胸いっぱいのアイと情熱をアナタへ♯2
2.No No Yeah Go Go Yeah
最終確認。
悪夢にうなされようが、オレは止まらない。
まずは己を試すーー。
身体は徹底的に作った。
格闘技を見て『模倣』した。
素早く強烈な打撃を放つボクシング。
さらに強烈な一撃が必要な場合の為に蹴り技として跆拳道。
悪くない仕上がりになった。
起きてすぐにランニングしながらの下見。
オレのアパートから30分程走ると見えてくる豪邸。
高い門構え。侵入などさせないと言わんばかりのガラの悪い警備付き。
ランニングしながら遠目に眺める。
ーー正門にふたり。
豪邸周りをランニング。
高い塀に囲まれている何もなしで登るのは少しキツイ。
30分走ろうが、呼吸は乱れない。
むしろ集中力が増す。
ーー裏門にふたり。
どちらかと言えば、やはり裏門か。
通りに面していない裏手から侵入するか。
ーーいや、ダメだ。
自然と笑みが浮かんだ。
ーー正面突破だ。つまんない小細工なんかは要らねぇや。
『高垣邸』
ファイナンス経営にして、地主の
『高垣平蔵』のご自慢の豪邸。
オレのランニングコースで前を通った際にソレは起こった。
ーーー誕生日から2日ほど前。
ランニングの最中、高垣邸の前で制服を着た女の子が連れていかれてた。
女の子は観念したような、諦めて自分を棄てたような、死んだ表情をしていた。まるで子供の頃のオレのように。
通り過ぎざまに聴こえた言葉。
『社長も好きだよな、金を返せなくなった連中の子供を買うの』
『しかも若い女の子ばかりな。ロリコンも程々にしてもらいてぇよ』
あんな紙切れで人が買われているといつ事実が目の前にあった。
オレは嗤ったーー。
狂ってて面白そうだと。
『深淵を覗く時、深淵もまたこちらを覗いているのだ』
そんな言葉を思い出したが、そうでは無い。
『深淵に入らずば、深淵の事はわかるまい』
覗くだけなら誰でも出来るだろう。
オレは深淵に浸ってやる。
決行は誕生日終わり間近の今夜。
素敵な誕生日の夜になりますように。
上手く舞えるかな?
散るのは舞い飽きてからでいい。
舞台初日の幕開けは近い。
ランニングの続きをしながら、オレは自然と笑みが零れていた。
続
瞑想したら迷走し始めた感じです💦
どーする気だよ(笑)
昔のわたし(笑)
ちょいと違いはあるだろうけどこんな感じに書いてたはず……。
着地点は未だに見えず(笑)