B@CK HΦME S2:01
BACK HOME Season2 凹凸凹と、凹凹凹凹
Chapter:01
「聞き覚えのある声……は、白々しいか。ようやく姿を現したわね、
竜子、いえ、怪傑タッコ!」
はっきりとタッコを認識するナッコ。
「ああら、一連のふざけたピアノバー荒らしは、
用心棒のアタシをおびき寄せる罠だった訳?」
ピアノバー荒らし、ナッコ率いる凹凸凹トリオが築き上げた、
まるで悪戯のような功績。
「どうとでも捉えなさい! 決着を着けようじゃない。
均等にわけられた、忌々しき遺伝子の優劣を!」
「このEVENは今日の日の為」
644勝644敗0分。互角の戦績。
「勝てば大化の改新ね」
年表語呂合わせ、大化の改新、ムシゴ(645)匹。
「覚悟なさい! 同じ血の流れる蘇我入鹿さん」
「怪傑名乗ってから、こんなに血がたぎったことはないわ」
青筋立てて、指を鳴らすタッコ。
「紺碧の碧さに誓って、アンタを倒す!」
「ねえ、鍵盤弾きちゃん? デスマッチを彩る、デスマーチを叩いてよ?」
ジュリアを挑発するタッコ。
「ナッコ、ぺちゃんこにしてあげなさい!」
凸ベニヤが繰り出す、
ワン・ツー・ジャブ・ストレートのボディー・ランゲージ。
「おねえしゃま、がんばるでしゅ!」
凹ジュリアの渾身のガッツポーズ!
「……敵ながら凄い蹴りね。風圧で皮膚が切れそうだわ」
「綺麗な顔に傷付けたくないなら、ギブアップすればあ?」
「紺碧をまといながら、降参なんてあり得ない!
まだ、どちらにも勝利の女神は微笑んでいないじゃない!」
「クサイ台詞に酔ってんじゃないわよ。……オラオラオラオラ
そろそろアンタ限界なんじゃない? 大化の改新の称号は頂きだわね!」
日付変更線
「姉さん、おはよ」
「おはよう、竜子。昨夜はお疲れ様」
「我ながらベストマッチだったわあ。
ねえねえ、今日のお昼、コストコのピザにしない?
竜馬と海堂さんの四人でつつきましょうよ?」
「いいけどさ、こんなに仲良くしてるの、みんなには内緒よ?」
「海堂さんくらいしか知らないんじゃない?
ベニヤさんも、ジュリアちゃんも、すっかりその気だった」
「ねえ、竜子……。ピアノバー荒らしは今後も続けるべきかしら?」
「そうねえ……ジュリアちゃんを思えば、
お酒ぷーっとやって、鍵盤ガーンと叩くべきなのかも?」
「ジュリアの為、か……。ベニヤにも相談してみようかな」
「快傑するのも悪く無いけど、家事にも専念するのよ?」
「忠告、ありがと。夕飯は私が振る舞うわ」
「竜馬にいっておく。じゃあね、姉さん」