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総合内科専門医試験対策 コラム(2023年試験の特殊性②)
先生方、日々の勉強本当にお疲れ様です。
前回記事の続きです。
2022年試験は3年ぶりの試験で特殊な状況でした。
2020年、2021年の試験は存在せず、直近の試験が3年前の2019年試験だったからです。では、2023年試験はどうなるのか、考えてみたいと思います。
こちらの記事を読む前に、
・総合内科専門医試験対策 コラム(2023年試験の特殊性①)
・総合内科専門医試験対策 コラム (Up to date問題の取り扱い)
をご覧になっていただければと思います。
1つの問題の存在によって、2022年試験の一部は延期となった2020年試験の問題を使い回した可能性が見えきました。もちろん、実際にそうだったのか、全ての問題がそうだったかはわかりません。私たち受験生は真相を知ることができません。
ただ、実際に2022年試験はup to dateの問題が特に少なかったです。
この解釈は少し複雑です。
そもそも2022年試験には、延期となった2020年、2021年試験の一部を流用したためにup to date問題が少なかったのか、up to date問題はあまり出題しない方針としているのかが判断しづらいからです。
しかし、2022年試験が以前の使い回しを含んでいたとしたら。。
今年2023年の総合内科専門医試験こそが特殊な状態になります。全問題が新作であることは確実であり、2022年には出題されなかった比較的新しい設問が当たり前のように出題されるかもしれません。
これは私の推測に過ぎませんので、全く根拠はありません。
2022年試験の直前に対策していたことで印象的だったのは脳梗塞です。
2021年に脳梗塞のガイドラインが大幅に改定されていました。脳梗塞といえば神経内科の領域ではまさに花形となる大きなテーマです。長門先生も直前にこのあたりを詳しく解説してくださっていました。当然、ここはup to dateとして押さえておいた方がいいと、それなりに時間をかけて覚えたわけです。しかし、改訂されたあたりの問題は1問も出ませんでした。むしろ、超ど定番のWallenberg症候群という最新でもなんでもない問題のみでした。
今年はそのあたりがいよいよ出題されるかもしれません。
2022年試験は延期となった試験を流用したりして、普段以上にup to dateが少なかった。2023年は全問新作という当たり前の状態に戻り、このコロナ禍の間にいろいろと新しいことが出てきて、それが1-2年たってそろそろ知っておいてもいい知識になって出題される可能性があります。
今年は過去の傾向がまた通じない部分があるかもしれません。
こんなことを書くと脅しみたいですが、「このような予想もできる」という感じで参考程度に読んでいただければと思います。
ただ、結局やることは粛々と真摯に勉強することに変わりはありません。
毎回書いていますが、総合内科専門医試験で最も大事なことはいかに疾患を深く理解しているかという根幹を問うものです。それをベースとして、新しいことがあればそこもおさえておくという感じで十分だと思います。新しすぎるマイナーなことは今回も出ないのではないでしょうか。この1-2年の大きな変化くらいは出題されるかもしれません。
ご自身の専門分野で考えていただければわかりやすいと思いますが、2年前の変更点など最新とは言わないですよね。むしろもう知っておいた方がいい知識になっている頃かと思います。
この記事を公開した段階では、試験までまだ2ヶ月あります。
2023年の試験を予想してはみましたが、あくまで空中戦ではなく根の深い勉強をしていただいて、そこで新しい診断や治療などで大きな重要な変化が出てきているのであればそれも一緒に覚えていく、という王道の勉強を進めてもらえばいいのではないかと思います。
引き続き、ハードな毎日が続くと思いますが、頑張ってください。
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