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瞑想と虚
朝、音のないリビングで瞑想する。
呼吸は腹式呼吸。気を感じながらの瞑想。
リビングには犬が居る。
ガタゴト音を立てて、犬が吠えだした。
ゲージの外に出たおもちゃをとれという指示だ。
私は、無視をする。無視をすれば犬も諦める。
無視というか、部屋に溶け込んでいるので、素通りだ。
吠える声も耳に入るが、うるさくない。吠えた事に人間が反応するから、何度もやって吠える。
煩わしい様に見えるが、寒い夜は一緒に近くに居ると犬の温かみが伝わってくる。その時は犬の暖かい気が入ってきて、リラックス。眠たくなる。
普段、うるさい時はうるさいが、一度落ち着くと、とても静かになる。
また、音のないリビングになった。
目は開いているけど、何も考えない時間。
今度は、石油ストーブの息づかいが聞こえる。
そしてサーキュレータのかすかなモーター音。
極寒の外から、暖かい太陽の光線が、カーテン越しに入ってくる。
太陽の暖かい光線で溶けていきそうだ。
小鳥のさえずりも聞こえる。カラスも。冷蔵庫も。
そして虚について考える。
数学で言うと、虚数、虚数空間。
何もないわけではなく、そこにはエネルギーが詰まっているらしい。
真空にだって、エネルギーがあるかもしれない。
電磁波、光をも通す。
実数空間と、虚数空間。
私たちの住む空間が実数の3次元空間だとしたら、虚数の3次元空間はどのようにして実数の3次元空間に写像しているのであろう。いや、もう虚数を利用されたものは、この空間に存在している。
どうすれば気功において、この空間の場にあるエネルギーを取り出せるのかわからない。
石油ストーブの輻射熱は、手をかざせば暖かくなる。それは、なんとなくわかる。だが、気功で両手に感じる温かさ、熱さの説明がつかない。
私は健康の為に気功をしているが、科学と気功を天秤にかけると、訳がわからなくなる。
やはり、人間に限らず万物においては、何かわからない不思議な力が働いているのかもしれない。