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B@CK HΦME S5:02

COMMUNICATION FOR:YUME
由芽「私が声優、ですかあ?」
紅弥「ユメちゃん、できるの? できないの? どっち?」

由芽「ええと……やります、やりたいです」
紅弥「アンタを声帯のスペシャリストと見込んでの人選よん。
再結集までに声色の研究の宿題を出しておくわね」

由芽「七色の声で、どんな注文にもドンピシャで対応しますね。
声優、声優かあ」
紅弥「その後、モモカはどうなの?」

由芽「自宅療養中です。四人で毎日、
グループLINEで遊んでいるんですよ?」
紅弥「アンタたち、ことあるごとに、
睨み利かせる険悪グループだったのにねえ。
人間を好きになれる様な関係修復に、とびっきりの誉れをあげちゃう!」

由芽「オフィスアダチのファミリーは皆、宝石の様ですね。
存在が眩しくて……」
紅弥「アンタも100万カラットを目指しなさい! 
オンナは誰よりも、美しくよん」

COMMUNICATION FOR:SHIGURE
時雨「きよしとミッチーのアナザーエピソードを、僕が?」
紅弥「超売れっ子になったアンタに頼みごとは心苦しいけど、
LGBTの素養を持った人に編んで欲しいのよ」

時雨「盟友のBENIYAさんのお願いを蹴る人は、
この街から踵を返すべきですよ。
どんな原稿よりも最優先で、最高の材料をお届けすることをお約束します」
紅弥「ありがと。作家仲間たちと、これからも切磋琢磨するのよ?」

時雨「執筆業は日々の脱皮です。
皮を脱ぐことをルーティンにしないと……」
紅弥「独特の表現ねえ。流石は不世出の作家。
アンタは世界で有名な日本人に
RANK INできる可能性を持っていると
太鼓判を押しておくわね」

時雨「盟友からのもったいなき贈り物を、
心のポケットに大切に仕舞います」
紅弥「気取り過ぎよ、ごきげんよう」

COMMUNICATION FOR:KIKOU
紀行「話は皆から聞いています。僕にできることはなんですか?」
紅弥「全国のネオン街の風景を切り取ってらっしゃい! 
交通費はオフィスアダチが小切手を切るわ」

紀行「お安い御用です! 福岡とか社長と一緒にいけないかなあ?」
紅弥「経費でオンナと逢引き企んでんぢゃないわよ! 
で、アンタたち、いつ籍を入れるの?」

紀行「プロポーズは未だです。
でも、社長はなんでも話してくれる様になりました。
責任あるポストですが、数少ない心許せる存在であると自負しています」
紅弥「客観的に眺めても、あの顔は脈ありよ。
断られたって、命が無くなる案件ぢゃないわ。
当たって砕けなさい。砕けないと思うけど?」

紀行「近い内に結果を出してみせます! 
撮影は、明日からでも出発できますよ?」
紅弥「福岡の美味しいもつ鍋屋さんに予約入れといてあげる。
二人でいってらっしゃい!」

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