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tsuyoume
殺戮幸子VS四天王編:10
ReN VSヴォルフガング
殺戮幸子VSルートヴィヒ
「……フフフ。優しいBOSSからお許しが出たよ」
ヴォルフガングのBOSSに当たる人物は……
「二つの空間を繋ごうじゃないか」
大将の月光と、副将のアイネクライネナハトムジークが
交じり合う独特の空間が生まれる。
月光の驚異的な音圧に気が狂いそうになるReN.
「あああああぁぁぁぁあああああ!」
これが常人の反応だ。
サチコは武器を構えられないくらいで保てている。
見るに見兼ねたルートヴィヒが、タクトを器用に振り演奏を停止。
奏者の動きで演奏が止まったことを確認して
ルートヴィヒ自らがReNに問い掛ける。
「汝は、新しい拳法を模索していた少年だな」
頭をもたげながら話に聴き入るReN.
「ボニーとクライドをアンタにぶち込んでやんよ!」
「フフフ……。少年よ、それは聞き捨てならないなあ」
「ReN.この人は?」
「サチコ、副将のヴォルフガングだ。空間支配を使う」
「少年、新技は私にぶつけなさい!」
「言われなくても、二人共抹殺だ!」
未だ、確たる型も見えていないのに、獲物目掛けて
狩猟態勢に入るReN.
両手を腰の位置に固定して、勢いよく走り出した。
(両腕は表側で固定)
「わああああぁぁぁぁあああああ!」
「わああああぁぁぁぁあああああ!」
ガムシャラとは正にこのこと。
生命破壊という無防備な狩猟を開始して
無尽蔵に体力を消耗していくReN.
ヴォルフガングの純白のマントにもかすらずに
空振りの徒手空拳がみっともない。
だけど、サチコにはReNの応戦が励みだった。