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monochrome深淵系。


血が滴る。

僕は病気だ。

血を……啜らなければ……生きていけないのか。
生きる為に……あやめなくてはイケナイのか。

嗚呼、今日もまた。

何故。どうして。




本を読んで生きていきたかった。
図書館は僕の聖域。

本のインクの匂いは、フレグランス。

たくさんの人達が綴った言葉から生まれた物語を頭の中で映像化して、浸るのが僕の生き甲斐だ。

受付の貴女は優しく、美しい。
いつもありがとう。
僕の聖域の守護者。



何時からか、食べ物から味が消えた。
何時からか、飲み物から味が消えた。
何時からか、食べれなくなっていった。
何時からか、飲めなくなっていった。

何時からか、欲するようになった。


最初の内は自分の血を取り込んだ。

何かが足りなくて、満たされない。

生きる為に殺めるのは全ての生物が行っている事だよね?

なら、僕だっておこなってもいい事だよね?

命の重さは同じだよね??

僕らは命を喰らって生きているんだものね?

牛肉、豚肉、鶏肉、食べてるよね?

同じ事だよね?

同じ事だよーー。

嗚呼、ごめんなさい。
誰か僕を補食してくれ。
誰かーー。



世界がmonochromeに見えてきて、
僕は食事を摂りやすくなった。


ーーダメだ。
ーーダメだ。
ーーダメだ。
ーーダメだ。
ーーダメだ。
ーーダメだ。
ーーダメだ。
ーーダメだ。
ーーダメだ。
ーーダメだ。
ーーダメだ。
ーーダメだ。



いつもの図書館。
受付のキミ。

いつもありがとう。
感謝している。
だから、あなたをくださいーー。


ーーやめろ。
ーーやめろ。
ーー止めろ。
ーーヤメロ。
ーーヤメろ。
ーー辞めろ。
ーーもう、人を辞めろ。


図書館のキミは、

特別美味しくて、

僕は激しく泣いたーー。


[完]


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暁月夜 まくら
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