OJISAN
皆様こんにちわ。
現在14時26分。
今日は父方の祖父の誕生日。祖父の小説の自己紹介に1月17日と書かれていたことで知った。つまり昨年の8月だ。
私の誕生日は11月7日で、117。祖父も117。母方の祖母の命日が117。
そんな話を妻の母としていたら、妻の母が
「あー、それ天気予報やね」
え?
続けて
「それで今日は晴れてるんやね」
え?
たまにこういうボケなのか、本気なのかよくわからない言葉が飛び出るから「うまい!」なんて私もよくわからない返しをする午前から今日が始まった。
後から調べたら天気予報は177。
117は時報でしたが。
まあそれはさておき、なんとなく両親それぞれの祖父母に縁を感じて、守られてるなあ、とほのぼの。
さて、今日は仕事が休みで、午前中は銀行に用事がありまして、まあそこの銀行の方々は親切だったんですが、銀行員とは関係ないところでムカッとすることがあったんです。
やっぱりね、イライラしたらだめですよ。ダメ。
帰りの車の中でもイライラが収まらず、でも
「イライラなんてしてたら連鎖反応が起こるぞ」
なんて心の声が耳元で聞こえてくる。その心の声に対して
「やかましいわ!(普段温厚な私でも)たまにはイライラさせてくれよ!」
なんてことをやり取りしてたら、ほら。
駐車場から車が飛び出してくる。
「何しとんねん!死にたいんか!」
と弱気な私は心で叫ぶ。
さらにおばあちゃんが自転車で道の中央よりを走っている。
「こら、、、いやおばあちゃんには優しくしないと」
対向車をやり過ごし、何とかイライラを抑えておばあちゃんをゆっくり追い越す。
信号待ちでバックミラー見たら、先ほど飛び出してきた車が後ろにいる。
「何ついて来とんねん!」(←もはや被害妄想)
信号が青になり、少し細い抜け道を進んでいくと、やんちゃそうな車が角から急発進で曲がってくる。
いやもうほんますんません。イライラした私が悪かったです。だからこれ以上やめてもろてよろしいでしょうか。
ようやくイライラを反省したところで、次の信号は赤信号。
速度を落としながら進んでいると、左側に白杖を持ったおじさんが一人で、1歩進み、立ち止まる。進もうとしながらやめる。などを繰り返して少しづつ進み、信号待ちの私の車のそばで立ち止まった。
私の父は生前、網膜色素変性症という、少しづつ目が見えなくなる病気を患っており、白杖を付いて私の肩を持ってよく出かけたりしていた。
なので白杖を持った方を見かけると胸がこう熱くなるんです。
だいたいは付き添いの方がいらっしゃることがほとんどなのだが、おじさんは一人。進もうとしながら車の音をじっと聞いているような、見ていて「迷い込んでいて、場所もわからず進めないんじゃないかな」と心配になってきた。
とりあえず青信号に変わり、広い路地に駐車して、おじさんの様子を見に行くことにした。
やはりおじさんはほぼ進んでいない。
とりあえず声をかけてみた。
「おじさん!大丈夫?ここ危ないで!肩つかまって、一緒に歩くから」
するとおじさん
「ああ。ここエネオスの横やろ。ようわかってるで。」
なに!?
「いやおじさん危ないで」
「大丈夫!お昼ご飯食べてな、今ここ日当たりいいやろ。だから日なたぼっこしてるんや」
なんだと!?
「ほなおじさん大丈夫なんやね、一人で帰れるね」
「おおん。今な昼ごはん食べてな、今日はええ天気で、ここ温いから日なたぼっこしてるんや」
さっき聞いたし。
まあおじさんはどうやらいつも通う道らしく、安心した私はおじさんに「気をつけてね」と声を掛け、車に乗りその場を後にした。
まあやっぱりイライラせずに、心を正常にしたら、なんとなくこういう楽しいというか、ほんわかする出来事が起こる、のかな。
家に着くとちょうど妻が仕事の昼休みで帰ってきて、銀行の話を少ししてたら、またイライラがよみがえりそうだったので、妻に一句授けてみた。
「愚痴は言うまい漏らすまい 黙ってなんぼの男道」
やな!
もちろん妻は一言も発さず、その場を後にした。
妻の母も聞いているのか聞いていないのか、もちろん無反応だ。
しかし、お昼ご飯食べながら、白杖のおじさんの話をすると、妻も妻の母も笑ってくれた。
今日も幸せだ。
現在14時53分。
皆様今日はいい天気ですね。天気予報は177です。
今日もここまで読んでいただき有難うございます。