世界最大のパンメーカーの業績分析
A.四半期業績はどんなでしょう
3ヶ月で大体1千億ペソ(8500億円くらい)
以下は、Bimboグループの2024年1月~3月期決算発表のニュースリリースです。
40年以上企業でF&Aに携わってきた立場から、公開情報をもとに分析します。
以下は、今回発表されたGrupo Bimboの四半期決算数値を、読みやすくグラフ化したものです。
売上高は3か月ごとに1千億MXN(メキシコペソ)前後で安定しており、四半期ごとに増減。
営業利益率は7.4%から10.7%。
2022年第4四半期の22.1%は米国の年金積立金の取り崩し(11.3%の影響)によるもの。
商品原価は売上高の約48%で、ほとんど変化なし。
一般経費およびその他の費用は売上高の40%から43%。
地域別売上高: 成長しているのはどこ?
メキシコ拡大中、北米は増えたり、減ったり!
メキシコ: 拡大中
北米: 増えたり、減ったり ;為替レートや米国の需要の変化の影響があるかも?
EAA(ヨーロッパ、アジア、アフリカ):売上全体の約10%。2年間で大きな増加なし
ラテンアメリカ: 全体の約10%。大きな変化はなし。
地域別損益分析: 儲け頭は、どこか?
メキシコ: 利益のほとんどはメキシコ市場から
北米: 営業利益率は 2 年間で約 3 ~ 5%
EAA (ヨーロッパ、アジア、アフリカ): 利益ほとんどなし
ラテンアメリカ: 利益は些少。売上原価率は高いのが原因か?
D. まとめ
Bimboグループは、私が企業業績を分析する3番目
この企業は規模が非常に大きく、特に米国、カナダ、メキシコで世界中で利益を計上
会社の経営面から見ると、Grupo Bimboは売上と利益の両方に成長の余地があるものと推測
メキシコ市場は若い世代の増加により経済が拡大する局面にあるため、Bimboグループは更なる拡大するものと思われる。
北米とメキシコ以外の地域で、売上と利益を拡大するには、その市場の道案内人としての良きパートナーを見つけられるかどうかが鍵となるものと思われる。