見出し画像

医療現場におけるSECIモデルの難しさ

小規模の医療現場で求められる業務内容について

(注:臨床検査技師として数年間働いてきた個人の感想です)
小規模の医療機関の現場というのは、業務について慣れてくるとルーチン業務が主だったりします。ですので当たり前のことが当たり前にできるということが大事になってきます。(どこの職場・業種でも多かれ少なかれ当てはまるかとは思いますが)

第三者評価:病院機能評価


医療現場における第三者評価として、病院機能評価というものが存在します。基本的に医療というサービスはどの病院・診療所でも等しく受けることができるということが理想であるので、この第三者評価を通じて医療サービスの標準化を図り、その理想を達成するということが目的です。(医療サービスの第三者評価には、ISOなども存在しますが、おもに大学病院向けです。)

SECIモデル

第三者評価で求められる内容として、最新の情報を取り入れたマニュアルの作成を通して形式知を作りあげ、そのマニュアルが職員に浸透するために適切な研修を行なって、その内容が浸透しているかどうかの習得状況も把握しないといけなかったりします。
そこで活きてくるフレームワークがSECI(セキ)モデルです。

SECIとは英語の頭文字を組み合わせた語で、
①Socialization(共同化):共通の体験を通じて、暗黙知を移転させるプロセス
②Externalization(表出化):個人の暗黙知を言語化し、メンバーと共有するプロセス
③Combination(連結化):異なる形式知を組み合わせて、新たな知を創出するプロセス
④Internalization(内面化):新たに得た形式知を、学習により体得するプロセス
の4つの項目からなります。(詳しくは調べてみてください)

私が一番苦労していることは、④の内面化です。働いている人は皆人間なので、もちろん得意なことや苦手なことがあります。そのなかで、文章・テキストを読むことが苦手という人も存在します。そういう方々に向けて情報・マニュアルを周知したいときは、ただ書面やマニュアルを用意して「はい読んで」というだけでは、本来の目的を達成できないです。せっかくマニュアルを作成して公開しても、結局は話しながら解説しないとマニュアルの内容が浸透しないんですね。
なのでまあ一人はめちゃくちゃアウトプットできる人がいれば、②表出化、③連結化などは達成できますが、その後にかなりのコミュニケーションコストがかかってくるというところで、大変だなあと日々感じています。
あとは、平均で職員持っているモチベーションも低い気もしているので、こういった要素もあるかと思います。(気持ち的には部下一人ひとりのせいにしたいところですが、やはり中間管理職や上司がこういったことも責任を持つべきかなあとは思います。)

部下のマネジメント方法でうまくいった事例などありましたら、ぜひ教えてください。よろしくお願いします。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?