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正常な骨盤&産後の骨盤

  1. 正常な骨盤の状態を知る

  2. 産後の骨盤の状態を知る

  3. 産後の骨盤矯正の手技

1.正常な骨盤

骨盤とは、左右の「寛骨」と背中側逆三角形の「仙骨」という骨から出来る。もちろん骨単体では、くっつかないので、くっつけておくためのテープ役があり、寛骨と仙骨のテープ役が「仙腸靱帯」、前側のテープ役が「恥骨結合」です。

※もちろんもう少し詳しく言うと色々な靱帯が出てきますのでここではこの辺りにしておきます。

ちなみに世間の方がいう「恥骨」や「坐骨」はどれのことかというと、寛骨の中に入っています。どういうことかというと、下の写真を見てください。
これは大きく言えば寛骨ですが、赤色(腸骨)、緑色(坐骨)、黄色(恥骨)とこの3つの骨がY字軟骨という軟骨によって、くっついている状態になります。

なので、人が怒っている時に手を当てる腰の骨を「腸骨」
膀胱の下辺りを奥に押し込んでいくと当たる骨が「恥骨」
子供が膝の上に座っている時に痛い子供のお尻の骨を「坐骨」
といいます。


2.産後の骨盤

〇出産時の骨盤
それでは、この骨盤が出産時にはどうなるのか見てみましょう!
まずは、女性は出産に向けて色々なホルモンが出ます。
ホルモンとは、焼き肉のホルモンをイメージされる方が多いですが、内分泌液と言って、分泌することでどこかしらに何かしらの影響を与える液体です。

ホルモン関係も詳しく知るともっと面白いですが、テーマから外れてしまうのでここまでにしておきます!

そのホルモンの1つである「リラキシン」というものにより、骨盤の靱帯を緩める作用があります。
骨盤の靱帯とは、先ほどお伝えした、「仙腸靱帯」やその周りの靱帯のことです。

正常な骨盤の方で確認した通りこの靱帯は、左右の寛骨を仙骨にくっつける働きをしているので、この靱帯を緩めることによって、骨盤が開き、出産しやす状態になることはイメージ出来ますね!
もちろんこの際に恥骨結合部も緩める作用があります。

なので、出産時に骨が開くと思われている方もみえますが、実際は関節が開いているという認識の方が正しいです。

〇出産後の骨盤
無事に出産出来ました。
この後の骨盤はどうなるのでしょうか?
ホルモンと出産によって
・靱帯ボロボロ
・筋肉ブチブチ
これは戻るのでしょうか?

結論からいうと、戻ります。
2~3ヵ月かけて元の状態に戻っていこうとはしますが、限界があります。
事故した後に手当をせず、自然治癒で治そうとすること同じです。

ちなみに「リラキシン」は出産のために骨盤を開かせるホルモンでした。
反対に出産が終わったのだから、閉じさせるホルモンが出そうなところですが、これが特にありません。なので、終わったら終わりっぱなしで何もしなければ本当に自然治癒の状態になってしまいます。

このように各骨がそれぞれの状態になっていますので全く安定していません。身体の軸がこれだけ安定しないとそれぞれ末端に何かが起こり得ることは想像出来ますよね。
例として、腰痛、恥骨痛、殿部痛、背部痛、股関節痛、膝関節痛、肩、首のこり、頭痛、尿漏れ、下半身太り

これらのことが起こり得る為、可能であれば産後の骨盤矯正は行うことを推奨されています。ちなみに、現役の助産師さんも「産後の骨盤矯正」は行った方が良いと言われていました。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
改めて骨盤のイメージを定着出来たのではないでしょうか?
「産後の骨盤矯正」は、色々な整体院や接骨院が取り入れておられますが、是非、エステサロンやリラクゼーションサロンのオーナーさんも知識と技術を付けて、メニューに取り入れて頂きたいなと思います。
やはり女性のお悩みは女性が担当して差し上げた方がお客様も安心されると思います。
また次回に楽しみしておいてください!

ここまでがSTANDARDプランの方です。
さて、ここからはLIGHTプランの方に向けて、どういった手技(筋トレ、ストレッチ)があるのかをご紹介していきましょう!
「産後の骨盤矯正」と「お尻を小さくする骨盤矯正」は自分なりのエビデンスがあり、得意な分野なので楽しんで行きましょう。


産後の骨盤矯正

ここからはLIGHT以上の方へ向けてお伝えしていきます。

どうでしょうか?
産後の骨盤矯正又は、他の骨盤矯正でもメニューに組み込まれている方はおられるでしょうか?

STANDARD以上の方へ向けた記事では、基本的にある状態のことを説明させて頂きました。その情報をしっかりと理解して、アウトプット出来る状態になれば、お客様とのトークでお話出来ますので、1つの花になりますよね。

ただここからは、それを手技でアプローチして、効果を「表現する」「実感してもらう」という状態にしないといけませんので、また1つレベルアップしますよ!

方法は色々とあります。
この記事では、「どこを」「何を」「どうする」この点に着目して一部ご紹介します。

大まかなイメージ

STANDARDの方で「正常」と「産後」の骨盤を紹介しましたよね。
簡単にいうと、あの産後の状態を正常に持っていくだけです(笑)
当たり前ですが、この当たり前を大きくイメージしておいてください。


次に細かい所を見ます。
正常な状態から、出産するための骨盤になる時に、ホルモンによってどこが開かれましたか?そして、何が傷付きましたか?

・仙腸関節の仙腸靱帯が傷付いた
・恥骨結合部の恥骨周辺の靱帯が傷付いた

上記の2点周辺が主にダメージを受けています。上記では、靱帯としていますが他にもテープ代わりになっているものがあります。それは、「筋肉」です。靱帯の働きが大きいですが、筋肉もその役割は担っています。

これが産後の骨盤の状態を表す大まかな概要です。
それでは、ここからは僕自身の考え方お伝えしていきます。

①骨格を元の状態に戻す
②筋肉を育てる

この順番で施術を行います。まず、産後の骨盤は、産後から半年間は柔らかいため元に戻すためには簡単です。逆にいうとこの期間が過ぎてしまえば、固くなり戻すことは難しくなります。

戻し方ですが、今回は一部分の戻し方をご紹介します。
1番大切な部位です。
それは、「仙腸関節部」です。

皆さん関節って、骨の先と骨の先が近くなっている部分とだけ思っていませんか?関節には、それぞれ特徴があります。

ややこしいのですが、「仙腸関節」とは関節部位の名前であって、関節面にはまた違う名前があります。
例えば、この仙腸関節の関節面は、下の別分類として「⑦平面関節」といいます。
仙骨側の面と腸骨側の面がお互い平面であるような関節のことを言います。

例えば、他にこれは肩の関節ですが、球状になっていますよね?なので①の球関節という分類名になります。

それでは、この「肩の球関節」と「仙腸部の平面関節」でどちらの方が大きく動く関節に見えますか?
ヒントは、動きやすさなので前後左右上下どの向きでもです。

正解は、球関節(肩)です。
対して、平面関節は全く動かないのでしょうか?
そうではありません。平面関節も多少動きます。数字にすると、仙腸関節の場合は、1~2㎜です。動いているのか動いていないのか分からない程の動きです。
でも、この動きが出来ているのか出来ていないのかでは、腰痛には大きな違いが出てきます。

この動きを促すための有名な治療法を「AKA博多法」というものがあります。今回は、治療ではないのでここまでにしていきますが、鍼灸などの特別な器具を使用する訳ではないので、無資格者の方でも可能です。また、別の記事で取り上げましょう。

話を戻して、この1~2㎜の動きを出すにはどうすればいいのか?
肩などの大きく動く関節は、施術も簡単ですが、平面関節に関しては、
「ゆっくり、じんわり、弱い圧をかけ続ける」
これが平面関節に対しての手技の使い方です。
これが本当に全てであり、とても大切なことなので知っておいて損はないです。

まとめ

今回は、『産後の骨盤』をテーマにしました。
各関節ごとに特徴や特性が違うので知っておくと施術の幅が広がりますね!

知識として、取り入れたら次は技術に生かしましょう!
今後は、セラピストのサークル会員様で集まって、実際に「練習会」なども出来たらいいなと思っています!

もしかしたら、難しいことを言ってしまっているかもしれませんが、これらは全て、何の専門道具も使いませんし、専門資格も必要はありません。
知っているか知っていないかです。
もちろん有資格者でも知らない方は大勢います。

是非、『施術力』を一緒に上げて行きましょう!


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