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「ちえなみき」探訪


 福井県敦賀市敦賀駅すぐそばにある本屋「ちえなみき」に行ってきた。
 前にテレビで特集されており、行ってみたかったのだ。
 テレビで紹介されていた通り、ここは本棚の並びが独特で出版社ごとでもなければ、作家ごとでもなく、「生活」「移住」みたいなジャンルごとにいろんな出版社や作家の本が本棚一つ分を埋めている。
 本棚の中の本の置き方にも工夫があって、平積みだったり、立てておかれていたり、各本棚に設置された引き出しの中にこっそり本がしまい込まれていたり、ゲームの探索みたいで本探しが楽しい。

 最初にここの本棚に囲まれたときに、普段よく行く近所の本屋やブックオフとは違って、本が魅力的に見えて、いろんな本が「読んで」と語りかけてくるようで何時間でもここに居られると思った。
 実際、読書スペースもカフェもあるので、一日滞在可ではあったが。

 2階に上がると、1階で私を魅了した本棚を魅了することができる。
(今回の記事のメインイメージ)
 「ちえなみき」の名前に入っている「木」の形をしている。
 本棚の中に入っていると、迷路みたいで楽しかった。

 2階には本棚のつづきと、絵本コーナーと学習スペースが置かれていた。朝の開店直後だったが、学生さんが学習スペースをすべて埋めており、圧倒される。

 「本、欲しいな」とは思いながら、最近の新刊はなかなかいいお値段がするので手が伸びない…あきらめようとしたら、文鳥文庫というパンフレットのような厚みの小冊子を発見。各作家の短編一つを収録した冊子らしい。1部200円程度。

お店の中に散らばって置かれており気になったときに手に取っておかないと、ただでさえ迷路のような本棚。後から探すのが大変。今回はこの2部を入手。

 

 この前、実家近くの本屋が閉店しているのを見かけた。
 あのあたりにはここしか本屋はなかったのに。
 紙の本が斜陽産業になっていると前から言われていることではあるが、
デジタルでは手に入らない質感、情報、栄養だってある。
 栄養満点の本が並べられている、自分が普段気づきもしないような本がそこにあって手に取るチャンスがある、ということは人間の学びや気づきや創造、想像に不可欠だと思う。

 「ちえなみき」のような面白い本屋さんがなくならないように、また行きたい。

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