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資産はリスクを取らず安全に運用しながらも、一定の利回りは確保したいものです。主に経済・社会の中長期の変動を分析して、資産形成のヒントを提供していきます。日々の株価の変動や経済ニュースに右往左往しないように、大きな流れをみいだして、落ち着いた投資スタイルを目指します。

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資産はリスクを取らず安全に運用しながらも、一定の利回りは確保したいものです。主に経済・社会の中長期の変動を分析して、資産形成のヒントを提供していきます。日々の株価の変動や経済ニュースに右往左往しないように、大きな流れをみいだして、落ち着いた投資スタイルを目指します。

最近の記事

バフェットはアップル株を“さらに”売ったらしい      付録:大統領選の分析

日経新聞の11月3日の朝刊に、こんな記事が載っていました。 バフェット氏投資会社(バークシャー・ハザウェイ)が、アップル株を25%追加売却した、ということです。 Berkshire Hathaway Inc.の四半期報告(10-Q)を見てみると、今年6月末のApple株の保有額は、$ 84.2 billion(約12.8兆円)でしたが、9月末には$ 69.9 billion(約10.6兆円)に減っています。 日経の記事にも書いてありますが、6月末よりも9月末の方がAppl

    • 投資するなら、この国がいい ①    この先、経済成長が期待できる国とは?

      先ず、この話の前提となる投資スタンスです。 中長期で結果を出すことを目指します。よって、短期(数日、数か月)での多少のデコボコは気にしないようにしましょう。 また、利益の最大化よりも、損失を少なくすることを目指します。 これまでの株価変動この図は、米国のS&P500の長期チャートです。 2000年頃、ITバブルがありました。そして、2008年頃に信用バブルがあり、リーマンショックの暴落がありました。 リーマンショックの景気後退から回復するために、金融緩和が行われ、株価も

      • これから、円ドルはどうなる?   _161円の円安から139円の円高へ。なぜこんなに?

        下の図は、4月から10月2日までの円ドル推移と、米国10年金利の推移を重ねたものです。 7月3日に161.94円を付け、9月16日には139.57円の円高になっています。 円高が進んだきっかけは、7月11-12日の為替介入と7月31日の日銀の利上げです。 この図は同じグラフですが、 ※の部分で円ドルと金利の変化が一致していることに留意してください。(筆者が縦軸を調整して一致させています) 緑色の①の部分では、金利が低下傾向なのに、円安が進んでいます。そして、円ドルの線は

        • バフェットはアップル株を売ったらしい      _そろそろ株を売った方が良いかも?

          8月15日にバフェットの会社バークシャー・ハサウェイがSECに提出した13Fにより、6月末時点の保有銘柄が公開され、Apple株を大量に売却したことが明らかになりました。 バークシャー・ハサウェイは約50兆円(2023年末のB/S、ドル140円換算)の株式を保有していますが、その約半分はApple株への投資でした。 ポートフォリオの半分がAppleとは、かなり思い切った配分だと思います。Appleはほとんど配当しない(配当利回りは0.45%)ので、事業の成長性を高く評価し

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        • これから、円ドルはどうなる?   _161円の円安から139円の円高へ。なぜこんなに?

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          これから円高になるの?  161円だったのに、円高になったのはなぜ?

          この図は、米国10年国債の金利とドル円との関係を示す散布図です。 「今年1月から5月6日まで」>「5月7日から6月11日まで」>「6月12日から7月17日」>「7月18日から8月22日現在まで」を色分けして示しています。 先ず「今年1月から5月6日まで」に注目してみます。 金利が上昇すると、比例して円安になる傾向があり、例えば、金利が4.7%になると、ドル円は155円を超える円安になっています。 オレンジ色の「②:5月7日から6月11日まで」を経て、緑色の「③:6月1

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          これって、“AIバブル”じゃないの? 「ITバブル」が教えてくれることとは?

          この図は2000年前後のNasdaqのチャートで、「ITバブル」がふくらんで、はじけた様子です。1999年から大きく上昇し、2000年3月10日に5,048のピークをつけています。下げに転じてから3年ほど下がり続け、2003年初旬にボトムに達しています。 このバブルに対してFRBがどう対応したかですが、グリーンスパンが「根拠なき熱狂」と指摘したのが1996年12月で、その後にさらに大きく株価は上げています。すなわち、この警告はまったく効いていません。 FRBが政策金利(F

          これって、“AIバブル”じゃないの? 「ITバブル」が教えてくれることとは?

          161円! 円安は、これからどうなるの?

          円ドルは日米金利差に連動しますが、下図に示すように、ここ最近は一方的に円安が進んでいます。(日本の金利はゼロなので、米国金利=日米金利差。代表的な10年国債を採用) この図は昨年末の部分で2つの線が重なるように縦軸を調整してあります。2つの線が離れて行くということは、金利差で説明できない円安が進んでいるということです。特に5月2日の為替介入以降にどんどん離れて行って、6月27日の時点で約12円の乖離が発生しています。 円ドルと日米金利差の相関をプロットしてみると、いくつか

          161円! 円安は、これからどうなるの?

          バフェット・インジケーターの警告

          まず、バフェット・インジケーターとは、 株式の時価総額が、GDPに対して何%になるかという相場の指標 です。 下の図にあるように、時価総額(Wilshire Total Market)も、GDPも、経済成長に伴って増えていく傾向があります。 そして、GDPはおだやかに増えているのに対し、時価総額の方がギザギザと変化が激しく、近年は急に増えていることがわかります。 下の図は、時価総額をGDPで割り算をしたバッフェト・インジケーター(緑線)です。(青線はのちほど説明します

          バフェット・インジケーターの警告

          一時、160円! 今円安だけど、ドルを買って損しない?

          今回は 「今、ドルを買っても良いのかどうか」 を解説します。 この散布図は、縦軸に円ドル、横軸に米国金利をとって、2001年から2024年4月までをプロットしたものです。 青いプロットと緑のプロットが斜めに分布しています。 青いプロットは2001年~2012年と古い時代です。 緑のプロットは2015年~現在までで新しい時代です。 それぞれ、横軸の米国金利が高くなると円安になっていく傾向があります。 古い青のプロットは100円を中心に分布しています。 最近の緑のプロット

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          資産形成のために 円よりドルを持っておいた方が良い その理由とは

          今回は 「円よりドルを持っておくべき理由」 を解説します。 先ず、この話の概要です。 以下、順に図を使って説明します。 ・政府は毎年、巨額の借金をしています。赤字国債を発行して、社会保障などをまかなっています。 ①その国債は銀行が買って、日銀に転売されています。 ②ずっとこれを続けてきたので  日銀は534兆円も国債を保有しています。 ③国債の代金を銀行に払いますが、そのお金は日銀内に預けられています。 ・日銀のバランスシートには巨額の国債と当座預金が積み上がっており

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