見出し画像

B@CK HΦME S3:09

BACK HOME Season3
LAST COMMUNITY
春馬「MLLは、LOVERS二人の力作です!」
晴子「説明不足な点はこれから叩き台に」
時雨「ざっくりとした話だけど、人間の描写がいいね」
大和「MLLは元々略語なんですか?」
桜時「MILKに近い字面ですよね」

春馬「MAD LOVE LETTERを縮めました」
晴子「交際前、コイツ、筆まめでよく手紙をくれたんです」
時雨「ほお、面白そうな流れだねえ」
大和「貰い過ぎて失神した、とかですか?」
桜時「いやいや流石にそれはないでしょう」

春馬「ちょっと書けなくなった時期とかあって……」
晴子「本心で欲しかったから、私が催促したことがあって」
時雨「依存性、毒性がある手紙=MLLかね?」
大和「欲しくて堪らない恋文はMADなんですね!」
桜時「合点が行くと又、違った風に作品が見えて来ます」

春馬「次回は大和さんの作品を皆で解読しましょう」
晴子「MLL完全版も、どうかご贔屓に!」

Written by:大和語
前衛芸術作家の挑戦!
主題:あいうえお作文を、しりとりで繋いで行く。
五行【a、i、u、e、o】で一括り。
勝手が解れば、全体で意味を包含する形へ。
 
【あ】温かく、幸せな家庭が築きたい【い】
【い】至ってシンプルな願望だと思う【う】
【う】嘘偽りの無い関係を築きたまえ【え】
【え】鉛筆と絵の具で描く花嫁の笑顔【お】
【お】思い出は貴女と共に幾何の時か【か】
 
【か】かつての友が残したおほえがき【き】
【き】記憶の奥の片隅を小さく小突く【く】
【く】口ずさむ詩歌はあの日の夕焼け【け】
【け】喧嘩別れした幼い面影のあの子【こ】
【こ】言葉はいつだって流れ雲の様さ【さ】
 
【さ】五月雨が、頬伝うしずくを流し【し】
【し】粛々と壁掛け時計が時を指差す【す】
【す】過ぎた日日の躍動を思い起こせ【せ】
【せ】世知辛い毎日と君のやさしい嘘【そ】
【そ】傍に居て欲しい。唯一人の貴女【た】
 
【た】立場が違えば犯すであろう過ち【ち】
【ち】血は争えないな。欲望を分かつ【つ】
【つ】月夜に出歩くなよ、ロシナンテ【て】
【て】天は罪を裁く。聖者であろうと【と】
【と】隣に住まう人に迷惑を掛けるな【な】
 
【な】泣くもんか!って、誓ったのに【に】
【に】にじむ表情、輪郭で君が描けぬ【ぬ】
【ぬ】濡れた頬を拭い貴女は言ったね【ね】
【ね】願いを形にする事って簡単なの【の】
【の】伸びた指先が空に紡いだ言の葉【は】
 
【は】初恋のあの人に偶然再会した日【ひ】
【ひ】一人よがりの次章に独り戸惑ふ【ふ】
【ふ】不確かな明日を共に歩く二人へ【へ】
【へ】返事の合間に手を挙げて立候補【ほ】
【ほ】本当に君だけ。正に恋愛ドラマ【ま】
 
【ま】待つ事も誠意なのだと独り勇み【み】
【み】自ら連絡をする事を頑なに拒む【む】
【む】無言の時が強く心を羽交い締め【め】
【め】めげずに君の事を待ち続けても【も】
【も】もう一度液晶見詰め溜息の白夜【や】
 
【や】やっとこの朝が来たのだと比喩【ゆ】
【ゆ】夕べの想いが、成就したのだよ【よ】
【よ】夜の星座が祝福してくれたから【ら】
 
【ら】らんらんと両の眼を輝かせたり【り】
【り】理屈抜きで自然に笑顔になれる【る】
【る】ルンルン私の心は陽気に浮かれ【れ】
【れ】レンガ造りの鮮やかなる舗装路【ろ】
【ろ】六年生から中学生に進級したわ【わ】
 
【わ】我が実験的なる前衛文芸作品を【を】
【〇】純白たる紙面上に克明に刻まん【ん】
※「を」から始める訳には行かないので、
 「〇」フリーワードを設定。この場合は「じ」「純」。

いいなと思ったら応援しよう!