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親父からのプレゼント

一通りことが過ぎた後、張り詰めたものがなくなって自宅に戻っても何もする気がなくなり、気絶するように寝てしまいました。案外落ち込むこともなく、いつも通りの日常を始めて幾日か過ぎたころ、弟から電話が来ました。

『はて?まだ何かあったかな?』と思っていたら、父親の遺産の話でした、『遺産?』『そんなものあったんだ?』そんなことを思いながらも、こんな娘に残っているものなどないだろうし、もめるようなら受け取らないつもりで実家に向かいました。

弟からは『そんなに沢山はないけれど、お母さんと兄弟で分けてみた』と言って明確な金額を表示されました。『これ大丈夫なの?』と問いかけると『何が?』と言われたので、『病院代とか葬式代とか?』と聞いてみました。『そこは大丈夫!』だからハンコ押して!!!』とちょっと切れられてしましたが、書類に印鑑を押していきました。

それから1か月後……父の遺産が振り込まれていました。そんなに多くはないけれども今の私の生活状態からすれば、渡りに船のような金額でした。この時に、『このお金で借金を返済する!』そして『借金を払っているのと同じ額を、借金を払っているように貯金する!』と心に誓いを立てていました。『父親にもらった金額以上のお金を貯める』という心意気でやっていこうと決意していました。

そして給料日に合わせてカードの借金の全額返済をしました。プラスしてその月の給料も返済にあてました。なのでその月は極貧生活でしたがなんとか耐えて、翌月から借金しているがごとく貯蓄を開始。日々の生活状態は変わらないのだけれど、『借金』がないという心の余裕と安心を手に入れたのでした。

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かえるちゃん1002
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