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WEBクローラーの基礎知識と活用方法

この記事では、WEBクローラーの定義、仕組み、種類、そしてWEB制作での対応をお伝えします。SEO対策にも関連します。


WEBクローラーとは

WEBクローラーは、ページを自動的に巡回して、その内容を収集するプログラムです。主に検索エンジンがページを理解し、検索結果に反映させるために使用します。
私たちが検索でほしい情報にたどり着けるのは、このプログラムのおかげです!
このプログラムは「クローラー」や「スパイダー」、「ボット」とも呼ばれ、リンクをたどりながらウェブページを収集し、そのコンテンツをインデックスします。
このプロセスは、SEO(検索エンジン最適化)にとって非常に重要です。

スパイダーの由来

「スパイダー」という名称は、クモの巣(スパイダーウェブ)のように、あらゆる場所を這い回る様子から来ています。

インデックスとは

インデックスは、WEBクローラーが収集した情報を整理し、検索可能な形にしたものです。
これにより、検索エンジンはユーザーの検索クエリに対して迅速かつ適切な結果を提供できます。WEBクローラーがページの内容を収集し更新するたびに、インデックスも更新されます。

検索インデックス

検索インデックスは、WEBクローラーが集めた情報が整理されたものです。
各ページのタイトル、内容、リンクなどの要素が分析されます。検索エンジンは、関連するキーワードを抽出し、評価することで、インデックスに登録します。これにより、ユーザーが検索した時に、適切な結果を素早く表示できるようになります。


WEBクローラーの仕組み

クローラーが巡回する流れ

※WEBクローラーによって仕組みが異なる可能性があります。

  1. 既知のURLの巡回: 初めに知られているURLを訪問します。

  2. リンクの収集: 訪れたページ内のハイパーリンクを見つけ、次のクロール先にリスト化します。

  3. 新しいリンクの収集: 次に訪れたページから新しいリンクを収集します。

  4. プロセスの繰り返し: このプロセスを繰り返し、網羅的にページを巡回します。

  5. インデックス化: 最終的に収集した情報をインデックス化し、検索結果に反映します。

ただし、すべての公開ページをクロールするわけではなく、優先順位を付けてクロールします。優先順位は以下の要因に基づきます。


  • 他のページからのリンク数

  • ページへのアクセス数

  • 重要な情報が含まれる可能性(高品質な情報)


クローラーの種類

検索エンジン用クローラー

  • Googlebot(Google)

  • Bingbot(Microsoft)

  • Yahoo Slurp(Yahoo!)

  • Baiduspider(百度)

  • Yetibot(Naver)

  • Yandex Bot(Yandex)

  • Applebot(SiriやSpotlight)

クローラビリティの改善とWEB制作で対応する事

WEBクローラーを効果的に活用するために、WEB制作時に以下の点に注意する必要があります。

  • 適切なHTMLの構造化: 見出しタグ(h1, h2など)を正しく使用し、コンテンツの階層を明確にします。機械的に認識できるコーディングをする。

  • メタタグの最適化: titleタグやmeta descriptionを適切に設定し、ページの内容を正確に記述する。

  • サイトマップの作成: XMLサイトマップを用意し、クローラーがサイト構造を理解しやすくします。

  • robots.txtの適切な設定: クロールされたくないページや領域を指定し、効率的なクローリングを促します。

  • ページ読み込み速度の最適化: 画像の最適化やキャッシュの活用など、ページの読み込み速度を向上させる。

  • 内部リンク構造の改善: 関連コンテンツへの適切な内部リンクを設置し、サイト内の回遊性を高める。

  • URLの階層を浅くする:クローラーは浅い階層から巡回するため、TOPページからすべてのページにアクセスしやすくする。(3階層以内)

これらの対応により、WEBクローラーがサイトの内容を正確に理解し、インデックス化しやすくなります。
検索エンジンでの表示順位向上につなりSEO対策にも効果があります。

robots.txtとは

robots.txtとは、WEBクローラーに対する命令を記述するためのファイルです。
※強制的な指示ファイルではないので、例外はあるかもしれません。
簡単に説明すると記述方法はこのようになります。

# 全ての検索エンジンに対して「/」の付くファイル(全てのファイル)を除外する。
User-agent: *
Disallow: /

# Googlebotに対してのみ、フォルダ1,2の配下ファイルを検索除外。
User-agent: Googlebot
Disallow: /フォルダ1/
Disallow: /フォルダ2/

まとめ

WEBクローラーを理解し、適切に対応することで、ウェブサイトのSEO対策や検索エンジンでの表示順位向上につながります。効果的なウェブ制作のためにご活用ください。

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