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COLORS ぺいんと。


荒廃。
勝手に破滅していったヒトと冠する生き物達。

交配。
無理矢理に遺伝子を取り込んだ結果、ヒトの冠する生き物の身体のかたちを手に入れた。


わたし達はシンプルに色分けされていて、同じ色と生きていく。
異なる色とは交わることなかれ。
身体が拒否反応を示す。
シンプルな境界線が、わたし達を遠ざける。



「なぁ、サンゴ?お前のペイン
オレに当ててみてくれよ」


「何でだよ、ヒイロ。痛てぇし動けなくなる
だけじゃん」

「ん……まぁそーなんだけどさ。オレたち仲間になったから大丈夫かと……」
「そんな簡単にペインの色は変わらないだろ……」

生まれ持って与えられたオーラの色。
それを具現化して放つペイン。
彼等種族の攻撃手段。
具現化されたペインは液体状。
異なる色が触れれば痛みや麻痺を起こす。
同系色同士でコミュニティを形成するのが一般的で、その町はペインで塗り固められている。
異色の者が入れないようにするためだ。


小高い丘の上。
荒れた大地が広がっている。
ヒイロとサンゴは、旅の途中。

同系色の仲間から裏切られ、アオイロとの戦いで差し出されたヒイロを助けたのがサンゴだった。

異色同士での旅。
周りに与える違和感は大きく、道中で擦れ違う視線が痛い。
アカイロの町ではサンゴが入れず、アオイロの町ではヒイロが入れない。
食料調達は入れる場所でひとりで行うしかなかった。

丘の上で林檎を頬張るふたりに、荒れた大地から聴こえる怒号。

ムラサキの連中が騒いでいる。
追われているのは女の子だ。

同系色でも争いは絶えない。
ヒトの遺伝子を取り込んだカルマか。
されど、ヒトの遺伝子を取り込んだが故に異色でも共に居られるのだろう。



『あんた達とはやってられないわっ!』

「抜ける事は許されねぇんだよ!」


3対1。
同系色であればペインの攻撃は無意味。腕力がモノをいうが、女の子に男3人。明らかに不利なのは誰が見てもわかる。


「ヒイロ、どーす……る?」
ヒイロの方向に振り向くサンゴ。
そこにヒイロの姿は無く。
辺りを見回すと小高い丘のから、飛ぶように降りていくヒイロの姿を捉えた。

「言葉より先に行動しちゃうんだよなぁ……アイツは……」

ヒイロの後に続くサンゴ。

ムラサキ達の前に立ちはだかるヒイロ。



「お前ら!同系色同士で何やってんだ!」



それに続くサンゴは、今にも突っ込んで戦いそうなヒイロを見守っていた。


𝓉ℴ 𝒷ℯ 𝒸ℴ𝓃𝓉𝒾𝓃𝓊ℯ𝒹……??



わたしに刺激をくれるクリエイターさんから貰ったインスピレーションで書いたお話(笑)

導入だけそれらしく必死に書きあげたのを載せるのを迷っていましたが。

わたしが書いた言葉は全て残しておこうと思って載せておきます。
┏○ペコッ

親愛なるクリエイターにして、親友へ。

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暁月夜 まくら
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