真面目に受けてくれて、しっかりメモをとり、これからの仕事に活用してくれようという気持ちが見れて、すごく嬉しかった。ありがたい。 いつもの夜とは違い、最終夜ということもあって、VMGDの若きManagerが夜ご飯に誘ってくれた。高台の海が見えるおしゃれなステーキハウスでバヌアツビーフをいただく。すごく美味しく、しかもリーズナブルなお値段だった。

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        • ランナーとして
          6本
        • 大学教員として
          7本

        記事

          走る火山学者のバヌアツ出張記(3日目)

          3日目にして生活リズムが安定してきたため、だんだん書くことがなくなってきた 0500起床 0530ランニング 0700朝食 0900出勤 1200昼食 1330午後開始 1700退勤(スーパーへ夕食の買い出し) 1900夕食 2000シャワー→ケア→Note書く→就寝 毎日こうして過ごしている笑 ドローンの実地講習2日目にして、僕が何も言わなくても準備から飛行、撤収までみんなでできるようになっているので、当初の目的としても順調である 今日は曇りだったせいか日中も気温がそんな

          走る火山学者のバヌアツ出張記(3日目)

          走る火山学者のバヌアツ出張記(2日目)

          昨日教えてもらったコースを朝からジョギングした。フィジーでは走って辿り着けなかった海にバヌアツでやっと辿り着けた。船着場もあってすごく風情がある。いいコースだった。 朝走って、シャワーを浴びて、朝ごはん食べて、ケアして、仕事に行く。日本と同じ1日の流れになってきた。唯一違うのは朝ごはんの主食がパンだったこと。朝食のバナナがなぜかやたら美味しかった。なんだったんだろう。 通勤時間徒歩5分。ちょっと暑いけど、9時前なら5分で汗だくにはならない。家が大学に近すぎるのは微妙だけど

          走る火山学者のバヌアツ出張記(2日目)

          走る火山学者のバヌアツ出張記(1日目)

          質素だと思っていた朝食は、記憶よりもしっかりしていた。数種類のパン、シリアル、フルーツなどがバイキング形式であった。おそらく肉系がなかったので、何か買っとかないと、という記憶になったのだろう。割と満足してしまったが、部屋に戻って少し食べ足した。たんぱく質も摂取しないとね。 バヌアツの人々の朝は早く、8時には出勤しているらしい。K先生と8:30に宿を出たらもう工事現場は動いていたし、お店も普通にやっていた。なんとなく南国は朝ゆったりなイメージがあるのだが、バヌアツの朝の早さは

          走る火山学者のバヌアツ出張記(1日目)

          走る火山学者のバヌアツ出張記(0日目)

          新千歳空港から羽田空港、成田空港、フィジー Nadi空港、と電車と飛行機を乗継、やっと最終目的地バヌアツの首都ポートビラについた。 今回の出張の目的は、T大のK先生と、バヌアツ気象地象局の方々にドローンの飛ばし方を教え、来年、一緒に調査をする準備をすることだ。 初めての経験のインパクトというのはすごいもので、去年一回きただけなのに、今年はバヌアツについて平屋の空港を見てもおー、ただいまー、くらいの感じでしかなかった(去年はこれ空港??って思った気がするんだけど…その後見たT

          走る火山学者のバヌアツ出張記(0日目)

          胸を張って生きよう

          『何か失敗しても、あなたの価値は変わらない。堂々と胸を張って生きよう』などという大学教員らしい、いいことが言いたいわけではありません 単純に、物理的に、自分の胸を張って生きよう、という書き物です きっかけはこのyoutube動画を見たこと。結局ランニングである… この中で、『胸の位置を少し上にあげる』という姿勢改善が提案されていました そういえば、あまり意識していなかったなと思い、まず、その場でやってみました すると、胸をあげる=張る、となり姿勢がすっと良くなった気がしま

          5ヶ月でフルマラソンPBを3:09から2:49にした話

          すっかり『走る火山学者』じゃなく、『走ってばっかりの人』と認識されてそうな大学教員です 水戸黄門漫遊マラソン2024を2:49:12で走り、自己ベストを大幅に更新できました 33kmくらいからかなりペースダウンしてしまったレース展開には悔いが残るものの、5月の洞爺湖マラソンの3:09:00からの大幅更新です!この大幅更新に繋がったかもしれないこの5ヶ月の取り組みを紹介します COROS 20 週マラソントレーニング ランニングウォッチのCOROSが提供する20週間のマラソ

          5ヶ月でフルマラソンPBを3:09から2:49にした話

          卒酒エントリー

          これまで大変お世話になりました 思えば初めてあなたに出会った時から、あなたにすっかり魅了されていました 楽しい思い出、やらかした思い出、たくさんの思い出をあなたと一緒につくりました 今の私のポジションを作るのに一役も二役もかってくれたことは間違いありません でも、もうあなたから卒業します あなたなしでの健康な生活を謳歌したいのです 本当にこれまでありがとう というわけで、アルコールからの卒業エントリーです。 きっかけは去年夏の健康診断。北海道マラソンでバテバテになった次の日

          札幌マラソン-満足感とちょっと後悔-

          2024.10.06 札幌マラソンに出場し、真駒内公園から大通り公園を往復して、ハーフを駆け抜けてきた 秋晴れの快晴、ちょっと暑かったが、気持ちいい天気だった コースの特徴は、前半下り坂、後半上り坂…さらに今日の風は後半向かい風…前半抑えて、後半しっかり坂を登るのがセオリー セオリーはわかってたはずなのに…下り坂で心拍数が上がらないことに調子に乗って、5 kmのレースペースくらいで突っ込んでしまった… 坂が少し緩くなって気づいた時には、心拍数は閾値心拍数を超えていた そこ

          札幌マラソン-満足感とちょっと後悔-

          十勝岳にて(上)

          2024年6月中旬、十勝岳火口域の観測点を撤収した この観測点は私がまだ大学院生だった2014年に、延べ1週間、およそ10人がかりで設置した思い出の観測点だった 十勝岳は北海道中央に位置する活火山で、1988-89年の噴火を最後に噴火はしていないものの、現在も火口からはもうもうと噴気をあげている。2006年ごろから火口下数100mの深さに圧力が溜まっているような地面の膨らみ(目で見てもわからないがGNSSなどをつかうとわかる)が観測されていた。全磁力と呼ばれる地下の磁石の強

          函館を走る

          2024年6月30日、函館マラソン、ハーフの部に出走した。自己ベストも更新し、最高のレースだった 函館は私の所縁の地である。祖父母の家が五稜郭公園の近くにあり、ほとんど記憶はないが私自身も2歳から4歳まで住んでいた。ハーフマラソン前日は、祖父母の家に泊まらせてもらった。もっとも、既に家主はいないのだけれど。 祖父は数年前に、祖母は去年、他界した。2人とも90過ぎまで元気だったので、大往生と言っていいだろう。 祖父は酒を飲むのが好きで、強かった。以前日本酒をお土産に持って

          走る火山学者の朝

          起きたらまずトイレに行き、その後体重計に乗る。体重と体脂肪率から、前日の運動、食事の答え合わせをする。思っていた通りの変動をしていれば嬉しいし、違っていれば原因を考える。我が家の体重計は、なぜか1回目は体重を軽く、体脂肪率を低く計測し、ぬか喜びさせてくるので、最低でも4回は乗って、1回目のデータを捨て、残り3回で平均を取る。ばらつきを考慮するのは計測の基本である。 そのあとは走る準備をして、朝ランに出る。大抵、30分から1時間走る。朝ごはん前に走ると脂肪燃焼効果が高いこと、

          つい自己啓発になるエッセイ

          エッセイを書き始めて、水曜日・土曜日に更新しようと4本書いてきた。最初の3本を書いて気づいたけれど、つい、人生の教訓めいたことをエピソードから見出そうとしてしまう あまりにも説教くさいので、4本目は火山研究者になったきっかけと言ってもいい、火山との出会いを、できるだけ説教くさくならないように書いた そういえば、以前ある先生と飲んだ時に好きな本の話になって、伊坂幸太郎、池井戸潤、幸田露伴が好き、と言ったら、わかりやすくて説教くさいのが好きなんだね、と言われてしまった でき

          つい自己啓発になるエッセイ