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古本屋で下巻だけ買う

勇気がなくて入れていなかった古本屋さんに入ったのでそこで本を買って家に帰ってすぐこの記事を書いています。

いつもは敷居が高くてお店の外に並べられている安い本を眺めるだけなんですが、今日はその中に興味がある本が一冊あったので思わず手にとって買わなきゃって思っちゃった。

しかも下巻だけしかなかったけど…

ついでに別の本で1巻目だけ買ってなかった本の1巻目も買ったけど。

皆さんは古本屋で下巻だけ買うことはありますか?

僕は、割と1巻目から読みたいタイプなのでほとんどありません。

今回買ったのは、岩波文庫のニーチェ『ツァラトゥストラはこう言った(下)』です。

なんとなく最近興味を持っていた本でした。

僕はあまり古典と言われるような本を読んでいないです。
でも、色んなことを考えて考えたことをnoteに書いたりしている以上ちょっとは哲学に触れた方が良いと思ってとりあえず一番興味があるニーチェに挑んでみようとおもった、そこまでは良いものの、ニーチェのちゃんとした本はそこそこ高い、

電子書籍版はUnlimitedで読めるんですけどやっぱりこういうじっくり考えながら噛み締めながら読むべき本は電子より紙ですよね。

おっさんみたいになってきちゃった。

そういうわけで、100円でそれが手に入るってなったら買うしかねえ!ってテンションが上って敷居の高かった古本屋に入れました。

お店に入ったら店員さんが小さくいらっしゃいませと声をかけてくれる、本がたくさんあって、レジかどうかわからない本に埋もれた場所で会計をする。電子マネーが色々使えるらしく立て札があって意外だなとか思う。

なんかめっちゃ良い体験をしました。

「札幌の人って子供の時からああいう所で本を買う体験ができるの?めっちゃ良くない?」って思いました。

でもよく考えたら、僕の地元にあった本を扱っているお店も似たようなもんだった気もします。

小さい町のむしろその通りにしか店はないと言った感じのメインストリートの外れの方にぽつんと建ってる長四角な豆腐みたいな灰色と肌色の間みたいなくすんだ色の建物で、ちょっとひび割れてる◯◯商店の看板が掲げられているお店。

店の前には田舎では数少ない自販機が2台並んでる。

商工会のイベントのポスターや色んなことをアピールするシールがたくさん貼ってる引き戸を開けて、
「こんにちはー」
って言いながらちっちゃい店に入っていく。

駄菓子屋さんくらいの広さしかないお店には、背の高い棚の間に3つの通路があるちょっと暗いお店で一番奥にはレジがあって、レジの奥は店主さんのお家へつながっている。

まだアマゾンとかは使われてないときで、街中にはゲームを売ってるところはここしかなかったから、本なんかよりゲームが並んでいるガラスケースがあるレジの眼の前のところにまず一番最初にいくんですよね。

で、もちろん買ってもらえないのはわかってるから値段だけ見て、お年玉を貯めればとか計算して、満足したら、漫画がズラッと並んでいる左端の通路に入ってコロコロとか、ジャンプとか読むんですよね。

懐かしい

2000年代後半の話をしてます。

オホーツクは農業は25年先を行ってるなんて言われるところでしたが、社会からは15年くらい遅れていると僕は思っていました。


もうお店としてはやってなくて今は、小中学校や役場とかにオフィス用品を卸してるらしいですね。

でもよく考えたらああいう所で本を買う経験も立派な読書体験で、それは多分都会の大きい本屋があるからそういうところは行かなかった、っていう人にとっては良い経験なのかもしれないですよね。

読書は、手に入れるところから始まっていると思います。

誕生日に人からもらったとか、普段は入らないようなお店で買ったとか、古本屋のサイトから買ったとか、天下のコーチャンフォーで買ったとか。

僕は函館に蔦屋書店が出来て函館旅行のついでに行った蔦屋書店で買った本が人生の中で僕にとって大きな意味を持つ本になったりしましたし。

そういう本を買った記憶も含めてその本が好きです。

当時は、行けても北見のコーチャンフォーに行くくらい、そんな中学生が、新しいでかい本屋くらいにしか聞いてない中で、暖かい照明のやったらおしゃれな本屋さん、しかも2階もある。

田舎もんにとってはまあある意味ショックですよ。

東京を切り取ってきたのかと思ったもの

今回古本屋に入れて、楽しい経験をしたことで、本って買うところから読書体験が始まっているなと思ったところから、こんな事を考えながら家に帰ってきて、買った本を眺めています。

上巻も頑張って探そう。

ここまで読んでいただきありがとうございます。
たまには個人の古本屋さんも良いですね。めっちゃワクワクした!


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㋙コウタ(柔らかい考え方を考える)
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