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やさしい日本語…?【ぐりこらむvol.16】
みなさんは「やさしい日本語」って聞いたことがありますか?
「やさしい日本語」は、「優しい」と「易しい」両方の意味を持っています。
日本語が不自由な外国の人、子ども、お年寄りに対して「易しい」日本語で話すことは「優しい」ですよね。
おそらく日本人なら誰でも、多かれ少なかれ、相手に合わせて簡単な言葉を選んでみたり、ゆっくりはっきり話してみたり、ということをしていると思います。
今回は、外国の人に対しての「やさしい日本語」について書いてみようと思います。
「やさしい日本語」の基本は「ハサミの法則」です。
ハ・・・はっきり言う
サ・・・最後まで言う
ミ・・・短く言う
はっきり言う、というのはゆっくり言うのに近いですが、
聞き取りやすいようにはっきり話す、という意味です。
最後まで言う、というのは、意識していないと案外難しいです。
日本人は断定するのがあまり好きじゃないので、最後をあいまいに発音しがちです。
でも、外国の人にとっては、日本語は最後まで聞かないと、肯定文か否定文か疑問文かがわからないので、
最後こそはっきり言う必要があります。
短く言う、というのは、一文を短くするということです。
読点(、)を使えば、文はいくらでも長くできます。接続詞を使うことも文を長くする方法です。
それをしない、ということですね。
短い文にしようと思うと、主語と述語が1つずつになりますので、理解がしやすくなります。
つまり、実は「やさしい日本語」って、表現そのものよりも「話し方」の問題なんだと思います。
短い文にしようと思うと、表現もシンプルにならざるを得ないです。
もちろん、単語においても、より簡単な表現を選んでいく必要がありますが。
ここで落とし穴になるのが、日本語を勉強している外国人にとっては、子どもがわかるような表現=簡単な表現とは限らないということなんですね。
例えば「おうち」という表現よりも「いえ」といった方が伝わりやすい、とかあります。
これは、日本語を勉強するときに初級の単語として出てくるのが「いえ」だからだったり、
「おうち」という音が、「お」と「う」が似ていて聞き分けられなかったりするというのが理由です。
もちろんどの程度の単語を理解できるかは人によって異なるので、
絶対にこの表現なら伝わるとか伝わらないとかってことはありません。
ですので、やはり「やさしい日本語」は「ハサミの法則」を意識した話し方、ということになりますね^^
もし、外国の人と話す機会があったら意識してみてください^^