我場全場
「自分の道を自分の足でしっかりと歩きましょう」
「わき目を振らず我が道を行けってか」
「キョロキョロよそ見をしながら進むことも楽しいでしょうよ」
「気をとられて間違った方へ行ってしまうと思うがな」
「ご覧なさい、どこに道が開けているのかしら」
「草原林岩場崖、その先はどうなっているんだ」
「ここを歩くのよ、気が散るのは当たりまえでしょう」
「こんな所をどこまで行くんだ、気を紛らわせなくちゃ歩こうと思えない」
「どことも知れぬ約束の地へ一心不乱に進める人はきわめて少ないわ」
「その約束の地って涅槃なのか天国なのかな」
「そうよ、生きとし生けるものすべてがたどり着くところ」
「わが道をいくしかない訳か」