多面的な美しさ
ETROに関連するプロジェクトやショーにおける髙橋海人さんが本当に、とても、めちゃくちゃに好きで、そしてそれらの期間とても楽しかったので、この感情を文章として残しておきたい/アウトプットしたいのでnoteに記しておく。
・ETROのプロジェクトに髙橋海人さんが参加
2024年7月17日。髙橋海人さんのInstagramに一本の動画があがった。
何の動画だろう、と開いてすぐに驚いた記憶がある。ふんわりとした柔らかなパーマに、全体に花柄が散らばる上品なシャツ、そして服にも見劣らないくっきりとした顔立ち、大きな目に穏やかな表情と、ゆったりとした喋り口調。何もかもが当時の私には衝撃で、暫くは動画の内容が入ってこなかった記憶がある。
上品、高貴、美しい……そんな言葉が浮かんでは消えていく。ETROのシャツについてインタビュアーに問われ、「ひと夏を冒険した日記を服に閉じ込めてみました」と答えた後に「どうですかね」と笑う姿が上品さが漂う中で、普段の髙橋さんのラフさを垣間見せて、そのギャップにより心がざわめく。確かに、そのシャツを着ている髙橋さんは部屋の雰囲気も相まって、なんだかひと夏の思い出をぎゅっと閉じ込めたようであったし、シャツ自体にそういった冒険のような鮮やかさもあって。地中海の夏、というのは実際には行ったことがない為全く分からないはずなのに、地中海の夏の美しいところだけを集めたら彼になるんじゃないかと思った。
ETROの服について「着飾るアート」とも髙橋さんは動画内で発言している。その当時、ETROの名前も知らずに動画を見ていたが、髙橋さんの着られるシャツやペイズリーナ、ピアス……どれをとっても確かに着飾るアートで、ETROというブランドの本質が少し見えるような心地がした。また、ETROが着飾るアートと言えるほどに拘り尽くされ完成された美だとすると、それを身に纏う髙橋さんもまたアートであったし、ある種完成された美であった。
また、これ程衝撃を受けた理由の一つとして、髙橋海人さんのInstagramの投稿がそのETROの企画の前まではアメリカでの様子を載せたものが続いており、そのどれもがラフでどこかワイルドでかっこいい……という内容だったこともある。ストリート系の服装や写真の投稿が続く中で、全く系統の違うETROの投稿は当然、衝撃だろう。
ただ、この投稿は動画で、髙橋さんが割合いつも通りに柔らかく話されていたのもあり、本当に芯から髙橋さんの美しさに驚くのは7月19日の投稿である。
・プロジェクトの三枚の写真が公表。
2024年7月19日。動画に引き続き、追うように三枚の写真が投稿された。
7月17日の時点で、かなりお腹いっぱいになるほどETROのプロジェクトに関しては満足していたのだが、この投稿で完全に髙橋さんの美しさに降参したのである。
椅子に腰かけカメラを見ている写真、ソファに背をもたれ朗らかに笑う写真、ソファに寝転び本を片手に読む横からの写真。このたった三枚が、本当に、本当にとてつもなく好きで、美しかった。全てが違った髙橋さんの良さを引き出していた。
この当時髙橋さんを好きになりたてであった私は、ダンスから髙橋さんを好きになったこともあり、髙橋さんの顔や外見について特に感情を抱いていなかったのだが、先の動画を見てから髙橋さんが美しさやかっこよさを感じ、そしてこの三枚の写真がその確信を後押ししたのである。
写真を見れば、そこに全てがあるので私の言葉でどれほど語ろうと意味は無いのだけれど、少しだけ話したい。
まず、一枚目の椅子に腰かけカメラを見ている写真であるが、頭からつま先まで、写真の隅から隅までが美しく、正にアートであった。亜熱帯を想起するような植物に先程の動画と同じ花柄のシャツに赤のペイズリーナ。先の動画では柔らかな日差しや髙橋さんの表情、喋り方も込で全体的に柔和な雰囲気が漂っていたのだが、この写真は柔和さが削ぎ落とされ、個性的で研ぎ澄まされた美があるように思えた。堀が深く、くっきりとした二重に、完全には開ききっていない瞼。微笑んでいるのかいないのか、判断に迷う口元。不思議さや感情の掴めなさというものが髙橋さんの魅力をより際立たせると信じて疑っていないため、この写真でまず心をグッと掴まれることとなる。
次に二枚目のソファにもたれかかり朗らかに笑う写真。こちらは動画の雰囲気に近いように思う。日差しの柔らかさや明るさ、それらを背にしても負けることの無い髙橋さんの笑顔の輝き。髙橋さんの笑顔の牧歌的な美しさや眩しさは唯一無二であると染み渡るように感じた一枚である。一枚目の表情の乗らない余計なものが削ぎ落とされた鋭利な美しさとは打って代わり、柔らかさや暖かさ、平和さを感じさせるようで……動画ともまたニュアンスは違うのだけれど、どこか開放的な雰囲気がある。
そして、三枚目のソファに寝そべって片手で本を読む写真であるが、これもまた別種の美しいが詰まっているのだ。よくよく見ると表紙の方を眺めていて本文は読んでいないのだが、それは割愛する。胸元から顎先にかけてまでのラインの美しさ、窓から射す光が輪郭を撫でることでより際立つ横顔の綺麗さ、本を眺める目の光の多さと輝き、重力に従って落ちる金のピアス。髙橋さんを構築する全てが美しく、脱帽した。単純な造形美として、顔そのものの造りが美しかった。寝そべっていてどこかラフなのに品がある。また、品がありながらも、その眼差しの輝きに幼い冒険心の名残が見れるようで、ETROの服だけでなく髙橋海人という人間に少し触れられる、理解できるような気持ちにさえなる。
これら三枚を見た時に、漠然とこういう美しさやかっこよさの引き出され方をした髙橋海人がずっと見たかったのだな……と急に気づいた。
そんなこんなでこのETROのプロジェクトを通して髙橋さんの外見さえも心底好きになったわけである。
・エアポートルックの発表
2024年9月16日。「𝖪𝗂𝗇𝗀&𝖯𝗋𝗂𝗇𝖼𝖾髙橋海人がエアポートルックを披露! エトロの2025年春夏ショーに向けてミラノへ出発」という記事が流れてくる。
ETROの本のプロジェクトから約2ヶ月経っていたが、当然忘れもしない美しさが脳裏にくっきりと残り、その文字を見た瞬間にプロジェクトのことを鮮やかに思い出した。
この時点では頭に?を浮かべながら情報を受け止めるしかないのだが、またETROと何かあるということだけが明確にわかり、本当に嬉しかった。し、同時にその記事に掲載されている髙橋さんがあまりにもかっこよくて、本のプロジェクトでの髙橋さんが研ぎ澄まさた気品や美しさ、という側面が強いとしたら、エアポートルックの髙橋さんはナチュラルで本来髙橋さんが持つかっこよさが前面に出ているようであった。
ミラノへ出発の文字にびっくりしながら、なんだかすごいことになっていることだけは理解出来てはいた。Instagramにも同じようなタイミングで髙橋さんがエアポートルックにて記事とは違う写真を掲載されており、そのかっこよさにどんどん目が冴えていくような、同時に驚きでまだ夢なのかとぼーっとするような感覚があった。
その上、Instagramの文章では上記のようなことを書かれていて、写真のかっこよさとのギャップにくらくらした。発表が朝の9時頃なのもあって、これらの発表に驚いていたら丁度出勤する時間だったので、遅刻しそうになった記憶がある。ドタバタしながらもこれから楽しいことが起きると漠然とした考えが確信をもって迫り、朝から気分が上昇した。
確かその日のお昼頃にあがった記事には、「フロントロウで髙橋が見せるスタイルにも注目を。」という文言があり、お昼休みにフロントロウを検索してまた驚いた記憶がある。もう、ETROに関するものは大体驚いているのだけども、これはその中でも上位に入る驚きだった。
フロントロウと言えば、上記の通り、ぎゅうぎゅうにお洒落な人達が座っている印象で、その中に髙橋さんが座ることになる……考えただけでドキドキして、早く見たくてうずうずして堪らなかった。私は割と好きな人(推しという言葉に少し抵抗がある為好きな人という言葉を使う。これはこれで気持ち悪いかと思うが耐えて欲しい。)に対しては心配性だったり不安がちだったりするのだけれど、本のプロジェクトからエアポートルックとこれまでのETROに関する髙橋さんが全て美しくかっこよかったため、全く不安もなくそういった場にいる髙橋さんが見たい! と真っ先に邪念なく思えた。
・ETROのコレクションに参加
2024年9月18日20:00(イタリア現地時間)。日本では19日3:00に、コレクションが開始することとなった。
ETROのショーはYouTubeでライブ配信があったので、朝とも深夜とも言えない3:00にリアルタイムで視聴した。
2:50にアラーム音で飛び起き、眠い目をこすりながらテレビでYouTubeに接続して大画面で準備は万端。ところが、3:00になってもショーがなかなか始まらない。Twitterを見てどなたかの、あちらの国は時間がゆっくりなので遅れることが多いです、という旨のツイートを拝見し、そういうものか……とドキドキとはやる胸を抑えながらTwitterをちまちまと見ていた。ただ、途中で堪えきれなくなって手持ち無沙汰さに耐えられずにその日の弁当を作り出していた。暇に耐えられないタイプの人間なのである。おかずをお弁当に詰めて、アルミホイルのカップにおかずを入れようと用意をしていたときに、待機画面から画面が変わり動き出した。3:00から約30分ぐらいは過ぎていたと思う。今なのか! とアルミカップ片手にテレビの前に立って見ていた。
こういったショーを見たことが無かったため、配信開始直後にショーが始まるのかと思っていたのだが、そうではなくショーの前のざわめく会場が映し出されていた(※ライブのアーカイブではショーの部分しか残っていない)。暗い会場の中、いろんな国の方がいらっしゃり、その誰もがETROを身にまとい、美しかった。あまりにも会場に人が多く、同時に薄暗い照明だったため顔が認識しづらく、この中からただ一人、髙橋海人を見つけられるのかしら、と不安になりながら画面を見つめていたその時。髙橋さんがカメラマンに写真を撮られているところが映し出されたのだ。髙橋さんでは……? 髙橋さんだ……! そう思った瞬間に、再びカメラワークが切り替わり名前も顔も知らない美しい人たちが映し出される。数秒写っただけであったが、その数秒がとてつもなかった。
それまでショーに出席される髙橋さんのルックはまだ公表されておらず、その時に初めてどんなルックなのかを拝見したため、衝撃が大きかったのである。髪を全てあげたオールバックに大きな暗い眼がカメラがあるであろう方向をジッと見る。いつもは柔和そうな笑顔が乗った顔ばかりをテレビや映像では見せてくれるのだが、その時の髙橋さんは口をつぐみ、表情の全く乗らない顔つきでカメラを見ていた。あまりにも美しかった。表情が削ぎ落とされた時、人は単純な顔の造りが真っ直ぐに出ると思う。髪も全て上げられていた為、髙橋さんの表情を遮るものはなく、彫りの深さや、高い鼻、綺麗に整った口元、大きい目……優れた絵師が描いたような美しさがあった。会場には美しく、個性的で、かっこいい、そんな形容詞が似合う人ばかりで、空間のお洒落さも相まって観てる側としてはなんだかそわそわしてしまうところがあったのに、髙橋さんは会場に当たり前のように居て、馴染んでいた。
ショーのライブ配信に、髙橋さんが映るとは限らず、観る前には映らないことも考えていたぐらいであったのに、その数秒で、ライブ配信のために起きて良かった! と既に感じていた。これまで、ETROについての髙橋さんの投稿は当たり前だが髙橋さんしか写っておらず、髙橋さんとETROについてだけ考えていればよかったのが、コレクションになった途端大勢の人々がいることでグッと視野が広がる感覚があり楽しかった。美しく煌びやかな人たちが沢山いる中での髙橋さん、というのもまた違った良さがあり、ライブ配信を見ながらオタクは大きい思想になりがちなので、人間の顔や性格が全て違うことに感謝していた。
その後、R&Bアーティストであるカリードと写真を撮ってる様子も映し出され、それもまた同様に美しかった。その後も時折映し出されるのだが、かっこよさと美しさが分かるだけで、まともに頭も回らなかった。そうしているうちにショーが始まり、DJの生パフォーマンスをBGMにモデルが悠々と美しい服を着て歩いては消えていく。
髙橋さんについてのnoteにおいて余談にはなるが、ETROのショーがかなり良く、こういったショーをきちんと見る機会が無かったため新鮮で楽しかった。私は造り手の思想や考え、拘りが見える服が好きなのだが、こういったブランドのショーというのは、それらが極まったもので、一人、また一人とモデルが出てくる度に惚れ惚れとした。拘りつくされたものというのは美しい。モデルの方も全員がカッコよくて美しく、それまた良かった。このライブ配信で美しくないものが一つもなかった。
さて、そろそろ美しいとかっこいいしか言っていない、もしくはそれらをただ言い換えているだけのこの文章に飽きが来ていないだろうか。美辞麗句に満腹になっていないだろうか。
共感します。私も書いていて、私の語彙の少なさに多少げんなりして、お腹いっぱいになっているところです。ただ、これらは文章の連なりでしかなく、実際の美しさやかっこよさは当然これまでの言葉では足りず、私自身の感情の揺れ動きもこんなに冷静では無い。うねる波のような感情の濁流の中、リアルタイムでショーを見終わった時にはこれまでのETROに関連するこれまでのことも思い出してしまって頭の中はパンパンで、呆然としていた。このまま寝たら気持ちよく寝れそうな、丁度いい情報量がそこまでであった。
ただ、ここでは終わらないのが好きな人がコレクションに参加するというのことなのだろう。Twitter、Instagram、TikTok……と様々な媒体でコレクションに参加した時の髙橋さんの様子が怒涛のように流れてくるわけである。コレクション会場でのインタビュー動画から、記者では無い一般のフォトグラファーの撮った入場時の写真、会場で髙橋さんと一緒に写真を撮られた方のInstagramの投稿……ショーが終わったのは4:00ぐらいでその後はゆっくり休んで寝たいのに、ショー終わりの余韻と興奮、流れてくるメディアの情報量が多くそれを追っていくと当然のことに寝れないわけで。投稿がひと段落したかも、と寝付けたの6:00ぐらいだった。仕事でまた7:00頃には飛び起きるのだが、めちゃくちゃな生活リズムにその日は終始体調が最悪だった。しかし体調を最悪にしてでも楽しみたいことというのがあるもので。何も後悔のない一夜だった。
写真や入場での動画などは、感情の無い表情が多く(正しい言い方ではないと思うが)、美しくクールなのだが、インタビュー動画になるといつものふんわりとした喋り方に柔らかな笑顔をされるのでその振り幅の大きさに何度目かも分からぬ心を掴まれ、動画の終わりには大きな手を振ってバイバイまでしてくるので黙っていいねを押すしかない。
ミラノでの写真や動画をまとめて下さっている方がいるのでシェアさせていただく。また沢山の投稿の中で特にお気に入りのものをのリンクを貼っておく。
本のプロジェクトではエレガントで美しく、エアポートルックはラフでかっこよくどこかキュートで、ショーではワイルドでかわいくて美しく……全てETROの服で、同じ人なのにここまで魅せる幅が広いこと、全てがきちんと魅力的であること、髙橋さんにもETROというブランドにも驚嘆するばかりである。髙橋さんを好きで追っていたが、気づけばETROのことも好きになっていて、好きなことが増えると楽しいし、生活が色づく。服やショー自体にも興味が湧き、ミラノで行われた他のブランドのショーについても調べたり記事を読んだりして、刺激的で新鮮な期間であった。
好きな人が出来るということは、自分一人では辿り着かないところまで連れていってくれる/導いてくれるということなのかもしれない。髙橋さんを好きになることがなければ、きっと深夜にショーをリアルタイムで見ることもなかったろうし、ETROというブランドの名前を覚えることもなかったかもしれない。新しい何かをしたり、知ったりする、好きになる、等とという行為が無理やりにでも起こるというのが生きている人を好きになって追う楽しさの一つなのだと思う。
また、FASHIONSNAPさんよりETROのショーに出席された際のスペシャルコンテンツが公開される予定なので、公開された際には追記をし、このnoteを完成させたいと思う。まだETROに関する楽しみがあって、本当に嬉しい。
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