【国際保健】 いのっちのツッコミ 「結局、、、なんなん?」
はーい、どうもいのっちです。
軽く自己紹介させていただくと、僕はとある医学部に通うの5年生で、課外活動に色々打ち込んでいました。英語好きが興じて模擬国連とか、WHOと関わる機会とかいろんな活動に参加してたんですね。
ただ、活動に参加してて思ったんです。
国際保健ってなんやねん、、??
WHOの先生が言うし、自分も活動の中で紹介するんです。「国際機関は国際保健の活動の一環として、、、」「私たちの活動はglobal healthについて取り組んでいて、、、」
いや、わからん。
というわけで今日は、自分が感じていた違和感、国際保健って言葉について深ぼってみよっかなーと思う。7000字くらいあるそうなんですけど、最後に自分なりの解釈も書いてます。よかったら読んでいってください!!
Global Healthの定義・重点項目・達成指標
さて、まずはglobal healthの定義を調べてみるところから始めてみよっかなー。と、調べたところ次のように書いてある。
chat GPTに翻訳してもらったのがこちら。
うーん、抽象的でわからん。
全世界のすべての人々の健康とは何??健康の公平性ってなんなの??という話。具体的に知るために、何かいい指標はないだろうか、、??
おー、そうだ。SDGsだ。SDGsは2015年に国連サミットで採択された17個の分野に対して169の細かな目標(ターゲット)が設定されている全世界の国々が目指す目標だ。169個の目標に対してそれぞれグローバル指標(global indicator)が設定されているから定量的に知るのに一番いいかも!
SDGsのうち、健康問題を取り上げているのは、、、。SDGs3「すべての人に健康と福祉を」か。1~9の達成目標とa~dの実現方法、計13のターゲットからなるんだって。ちょこっとどんな指標があるのか調べてみよー。
って、いやぁ、、長い長い。長すぎるわぁ、、。
ざっくりとまとめると、取り上げられているトピックはこんな感じかなぁ。
母子保健(3-1, 3-2)、感染症(3-3)、NCDs、精神疾患(3-4)、中毒(3-5)、交通事故(3-6)、性と健康に関する保険サービス(3-7)、UHC(3-8)、環境問題と健康の関わり(3-9)など。
UHCが一目標として入ってるの意外だなぁ。っていうのも、UHCって、"quality care with affordable price for all people"、(太字はUHCの三要素だよ、気になる人はもっと調べてみて!!)つまり一医療分野というよりサービスを整える仕組み・全体を包摂する概念と思ってたから目標に入ってるのが違和感あるなぁ。。でも目標の中では”安価な必須医薬品とワクチンへのアクセス”って明言されてるからいいのか。
環境問題は取り上げられてるけど、気候変動との関わりは触れられてないの問題だなぁ。2023年2月から2024年の1月にかけて、歴史上初めて全産業革命時代の平均気温を年間通して1.5℃以上上回ったってニュースで結構話題になったのに。。しかもめちゃくちゃ健康問題関係ある。こんな記述をしてる記事もある。
これをみると、地球環境の問題は、それぞれの問題の背景因子の一つみたいな解釈でいいのかな?でも、それぞれ指標を設けることで、指標と関わりのある重要な因子と指標のつながりが見えにくくなってるのは問題だよなぁ。
問題が見えないのに数値だけ設定したら、なんか企業が取り組む時に指標の達成にとらわれて、他の問題に影響与えてる事例があるよなぁ、、やっぱり
あった。ほーん。企業が表面を取り繕って実態の伴わない活動をしながらもSDGsに取り組むことをSDGsウォッシュって言うんだって。ユニクロとかみずほ銀行とか、結構大きい会社でも問題を起こしてるみたい。
詳しくはこちらに↓↓
まぁSDGsから国際保健に戻ろうか。
脱線したから話をまとめると、国際保健は
のことで、重点的な目標としてSDGsでは以下の項目が取り上げられている。
(達成状況についてはこちらの資料にわかりやすくまとめられている。)
ふむー。。。。。SDGsで取り上げられたTargetが設定されている理由、世界の国々における達成状況がかわからない。SDGsの中の
達成指標で間接的に測りたい現状
ってなんなんだ??例えば母子保健。なんでSDGsの数値目標は5歳児未満の子供の死亡率を設定しているんだろう?これが各国でどう扱われているんだろう?
5歳児未満の子供の死亡率を設定している理由はっと、、。
WHOによると次のように説明されていた。
GPT先生〜!!
なるほど。。どうやら5歳未満の子供の死亡率で、間接的に国の成熟度合いを図っているのか。軽く理解。じゃあ似たような単語、新生児死亡率(neonatal MR)、周産期死亡率、早期新生児死亡率、乳児死亡率(Infant MR)は何を表しているんだろう?
chat GPT先生〜!!
なるほど。理解。分娩にまつわる指標でも、それぞれ計っているものが微妙に違うんだ。僕の理解はそれぞれ間接的にこんな指標を図ってるんだなって言うイメージ。
周産期死亡率と早期新生児死亡率
お母さんが赤ちゃんを産むとき、赤ちゃんが生まれてからすぐ安定した状態に持ち込むための設備・施設の質を測る。ただし周産期死亡率は新生児+お母さんへのケアの質も含む。新生児死亡率
生まれてすぐの赤ちゃんを生き延びさせるための医療の設備の質を間接的に測定する。乳児死亡率
生まれた後、医療の質に加え、栄養状態や衛生などの社会の成熟度合いを間接的に測定する。
なるほどね〜。でも今のままだったら
世界の国々における達成状況
が掴めていないからちょっと具体的に調べたいなぁ。。
せっかくだったらガーナと日本の状況について調べてみよう。そこでの現状とか、数値とかを見れば国の状況のイメージが湧くかもしれない。
資料は、、っと、いいの見つけた!お、どうやらガーナは2017年に国全体に対して母子の健康状態についての調査を行なってるみたいだ。
文字めんどいから動画だ。これについての動画を見てみよう。
この動画の要約(AIを使いこなせないため人力のまとめ。賢い方AIの使い方教えてくだせぇ、、)
このsurveyの対象:26324世帯、15 - 49歳の女性25,062人
ガーナの現状
5歳未満児死亡率:155(1988)→52(2017)
(SDGsでの目標は1000件中25件以下)女性一人当たりの出産数
6.4人(1988)→3.9人(2017)Familiy Planningを行う女性の割合
5%(1988)→25%(2017)
(SDGs Global Indicator3.7.1では全世界平均が60.1%)
この他には整った施設で出産する母親の割合や、出産可能年齢の女性の死亡理由別の割合。ガーナでの取り組みなどについて報告があった。
これをみると、ガーナは医療状況が整っていないけどここ数年で劇的に改善を遂げている国ってことがわかる。でも病院の数・助産院の数だったりそれらが連携している体制についてはわからないな。。
日本はどうだろう?日本は5歳児未満の死亡数を公表していない、だってぇ、、!代わりに家族計画の資料を調べてみるか、、。
お、調べてみると1960年には家族計画の推進国として全世界に日本の方式を広めていたみたい。(資料はこちらから)。
ふむふむ。なるほど。ガーナの資料から、2017年時点のガーナは子供が5歳まで生き延びるための社会的な制度だったり、衛生面だったりが十分に整っていない可能性がある一方で、30年前と比べて劇的に改善してること。そして女の人への教育も30年前に比べて進んでいることが分かった。日本は家族計画を1960年代から国内に普及させることができ、さらにそれを世界中に普及させることができた。でも、疑問が溢れてくるなぁ。。
<あふれる疑問たち>
じゃあなんでガーナは、少し広く言うとサブサハラのアフリカの国々は30年以降前から社会が整うほど経済的に発展できていないんだろう??
今、ガーナの保険状況を変えるためにそれぞれの地区でどのようなステイクホルダーが関わっているんだろう?
ガーナにボランティア行った時にWHOの看板とかチラシをクリニックの中でもみたけど、WHOはどうやって関わっているんだろう??
日本ではなぜ家族計画を情報網も交通網も整備しきれていない1960年代に、広めることができたんだろう?情報の伝達はどのようにしていたんだろう?識字率の高さ、母子健康手帳をはじめとした充実した制度?が関係している?
日本から世界に広めようとした意図や具体的に広めようとした相手国は?国際協力の流れからすると二国間協力の時代だよなぁ、、WHOの元で世界初の保険条約のタバコ条約が締結される前だし。
あっわわわわぁぁぁ。知れば知るほど知らないことが増える。無知の知。僕の中のリョーマがうるさい。
色々調べながら、やっぱり自分はモノを知らないなぁ、もっといろんなこと知りたいなぁって思った。まず日本の医療制度の成り立ち。出来事だけじゃなくって経緯も含めてストーリーとして理解したい。各国での医療体制の違い。日本みたいに自分で医療を構築・維持できる国と、WHOのサポートが必要な後発開発途上国の国々とでは全然状況が違うはず。知りたいよねぇ。
あと日本の外交の歴史。国民皆保険制度を輸出しよう!!みたいな、制度が今外交の材料として使われてるって聞くけどもどう言うことか全然理解できてない。知りたいなぁ。
ただ、まだようわからんな、、。自分の働き方というか、生活とどう結びついているのかがまだイメージがつかない。ただもう眠い。今夜中の1時。今から資料を調べる元気はない。だから今の自分の考えを紹介して寝る。
いのっちの、「Global Healthとは?」への答え
とはなんぞや。現時点では、
「自分が飯の種とする「人の健康に関する問題」の背景には先人たちの積み重ね、大きな歴史の流れがあることを教えてくれる学問分野」
かなぁ。
例えば、日本で最も重要視されている「人の健康に関する問題」の一つはがんだ。高齢者が増えてる日本で一番死者が多い病気。癌領域の問題って言ったら緩和ケア・ホスピスのあり方だったり分子標的薬の薬価の高騰、他国への日本人のゲノム情報の流出などなどあるよね。
でも、日本が直面したこうした問題の一つ一つには歴史や先人の積み重ねがある。日本が各病院にホスピス室や鎮痛薬を十分に用意できるほど経済的に成長を続けた歴史。明治・大正の頃から行ってきた感染症対策が成功したことによる疾病構造の変化。ガーナみたいに半分以上の国民がマラリアにかかっているような国ではそもそもがんの問題に対処できるほど余裕がない。そんな国が世界中にたくさんあることに思いを馳せれば、不十分な今の医療に対して幸せだと思えるかも知れない。
そうした積み重ねの上に今の医療があることを知っていれば、今の日本の医療体制を積み上げてきた数えきれない人の努力に感謝しながら、自分が今目の前の仕事に打ち込むことができるのではないか。また自分の仕事が何になろうとも、目の前の患者の治療・新しい技術の開発・疫学分野でデータを出すこと、なんであったとしても自分が大きな流れの一員であることを自覚し、今の積み上げが次の世代へのバトンタッチになることを意識できていれば、大きな使命感を持って充実して仕事に取り組むことができるのではないか。
こうした「見えないもの」「大きな流れ」に思いを馳せながら目の前の物事に向き合うことを指す標語に、「Think Globally, Act Locally」というものがある。
一言でまとめるなら、Think Globally, Act Locallyの考え方を教えてくれた学問分野って言うことができるかもしれない。
あぁ、、もう眠い。めちゃくちゃ長くなってもうた💦
最後まで読んでくれた人、ほんまにありがとう!!
これからも頑張って更新していきます!!
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