2024年6月3日

「なるほどねぇ。君は私の接客を見て頑張っているように見えたんだね。それはありがと!でもね、そう見えた行動はすべて私が楽しいからやってることなんだよ。」
「楽しい?仕事がですか……」
「そうだよ、来てくれるお客さんを喜ばせたくてあれこれ尽くすんだぁ。でも工夫しても喜んでもらえない時もあって落ち込んじゃうこともあるけど、それ以上にお客さんが喜んでくれる顔をみると嬉しくなるから、この仕事は楽しいんだ!!」
 目をキラキラさせて体中から楽しさを目一杯表現しているように見えた。
 仕事が楽しいだなんてこと、思ったことなかった。彼女がまだ幼く社会を知らないからこ楽しいなんて言えるのだと、そう考えることもできる。だが今日の彼女の素晴らしい接客を目の当たりにして、多くの人を喜ばせているなら、下手に社会について知っている俺よりもよっぽど価値のある人間だよな。
 まぶしい人間、自分のしたいことがあり、それに忠実に行動できる人間を見ると胸のあたりから何かが零れ落ちるような感覚を覚える。

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