見出し画像

カンボジア・ベトナム旅②〜歌舞伎町の野良犬編〜

2日目。
朝4時半起床という強豪野球部のようなスケジュールになったのは、アンコールワットで朝日を鑑賞するという目的のためである。
眠たい目を擦りながらロビーに降りると、笑顔のチュクさんが手を振っていた。
バスに乗せられ、道中にアンコールワットに関するうんちくを聞かされた、気がする。
というのも、眠気でほとんど意識がなかった。
そして気づいたときにはもうすでに37$の入場料を払っていた。
もしチュクさんが地面師だったら、あの時僕は確実に騙し取られていたと思う。
危ない危ない。


そしてアンコールワット。
眠たい目を擦りながら石門を潜ると、そこには「遺跡」があった。
例えるならワンピースに出てくる空島のシャンドラのような。ジャングルブックに出てくる化物オラウータンの根城のような。
そんな今まで得てきた「遺跡」のイメージを、ぎゅっと集めて具現化したような建造物がそこにはあった。
これ以上の細かい描写は苦手なので諦めるが、さすがは世界遺産という雰囲気だった。

それからアンコールワット周辺にある遺跡をこれでもかというほど探検し、おそらく一生分の壁画を堪能した。
途中、ほぼ垂直の階段があり、みんなして怖がっていたが、うちの寮の階段の方が険しかったのでへっちゃらだった。
ツアー終盤頃、歩き疲れてしまった一行は、チュクさんの説明を無視して、野生のイヌとサルの喧嘩を眺めていた。正直ブレイキングダウンぐらいの見応えがあった。

思わず悟りそうになったアンコールワットの夕日
みんな初対面日本人だからちょっと気まずい

昼食はこんなかんじ。
ぐるぐる回せて楽しかった。
ココナッツの器に入った肉料理がはちゃめちゃに美味しかったのだが、何の肉かが分からなかった。
店員さんに聞くと笑顔で「ポルコン」と返されたが、ポルコンが英語で調べてもカンボジア語で調べてもヒットしなかったので分からずじまいだった。
人の名前とかだったら激アツなんだけどな。
まあ美味しかったのでよし。グッドポルコン。


午後はマッサージ店に行った。
薄暗い大部屋に通されると、施術着に着替えさせられ、すぐさまフットマッサージが始まった。
女性マッサージ師が「ヨロシクネー」と声をかけ、僕の足裏をもみ始める。
カンボジアに伝わる古式マッサージねえ。
ま、お手並み拝見と行きましょうか。
と思った瞬間、内ももに親指がめり込み、思わず「ぎゃあっ」と声を上げてしまった。
不意の攻撃に抗議するようにマッサージ師を見ると、よほど僕のリアクションがツボに入ったのか(一本!)、手を叩いて爆笑していた。
これ以上痴態を晒すわけにはいかないので、それからは薩摩男児の威信をかけて我慢した。
記憶はおぼろげだが、途中ロメロ・スペシャルみたいな状態になっていた気がする。
どこがフットマッサージだよ。
vlog用に動画も撮っていたのだが、暗闇の中で成人男性のうめき声がかすかに聞こえる、というあまりにいかがわしい作品になっていたのですぐさま消去した。

サムネだけ大公開🤫


ディナーはとてつもなく広いレストランでのビュッフェだった。
ビュッフェってすごいワクワクするよね。あと席替えもワクワクする。
ビュッフェと席替えにいつまでもワクワクできる大人でいたいな、なんて考えながら完全に盛る量をミスったわんぱくプレートを食べきった。
あと、嘘みたいに味のしない真っピンクの果物を5欠片食べた。
そのレストランにはステージがあり、ずっと何かの劇が上演されていた。僕のリスニング力が確かなら、「半沢直樹」のミュージカルをやっていたと思う。

大和田常務役はどれだろう?

そしてレストランから出ると、今日のツアーは終わり。すなわちチュクさんとの別れ。
ホテルに着いてバスを降りる。
その刹那、大学のために地元から旅立つ日、ホームで手を振る母の姿を新幹線から見ていたあの瞬間を思い出し悲しくなった。
悲しさで言えば、チュク>母だった気もする。
ごめんね、ママ! またね、チュク!!

深夜にホテル周りを探索してみた。
そこはとてつもない繁華街。
市街地というのもあるだろうが、およそ途上国とは思えない派手さだった。
ビッカビカに光り輝くネオン。クラブから流れる爆音EDM。等間隔に置かれたキャッチ。ごった返す観光客。ほぼ歌舞伎町である。

え?歌舞伎町に野良犬はいないだろうって?
なるほどなるほど。
確かに、明らかに健康ではない目をした野良犬がうろついていたけど、歌舞伎町でもリスぐらいデカいネズミがギャルの足元を走り抜けていたから、そこはトントンだと思うよ。

愚かにもジープに立ち向かう野良犬


ただ歌舞伎町と唯一違う点は、子供の数が異常に多かった。深夜1時頃にもかかわらず、小さな子供を連れた家族がいたるところにおり、カルチャーの違いを感じた。
あと子供の物乞いもいて、すごく話しかけられた。あれは効いた。

結局カンボジアのセブンイレブンで一番まぶしい色の缶ジュースを買って、ホテルに帰った。
爽やかだけど後味が残る、現代的な味がした。

名はKAMIKAZEさ!



その日は枕投げを20分してから寝た。
ちょっと柔道もした。
おやすみ!



筆がえげつなく遅いので、正直旅行の記憶がほぼ消えてます。
次から全部でっちあげるかもしれません。



いいなと思ったら応援しよう!