星を追いかける
2024年の夏、髙橋海人という人間に心底惹かれ、推しとなることになるのだが、髙橋海人を推すことになったきっかけや経緯を備忘録として残しておきたいと思い、noteを書くことにした。
私は推していくうちに徐々に何故推すようになったのか、という点が揺らいで曖昧になっていき苦しむというのが今までの経験上ある為、そんなときにこのnoteを見返して初心に帰れるように備えたいと思う。
・髙橋海人さんに出会ったとき。
出会ったと書いたがが一方的にこちらが彼の顔を知るきっかけである。
初めて髙橋海人という名前を見たのは、ドラマ「だが、情熱はある」の公式のショート動画だったと思う。
「だが、情熱はある」はオードリー若林正恭と南海キャンディーズの山里亮太の二人の話なのだが、私の以前の推しがリトルトゥースだった為、このドラマにも興味を持ち掲載されているショート動画を流し見していた。若林さんも山里さんもコアなファンがとても多いイメージがあり、また実写化が絶賛されている例をあまり見ないため、どうしてそんな難しいところを実写化したのだろう、という印象があった。
しかし、ショート動画を一本、二本、三本……と見ていくうちに自分の考えが誤っている事にすぐに気がつくこととなる。若林さん役の高橋さんも、山里さん役の森本さんもどちらもとてつもなく演技が上手いのだ。そして何より、面白い。たりないふたりの学生時代からスタートするため、下積み時代の描写が多く重たい内容になるのだが、きちんと面白いのだ。若林が春日の髪の毛をこっそり切ってるエピソードが今でも大好きで、春日の髪を切ってるくせにニヤニヤもわざと気付かせるような素振りもない若林がかなり良い。まぁ、兎にも角にも、自信を持って制作陣がこのドラマを作っているのが分かり、ショート動画を見ただけで納得してしまうようなクオリティであった。
特に若林さん役の方がとてつもないな! と衝撃を受けた記憶がある。序盤の高校生時代の若林の演技がすさまじく、顔が似てないだとかそんなことが一瞬で吹き飛び、髙橋海人に完全に若林正恭を見た。一話の時点で喋り方や声が完全に若林であった。髙橋海人を推している今でもだが情を思い出す時、そこに髙橋海人の影はなく若林正恭がくっきりと存在するのだ。
その後、ドラマは3~4話辺りまでは追ったのだが、たりないふたりの話なだけあり重たく、当時の私には受け止めきれずに途中で離脱してしまった。
この時は髙橋海人さんの演技が上手すぎるあまり、若林正恭として受け取りすぎてしまい、役者である髙橋海人さんの名前を覚えることも無く終わってしまっていた。
・King & Princeを認識したきっかけ
「だが、情熱はある」から時間は飛び、2024年6月5日。King & PrinceがCDTVで披露した「moooove!!」がTwitterのTLで流れてきた。
昨今のアイドルは踊ってるイメージが強く、またダンスでも踊ってるのかしら、と少し斜に構えながら動画を開いた記憶がある(我ながら最悪だが、私はアイドルと縁遠い生活を送っていたためアイドルへの認識がかなり偏っていた)。
「だが、情熱はある」と同じように、またしても認識はひっくり返されることとなる。私の最近の男性アイドルのイメージは5~7人くらいでHIPHOPやR&Bのような曲調をガツガツ踊っているイメージで、どれも見た瞬間はすごいとは思うのだが、なんとなく似たり寄ったりで判別がつかずグループや個人を覚えるほどには至らなかった。
「moooove!!」はHIPHOPの曲調であるものの、明確に上記とは違う点があった。King & Princeのメンバーが二人であるということだ。私は二人のコンビのアイドルが踊ってるのは見たことがなかったので、その時点でかなり惹き付けられた。
スクラッチ音から曲は始まり、King & Princeの二人はなめらかかつしなやかにに、そして時には力強く踊りだす。言葉にし難い魅力がそこにはあった。ダンスでもまた一つ上記と違う点として、曲調はHIPHOPなのだが踊り自体はガツガツという印象は薄く、しなやかという印象が強い。
様々なアーティストがテレビに出るが、このmoooove!! を見た時に初めて「ダンスが上手い」という感想を抱いた。ダンスをしたこともなく、そもそもダンスの上手い下手のジャッジが出来るほどの下地もなかったのに、「上手い」と確信を持って感じたのである。
このことが中々に私は衝撃であった。まず、私は何かを判断する時にある程度の知識や経験などを得てない状態では判断してはいけない、と思って生きている。そのため、なんの知識も経験のないダンスにおいてはテレビに映れば、すごいなぁと遠目で見るくらいであったのに、急に「上手い」と判断した自分のことが受け入れられなかった。無意識下から急に感情や言葉を引っ張り上げられた感覚があった。この時点で少し怖くなっていたので、さっと動画を閉じた記憶がある。歌い出しの「またデタラメを話す目がRollin' 戯れごとに用はない」での水色のニット帽の方が特に衝撃で、暫く頭に残って困っていた記憶もある。というか1ヴァース全てが、なにもかも良かった。後にそれが髙橋海人さんだと知ることとなる。
当事のTwitterには、
「3人抜けて2人になったKing & Princeなんか刺さる」
「顔の統一感がすごい 顔似てる 空気感が一緒なので安心感ある」
などと配慮も気遣いもないツイートを残している。怖かったのかダンスには触れていない。まだ二人の名前もきちんと知らないためKing & Princeという認識で留まっている。
また、ダンス以外にも二人の作り出す空気や雰囲気に強く惹かれたのも確かに覚えている。永瀬さんはバケハを被り、髙橋さんは水色のニット帽のようなのを被っており、顔がしっかり見えていなかったと思う。それがかえってあの曲の雰囲気やダンスの良さを引き出していたように感じる。今思い返すとこの顔が隠れるような所謂アイドルらしくはない衣装が、動画を再生する理由でもあったかもしれない。
この時はこのツイートしたことをきっかけにSixSTONESのオタクをしていたフォロワーにサブスク解禁してますよ、というのを教えていただきmoooove!! をお気に入りの曲というプレイリストに入れて終わっている。
長々と書いたが、King & Princeというグループを意識したのがこの時である。
〇追記 2024.09.01
CDTVのmoooove!! が初見だと思っていたが、その前にSixTONESのフォロワーがmoooove!! のSpotifyのリンクを貼っておすすめしてるツイートをしており、そのフォロワーの音楽センスを信頼していたのでその時に一度聞いていたのを思い出した。その時にもいい曲だ、と思った記憶があり、それも含めてCDTVの動画を開いた気がする。THANKS、フォロワー。
・髙橋海人という人を認識したきっかけ。
2024年7月8日、THE MUSIC DAYのエモーショナルズのパフォーマンスがTLに流れてきた。
サムネが髙橋海人さんとSOTAさん(BE:FIRST)しか映っておらず、moooove!! で2人組でダンス踊ってるのってめっちゃ良いかも〜ぐらいまで思っていた私はまんまと再生するわけである。ichibanが流れ、流石にichibanくらいは知っていたのでこの曲かーなるほど、ぐらいのまたしても斜に構えて見ていた。そしてichibanのサビが終わって髙橋さんが映り、Boom Boom Backが流れ出し踊り出す。もうその時点で、その一瞬でかなりの衝撃だった。Remixなのか? 珍しいな、などと頭の片隅で思いながらも、もう髙橋さんの踊りから目が離せなかった。
この時再び「上手い」と強烈に感じたのである。固唾を呑みながら動画を見ていた。音に乗るという表現では足らぬような、音と完全に一致した踊りがあった。何より楽しそうで、艶やかだった。言葉にするのが野暮な程には見事であった。魅了されるという言葉の意味を自分の経験として真に理解した瞬間だった。
一周では足りず、何度か再生してなんとか衝撃を受け入れ、動画を閉じてから真っ先にBoom Boom Backを踊ってる人が誰か知ろうとした。運のいいことに先程のSixTONESのオタクをしているフォロワーがいたため、確かすぐに髙橋海人さんだと教えてもらった気がする。ここら辺は記憶が曖昧である。
名前が知れたところで、真っ先に「髙橋海人」で検索をした。彼は何者なんだろう、知りたい。その一心であった。検索をかけていくなかで一つ目の項目である「だが、情熱はある」の若林さん役の方であることを知り、腰を抜かす訳である。
当時のツイートがある。本当に失礼なのでファンでもなんでもない状態の人間がツイートしていることを留意して欲しい。
「髙橋海人ダンスやばい」
「キンプリダンス上手い‼️みたいなやつ前も流れてきたけど、その時は緩急が沢山あるだけじゃん……みたいな迫力はあるけど……みたいな感じだったのに、二人になってから見た高橋海人マジで一発でダンス上手くないか⁉️になってどういうこと?」
「高橋海人のダンスを見て、この人の本当に美しくてかっこよくて、最も輝くのは踊ってる瞬間なんだ、ということを思い切り突きつけられるような感覚、すごい 高橋海人マジですごいな 演技も上手いと思ってたけど、そうじゃなくて、一番はダンスなんだな」
「髙橋海人のダンス本当になんかマジですごいな」
今見ると本当に失礼でやめて欲しいのだが、このnoteの目的はいつか読んだときに初心を取り戻すためのものなので、残しておく。今は5人時代のダンスもかっこいいと思っている。申し訳がない。
つまり、何が言いたいかと言うと、エモーショナルズのパフォーマンスにより、髙橋海人という人間が私の中で濃く刻まれたわけである。ただ、この文章でなんとなくわかった方もいると思うが、基本的に斜に構えてしまうことが多いので、ここから髙橋海人さんを深堀するのにはラグがある。
・髙橋海人という人を知ろうとする。
ラグと言っても耐えきれていないので、エモーショナルズの放送があってから3日後ぐらいから怒涛の勢いで過去の映像を遡り出した。
MステやCDTVが出番前に2~3分のなんてことない質問をする動画があり、それを流れてくるままに見ていたのだが、髙橋海人さんの喋り方にびっくりした記憶がある。完全に前日のダンスの印象があったので、ハキハキと体育会系のような喋り方を薄らと想像していたのだが、実際は穏やかにゆっくりと、悪く言うとたどたどしく喋るのだ。擬音で言うと、のま……と喋る感じがあり、隣で永瀬さんが割と早口に喋るのもあってか余計ゆっくりに聞こえる。それがもう、本当に本当に、可愛く見えてしょうがなかった。その喋り口調で質問されたことに答えずに急に今日の服装のポイントを答えたり、永瀬さんの回答に寄せた回答をしたりして、理解できない不思議さがあった。理解できないというのは、知りたいと思うことに繋がっていて、知りたいと思うことはほぼ好きと一緒なのである。この時に完全にもう髙橋海人さんを好きになっていたと思う。
・King & Princeに惹かれる。
同時に、髙橋海人さんだけでなく当然、相方である永瀬さんにも目がいくのだが、このお二人の空気感や雰囲気がまたたまらなく良かった。
例としてMステの動画を挙げる。(下記にリンクを貼っておく)
最近のベストバイは? という質問に、髙橋さんがテレビだったら放送事故のレベルでは? と思うほど黙って長考するシーンがある。こんな些細な質問、適当にそれらしい答えを用意するか、思いつかなかったら適当な場繋ぎトークをすると思うのだが、二人はそうではなかった。髙橋さんは一点を見つめて考え込むし、永瀬さんは何故か鼻をすすることで場を繋いでいた。文字にすると訳が分からないと思うが、動画を見ればわかるので見て欲しい。この動画が本当に私は大好きなので、全員に見て欲しい。長考する髙橋さんの表情がびっくりするほど美しいのもポイントである。この長考の末に出た答えも本当にささやかで拍子抜けしてしまって、その掴みどころのなさにまた一つ好きになった記憶がある。そして、髙橋さんの長考に急かすことなく、謎の鼻すすりで場を繋いで待ってくれる永瀬さん。
二人の間にある独特の空気感が本当に素敵で。お二人は動画で見ると仲が良さそうな様子が伝わってくるのだが、割とさっぱりとした感じも伝わってきてそこのバランスが綺麗だと思う。お互いに信頼や好意が確かにあるのに、依存や嫌なべたべたした感じがない。完全に自立した二人の人間、というのが分かり安心して見ることが出来る。
・髙橋海人、星。
過去の映像やコメントを遡るなかで衝撃だったものがある。
アイドルというものが縁遠かった自分にとっては、髙橋海人さんを好きになっていく自覚はありながらも、どう応援していけばいいのだろうか、という戸惑いがあった。アイドルと言えば所謂リアコと呼ばれるファンが多くを占めている印象で、髙橋さんに対してそういった感情のなかったものとしてはなんだか身の置き場がなく身動ぎしてしまうような感覚があった。
だが、上記の髙橋さん「みんなの星でいられるように頑張ります!」という一文で霧が晴れるような心地になったのだ。抽象的な一文であり、星という言葉に抱くロマンチックさ。しかし、そこではなく、彼は正しく星なのだと受け止めたのである。手が届くと考えもつかない、夜空に確かにある煌めき、美しさや輝き……それらに髙橋海人を感じたのである。星を眺むような気持ちで髙橋海人を見つめていればいいんだ、と。これにより髙橋海人を推そうという決心がついたというか、好きだと言えるようになった為、髙橋さんのこの言葉は本当に有難かった。
また、その後髙橋さんを推していく中でファンの方もリアコだけでなく純粋に応援する層が多いことを知り、過去の自分の偏見が徐々に解れていった。基本的にアイドルに対しての偏見が自分の中にはあって、アイドルというものに対する偏見を解していく作業、同時にアイドルを好きになる自分を受容していく作業が必要で、その中で髙橋さんの言葉はよすがであった。
そうして、2024年7月15日には髙橋さんへの感情を吐き出すためにTwitterにてアカウントを作り、2024年7月19日にはFCに入会するわけである。感情の揺れという点で怒涛の日々だった。人を好きになることの楽しさが鮮やかに蘇り、日々が生き生きするようだった。
もっと書きたいことはある。髙橋さんのダンスにかけるものや取り組む姿勢、努力することを苦に思わないストイックさ。感情表現の豊かさ。健やかで朗らかで、努力と才能による無二の煌めき。
ただ、好きになった経緯やきっかけをまとめるnoteであるので、今回は割愛する。
以上がファンに至るまでである。
これからも髙橋海人という煌めきを追いかけていく。