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夜中に何度も起きちゃうのは年の瀬イカ
心当たり無いわけ無いセキュリティ通知を削除する速度で、ティッシュ抜き取るところから捨てるところまでである。鼻をかむという本編をティッシュ抜き取るとともに抜かしていたことに、気づくこともできずにもうつかれた。箸が机から落ちる。やな落ち方をする。やじゃない落ち方など無い。
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肩を預ける誰かが足りない。かごを覗き込んで、「なにかが足りない気がする」。レジに並んでいるときの不安は後ろの人にも伝染するといい。見えないものには伝染させようも、伝染してほしいの思いようも無いので、この気持ちは今はどう遣ることもできない。左肩を先に、それから右肩を多めにさする。
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さする、の「する」は「擦る」だとして。どこから来た「さ」なのか、はっきりさせておきたい。然、すれば、の可能性もある。然、すれば、どうもしない。
さする、は「摩る」であることが判明。だがしかし特に思うところも無く
箸は床に打ちつけられたままだし、ヘッドホンのブルートゥースは繋がったままである。繋がりっぱなしの方が怠惰だと見なされるのは、そういえば機械類くらいである。繋ぎとめておくののほうが、通常はむずかしいはずである。まめに切っておく、というか、切れているというか、今この時に気づいたみたいな顔で電話をかける頃にはおかけになった電話番号はははははははははははは
3:01だ。ふろ、風呂、と頭ががんがんする。かたい上着だけ脱いでみて、枕だけ取りに行ってみて、あと靴下だけ脱いでみた。そこで瞼を閉じたところ、本当にあと、毛布だけ欲しくなって、結局取りに行ってみて
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3:27だ。自分の体が何を以て時を刻むのやら、ちゃんちゃん焼きである。口内がまろやかな味噌味になった。水だけ。あと、本当にあと水だけあったらすごくいいんじゃないか、と思って台所に取りに行く。そこでいつもとちがったガラスのコップを持ったのがよくなかった。コップは、底から口をつける部分にかけて筒が小さくなっていて、女子の部屋にある加湿器みたいな。余りにも持ち慣れていなくって、ふと落っことしてきつい音が立って、ばらばらになっていて、あ、膝を抱えて、あ。
ガラスを割ってしまったら、見えないくらい小さなガラスの粒が、三日後のわたしの足の裏にまで響くらしい。掃除機に伝線したストッキングを装着して、痛くないようにするから、いれていい?だめって言ったら?それって いいってこと?
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抜かれた後にようやく濡れてくるのが、悔し涙に似てる。痛くないようにって、どうやってしようと思ってる?って聞けばよかったな。しばらく布団の上で伸びたら、脱いだ後すぐのストッキングみたいだ。部屋の隅に。
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4:00だ。きっかりだけど心当たりはない体内時計は、むしろ遅れているか早まっている。ばらばらになってしまったと思っていたガラスのコップは、元通りになって流しに置いてあって、安心してそのまま顔を膝にうずめるときっと6:00になっていて、いそいで風呂とかはいるんだろうなって
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11:36か。わたしの中では、11:00を過ぎたらもうお昼ごはん、ということになっている。ヒルナンデスを点ける。11:36か。
傷ついているということに気づかれないように、全然、と応えて。少しもそうする気はなかったのに昼前に起きてしまったみたいな気まずさに、支配される前に、全然。全然って、なにが。聞かれるのを分かっていて言っている、と思う。全然。相手を繋ぎとめようとしている自分が透いて見えていたから、もう大丈夫、で切る。
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またねを言い終えて、切るぞ、と思った指が画面に触れる直前で弾ける。相手が自分より先に切ろうとしていなくて少し安心する。二回目の切るよ、を声に出しておく。はーいと聞こえて、い、で画面に触れる。切れた。