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第10回 アメリカ事情④
日本では数年前からイクメンという言葉が定着し、育休を取得する男性も出てきた。私達家族がアメリカで過ごしていたのは15年以上前だが、当時からアメリカでは父親が積極的に育児に関わり育休を取るのはごく自然だったらしい。
平日の夕方、5時過ぎから6時にかけて道路は渋滞する。母親同様、仕事を終えて子供を迎えに行く父親が多いのだ。夫の研究室でも「子供を迎えに行くから」と言って5時前に仕事を終える同僚達がいた。
プリスクールで平日の昼間に、Father’s Dayのイベントがあり大勢の父親が参加していた。Mother’s Dayのイベントに来ていた母親と同じくらいの人数だった。夫も参加したのだが、例によって私はその様子を撮影したかったので、Mother だけど参加させてもらった。きっと先生方から(この人いっつもビデオ持って来てるなー)と思われていたに違いない。笑
ある時お迎えで一緒になった父親が「〇〇(息子)は優しくていい子だね」と話しかけてくれた。私はお礼を言ってから「あなたの息子さんも優しくて、私の息子は仲良くしてもらってるみたい」と答えた。すると父親は「そうでしょう。僕の息子は素晴らしい子なんだ。自慢の息子だよ。」と言って我が子の頭を撫でた。
日本人は自分の子供が褒められると「そんなことないのよー」と言ってその後、
子供に対して否定的な発言をする人が多い気がする。日本は謙遜の文化だから。しかしアメリカでは、我が子の前ではけなすようなことは言わない、というのが当たり前だと聞く。これはとても良いことだと私は思う。大人だって面と向かって褒められたら嬉しいし、けなされたら悲しい。子供だったらなおさらだ。
私も育児の過程で息子のことはよく褒めた。そしてアメリカ人がするように、いかに息子のことが大切で愛おしく思っているか、ということも伝えるようにしてきた。