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忘れないパレスチナの子どもたちを 鑑賞した感想

1ヶ月半ぶりに娘と過ごさず1人でお出かけ。

絶対観ようと決めていたこの映画。
運良く地元で上映していたので行くことが出来た

平日の朝イチ回だったからか私を含め3人?4人だったかな?これが後々とても助かるのだけど。

なぜこの映画を見ようかと思ったかを、まず説明すると今私はガザで起きているジェノサイドがとても許せないし辛い。

勿論、世の中には沢山の考えや私の知らない知識もあるだろうからこれは一個人の私が感じている事。
細かい事はネット上にいくらでも転がっているので省くが、あのハマスのテロ行為と呼ばれている奇襲攻撃から始まりイスラエルの人質奪還作戦とハマスの壊滅

もう1年たった。

1年だよ?

あまりにも長く終わりの見えない現状に私の心は蝕まれて折れかけていた。
普段活用しているXは推し活のみなのでそのアカウントで様々な現地の情報を見たり調べたりした

推し活垢なので当たり前なのだが推しの幸せでエナジー溢れる投稿とガザの悲惨な状況を交互に見るというハチャメチャなタイムラインがこの1年でできあがっていた。

でもどちらも私にとっては生きる上で必要な情報であり糧だと今は思う。

ガザの現状がどんどん酷くなるにつれ単純にこの空爆が起こる前はどんな風な暮らしをしていたのか気になった。

その時にこの映画の存在を知ったのでいい機会だと思い足を運ぶことにした

この映画は今の空爆や虐殺行為が起きるおよそ2年前に起きた11日間の空爆により亡くなった子ども達の追悼映画です。
遺族がその思いを淡々と話すドキュメンタリー。

上映会場に入ると最初にも言った通りほぼ貸切で見ることができた。

始まってすぐ、これはヤバイかもしれんと思った。
耐えられないかもと。

映っているパレスチナはまだ建物が綺麗な所ばかりで皆活気があり、自然もあるのどかな街だった。
(あれ?私が最近見てるガザはこんな街並みじゃない元々はこんなにも美しい街なのか

この時点で今起きてる惨状の凄まじさを感じてしまって込み上げるものがあった。

坂本美雨さんのナレーションで進むこの映画は亡くなった子がどんな子だったかを紹介しながら進む。

家族が故人の思い出の服や使っていた愛用品、勉強道具、そして写真や動画を紹介するんだけど。
皆ね、心做しか一張羅を着てる気がした。
小さい子はドレス着たりして。
普段特別な時にしか着ないような服で故人の話をしてる様はとても胸に詰まる想いがした。

こんなにも素晴らしいお兄ちゃんだった
こんなにも素敵な妹だった
こんなにも愛らしい弟だった

最大限の愛と想いを見せてくれているようだった

そんなスタートだから私は早い段階でうるうるだったんだけどありがたい事に周りに人はいない、気配を感じる他の方も同じようにズビズビ鼻を啜る音がする。

これは泣いてもいいんだ

とご迷惑にならないよう声を押し殺しながら泣いた


生前の写真や動画と共に亡くなった子ども達のご遺体が映るシーンがそれなりにあってね。
苦手な方もいるだろうから申し訳無いんだけど、モザイクは基本かかってないのよ。
それがやっぱりショックでね。

死をきちんと見ることができた。

周りの家族の悲痛な顔も、ご遺体の輝きを失った目も。

瓦礫に染まってしまった肌も。

そこにいたから失ってしまった命が確かにあった。

空爆をする際にどの程度の精度があるのか私は知らない。
でも、家の手伝いをする為に道を歩いていたら
お母さんと3人で眠っていたら
外で遊んでいると家の前に残ったら
おじいちゃんの家に向かっていたら

空爆にあったのだ。ミサイルが落ちてきて彼等彼女たちは亡くなった。

ご遺体の顔を見るのは正直辛かった。
あんなにも可愛らしく微笑んでいたあの子が、少し大人ぶった表情でこちらを見ていた彼が
こんな風に亡くなるなんてと。

でも、顔も映せないただ白い布袋に包まれただけのものを見た時に私は嗚咽が止まらなかった。
大きな布袋も小さな布袋も。
皆愛されていたあの子達だ。

1日、1日と空爆があった日を振り返る度に亡くなった子達が増えまだ終わらないの?とも思った。

それと同時にこれが1年以上も続いてるなんて。
想像を絶する。

観終わった後に物凄い脱力感と呼吸を忘れていたかのような息苦しさからの解放を感じた。

あの子達はお墓を作って丁寧に埋葬されていた。
今はきっとお墓さえ作れない。

そして故人を偲び深い悲しみと愛に満ちた眼差しで私達に語りかけてくれていたあの家族たちは今どうしているのだろうか。

どうか無事でいて欲しい。

たった11日間の空爆でこんなに風に色んな物事が、変わってしまった。
1年続いている今はもっと悲惨だ。

この虐殺行為で亡くなった子ども達はおよそ1万6000人だそうです。

私の推し活をしているXGもライブをやった大阪城ホールのキャパシティと同じ人数です。

夢と愛と希望が詰まったファンが埋め尽くすあの会場いっぱいの子達が亡くなっています。

全体で言えば倍以上の4万人にも及ぶと言われています。

ハマスが民間人を人質に取ったから、イスラエルも攻撃されているから
色々な意見があるのは知っています。

誰が悪い、私には関係ない、私がなにかした所で変わらない、日本は関係ない、どっちもどっちでしょ

どうかそんな風に思わず命を繋ぐ為のアクションをして欲しい

テロに屈しない事は勿論大切な事です。

でもその報復のために子ども達を犠牲にしていくのはやめましょう。

全てを根絶やしにするまで終わらない戦いなんて終わりにしましょう。

私も何ができるか模索中です。寄付もそんなに沢山出来ません。意見書を関係各所に送ることしかできません。
それでも知らなかったで終わらないために声をあげ続けたいと思いました。

だってそこに命はあったから。暖かくて優しい愛もあったから。
皆愛されてたよ。

数字では無い一人一人の人間がいたから。

世界中、紛争や内戦様々な理由で争いは起こっているしその全てを追えるほど私は賢くなければ自由でもない。
ただたまたまガザの状況を知り、見ないふりが出来なくなっただけ。

だから声を上げていきたいと思う。

私にも愛しい子供がいる。大切な友人がいる。
愛している主人がいる。

たまたま日本に生まれ
戦争をしないでいられる土地なだけ

産まれた場所が違えば私はあの母だったかもしれない


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