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1.1.2 患者が理解できるような説明を行い、同意を得ている

割引あり

私は病院機能評価認定病院に勤めており、企画業務として病院機能評価<3rdG:Ver.3.0>の受審対応を行い、認定をいただいております。受審準備にあたり気を付けた点などを解説していきたいと思います。また、無料部分では病院に何が求められているのかという背景を書いていますので、これから病院機能評価を受審予定の施設様はもちろん、医療従事者でない方にも、「病院ってこんなことに気を付けているんだな」と気楽に知っていただけるよう、噛み砕いて説明していきたいと思います。
この項目では、診療における説明と同意に関する手順と実際の対応状況について問われます。


本記事の改訂履歴

2025/1/1 第1版 <3rdG:Ver.3.0>
※細かい修正は適宜行っております。

想定読者

  • 病院機能評価受審予定の方

  • 医療の現場について詳しく知りたい方(無料部分で細かく解説しています)

本項目の解説

説明と同意 IC

 医療者側と患者側で信頼関係が築かれてから、医療が行われる必要があります。そのためには、医療者側から丁寧に説明する必要があります。治療方針は、個別性が反映されたうえで、説明を行っている必要があります。

説明と同意の状況(ケアプロセス調査)

ケアプロセス調査やカルテレビューにおいて、実際の診療現場において、どのように説明を行い、同意を得ているかについて確認されます。1領域面接では、役職者等が面接対応することが多いので、原理原則がわかっていれば答えることができるかと思いますが、ケアプロセス調査やカルテレビューでは、実際に患者さんのケアにあたった職員(のカルテ記載)が問われることになるので、指針・マニュアルを定めるだけでは足りず、しっかり現場に正しい運用方法を根付かせていくシステムや根気が必要です。

病院としての書式の把握と管理

「4.1.5 文書管理」の中項目とも関連しますが、病院として説明と同意について関与していることが必要です。具体的には

  1. 同意書を取得する処置などの範囲

  2. 同席者ルール

  3. 同意を得たことの確認をどのようにするか

などを病院のルールとして取り決めておく必要があります。

セカンドオピニオン

患者さんは、ファーストオピニオンで納得できない場合、セカンドオピニオンを他の医師に求める権利があります。「1.1.1 患者の権利を明確にし、権利の擁護に努めている」にも関連する内容ではありますが、セカンドオピニオンは権利として保障されていることを、患者さんにしっかり周知していかなければなりません。

病院対応者向け項目

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