#私の思う女子力 (1583字)
お風呂で女子力について考えてみた。女子力というのを、これまであまり意識してこなかったわたしからすれば、これはちょっとした事件だった。
女子力とは、なんなのだ。
なんとなく、女子っぽい雰囲気を出す何らかの〝力〟なんだろうと思ってみたりするが、じゃあ女子っぽい感じを出すにはどうすればいいのか、今更考え出すと難しかった。
例えば、女子力なるものが、物理的なエネルギーとした〝力〟として本当にあったとして、それを測定できたとしたら、どうなるのだろう。
例えば、ドラゴンボールのスカウターみたいな計測器があったとしたら。地球に降り立ったラディッツは地球人のおじさんに、「―――ふん。〝女子力〟たったの5か。……喪女め」と言うことになるだろう。
誤解してほしくないのだが喪女の方々が女子力が低いと思っているわけではなく、ただわたしも喪女の端くれとして―――(というかわたしは〝もてない女〟を喪女と思っていましたが、wikiでは喪女の定義が記載されていて驚きました)話が逸れましたがつまりわたしが言いたいのは、女子力って、なんやねん、ということなのです。
女子力とは、一体なんなのでしょう。女子っぽさを数値で表すとするならば、週末仕事を終えて汚部屋に帰ってきた女がメイクも落とさずコンビニ弁当とチューハイを胃に流し込み腹を出してソファに寝転びながらAV見てオナニーしてたら寝落ちするなんて、すごく女子っぽくないですか? さらに真夜中トイレに目が覚めた女が汚れたおしりを機械に洗われながら「……彼氏ほしい」と呟いたりしたら、なんて女子力が高いことでしょうね。きっとラディッツさんのスカウターは振り切れんばかりの女子力を叩き出すことでしょう。つまりわたしは女子力高め。安心安心(自虐)
なにが言いたいかというと、女子力とは、リアルな女子っぽさを表す言葉ではなく、男性(一部女性)が思う理想の女性像を表す一種の概念だと思うのです。
おしとやかで、清潔で、可愛くて、男を立ててくれて、料理も子供も好きで、時々クッキーなんて焼いたりする女の子。あとは、若さ。いくら素敵で料理が上手なおばあちゃんがいても結婚して下さいってならないから、若さってのが女子力には必要なんだろうな。
〝女子力〟とは、要はパッケージングなんだと思う。
顔もそこそこ、スタイルもそこそこ、じゃあ何で勝負する?ってなったときに、「わたしは〝女子力〟高めです!」ってアピールできたほうがポイントが高いのだ。何だったら普通の女が格上女子に張り合うことだって女子力が高ければできるのかもしれない。男性からしても、女子力が高そうな女のほうが彼女にするにしても結婚するにしても都合がいいに決まっている。美人でも、付き合えば上手くいかない人は一定数いるのだ。それを仮に女性側にフォーカスするならば男性の思う理想の女性像とかけ離れていた、つまり女子力が低い女だったと言えるのかもしれない。ただこれを女性側だけの問題とすることについては議論の余地があるが。
もう一度言うが、〝女子力〟というのはパッケージングなのだ。
合コンで男子が女子に「休みの日はなにしてる」とか「得意料理は」と聞いてくるのは、女子力の高さ、つまり売り物のパッケージを品定めする行為なのであって、女性の女子力アピールとは売り物自ら「わたしは安心安全な女です」と品質保証を謳う行為なのだ。合コンの席では誰も寝落ちオナのことなんて言わない。
じゃあお前の女子力はどうなんだよとおっしゃいますか。ここまで読んで、わかりませんか。それに、自分ではよくわからんのだ。結局のところ、女子力とは自分がどうこういうものではなく、他人から評価されるものなのだからだ。でも、お風呂でこんな記事を書いてる時点でわたしには壊滅的に女子力がないことは容易に想像できますが。
(まあいいけど)
[おわり]