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B@CK HΦME S3:01
BACK HOME Season3
AFLCの「F」amily:北条時雨、北条桜時
Chapter:01「不殺の誓い」と「殺戮の調べ」
時雨「相変わらず、幼児向けの戦隊モノにお熱かね?」
桜時「父さん……部屋に入ってこられては、困ります……」
時雨「サロンで口論になりかけた
【不殺】と【殺戮】論に進展をもたらしたい」
桜時「僕は……一貫して【不殺】論に一票投じたい!」
時雨「だったら父さんは【殺戮】の片棒を担ぐしか、無いなあ」
桜時「どうして無辜の民の命を奪うのですか?
人々にはそれぞれ、人生があります……」
時雨「野心や野望が視野狭窄を引き起こすのかも、な……」
桜時「それでも僕は、皆の命を、皆の生活を守りたい!」
時雨「青臭い理想論だよ。家族を惨殺した狂人も保護の対象なのか?」
桜時「それは……例外もあるのでしょう。
人間は全員、善で形作られてはいない」
時雨「最近の世界は自然災害に痛手を喰っているよなあ」
桜時「確かに、そうですね……」
時雨「正義のHEROとして、自然災害を、どう喰い止めていく?」
桜時「より安全に、多くの人を避難が利く場所へ誘導します!」
時雨「悪くない回答だ。だったら新種のウィルス蔓延は?」
桜時「医療従事者で戦隊を組みます。専門知識、技術が病を倒す!」
時雨「自室で幼児向け番組にかじりついてる割には、
持論があるじゃないか」
桜時「僕だって作家家系の一員です! 作品も書いてるんですよ?」
時雨「ほう、その作品とやらを、明日、サロンに持参しなさい」
桜時「皆さんの目にも、晒すということですか?」
時雨「それは状況によりけりだ。
自信作なら、誰が読んでも感銘を受けるだろ?」
桜時「……わかりました。選りすぐりを準備しておきます」
AFLCの「L」overs:赤城春馬、山口晴子
Chapter:02「ペトリコール」は蜜の味?
春馬「北条パパから聞いたけど、明日、サロンで……」
晴子「サロンで?」
春馬「興味深いものにお目見えできるらしいぜ?」
晴子「へぇー、楽しみぃー! 桜時くんが書いたラブレターかな?」
春馬「ラブレター、といえば?」
晴子「MAD LOVE LETTER、いよいよ大詰めだね!」
春馬「秋桜の独り語りが物足りないんだよなあ」
晴子「もっと、心をエグる様な、キラーフレーズが必要?」
春馬「まあ、締切無き創作だ。焦らずいこう」
晴子「高い完成度に到達したら、サロンに持ち込みたいね」
春馬「時雨さんはシビアな読み手だけど、指摘が適切だからなあ……」
晴子「桜時くんも有益な感想をくれる、かもよ?」
春馬「あの父子には、期待するものが大きい」
晴子「AFLCの同志として、
切磋琢磨していけるのがアタシの理想、かな?」
春馬「桜時くんは学校があるから、後で時雨パパに声をかけてみようぜ」
晴子「MAD LOVE LETTER、先行上映しちゃおうか?」
春馬「持つべき者は隣人だぜ。あー、デビューしてぇ!」
晴子「大丈夫! 来年の夏頃は、きっと億万長者だから」