見出し画像

父が亡くなった日、私は泣けなかった

高二の冬、父をガンで亡くした。

病室で息を引き取り、周りは泣いていても
私は泣けなかった。

周りからも「泣いていいんだよ」と言われたのに
一滴も涙が出なかった。

お通夜も、葬儀中も
全く泣けなくて
自分はおかしいんじゃないかとも思い始めた。

でも1週間経った夜
寝る前に布団に入り、急に涙が溢れ
そこからせきを切ったように
布団にくるまり家族に聞かれないように、声を殺して泣いた。
ここで初めて、父の死を実感したんだと思う。

そして、今になって思うのは
・家族に心配かけちゃいけない
・私がしっかりしないといけない
・甘えちゃいけない
と、父母どちらも病気がちだったことで
小さいながらにその価値観が出来上がっていたんだと思う。

あの日も本当は
感情のまま、泣きじゃくりたかった。
お母さんに抱きついて、お父さん死んじゃったよって
子供に戻って泣きじゃくりたかった。

でも、すぐそばで泣いている母を見て
瞬間的に自分の感情を押し殺し
「しっかりしなきゃ」がまさったんだと思う。

最近よく聞く
・インナーチャイルド
・アダルトチルドレン
専門家ではないので、細かいことは書けないが
どんなに愛され育ったとしても
何かしらみんな、今の自分に影響していることがある。

私の場合もそうだろう。

まずはそこに自分が気づき
大人になった自分が癒してあげることが大切。

大人になった自分が
小さい頃の自分に
「もう大丈夫だよ。あなたは自分で自分を幸せにできるよ」
「あなたは、無条件で愛されているよ」
と伝えてあげること。

やっぱりそのためには
セルフラブが大切で。
今の自分を、無条件で愛し信頼し認められているか。

やっぱりここに尽きるんだよなあと。

父が亡くなったあの日を思い返すと
後悔ばかり出てくるけど
でも、本当に愛されていたなあと。

繋いでくれた命を無駄にせず
私も私の生まれてきた使命を
しっかり真っ当しようと感じる日々です。

いいなと思ったら応援しよう!