エフェクターの内部配線
エフェクターを自作する上で、意外と参考文献が少なく簡単なようで難しい工程、内部配線。
ジャックからスイッチ、基板と電源をすべてつなぐ必要があり、
どれか一つでも誤ると正しく動作しないばかりか
接続されている他のエフェクターに影響を及ぼしてしまう恐れもあります。
今回はその内部配線についてトゥルーバイパスの場合の配線方法を解説します。
配線図と各部の解説
こちらがトゥルーバイパスの場合の全体配線図です。
それぞれ細かく見ていきましょう。
インプットジャック・電池
一般的にはギター用のシールドはモノラルですが、あえてステレオジャックを使用します。
これはシールドが挿さっていない時に電池を消耗しないようにするためです。
この辺の配線は人それぞれ若干異なるようですので、
シールドの信号側がフットスイッチに、GND側がエフェクターのGNDへ接続されていれば
ご自身の納得できる配線とすれば良いかと思います。
また電池の+側にダイオードを接続していますが、
これは消耗した電池とACアダプターを同時に使用した時に
ACアダプターから電池へ電流が逆流することを防ぐためです。
こちらもDCジャックのスイッチ接点を使用するなど、
人によって対処方法が変わります。
スイッチ周辺
トゥルーバイパスの配線をする際は、"3PDT"の"オルタネイト”という接点方式のスイッチを使用します。
3PDTとは3ポイント・ダブルスローの略で、3つの極がA側/B側それぞれに切り替わる方式のことです。
またオルタネイトとは、スイッチを押すたびにAとBが切り替わるスイッチのことです。
(反対の動作としてモーメンタリという方式もあります。)
まとめると、スイッチを押すたびに3つの極でA側、B側が切り替わるような動作になっているということですね。
上の図の場合の動作は以下のようになります。
・A側
インプットジャックからの信号はオレンジのバイパスを通り、スイッチの中央の極から基板へ入ります。
また基板の出力は左の極からアウトプットジャックへ出ていきます。
また同時に右の極によってLEDが点灯します。
・B側
インプットジャックからの信号は左の極から直接アウトプットジャックへ出ていきます。
中央と右をバイパスする線によって基板の入力へはGNDが接続されます。
これは基板の入力がオープンになることで発振などの動作が起こらないようにするためです。
その他
あとは、まぁ、見たまんまです、、、
わかりにくいとことかありましたら追記しますのでコメントください🙇♂️
めんどくさい??
図および文章で見ると何とも簡単そうではありますが、
実際のところエフェクターを作るうえで
ボリューム他のレイアウトや筐体の穴あけなども含めて進める必要がありますので
なんやかんや手間がかかる面倒くさい作業ではあります。
そんなときに便利なのが!!
スイッチ基板(トゥルーバイパス仕様)
今回紹介した配線を集約した基板です。
3PDTのスイッチとLED用の抵抗器を付ければあとは何も考えずに配線するだけというものです。
(LEDへ接続する箇所の正負記号に誤りがありますので、更新する予定です。)
※日本電産コパルのスイッチ向けに設計しております。今後ほかのスイッチも使えるよう改善予定です。
対象のスイッチ:https://akizukidenshi.com/catalog/g/gP-09744/
またバッファードバイパスの回路基板も設計中であり、こちらも順次展開予定です。
エフェクターの自作に関してお困りのことがありましたら
お声掛けいただけましたら私のわかる範囲で相談に乗ります。
いつでもお問い合わせください!
以上です。
良い自作エフェクターライフと良い音を!
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