「M 愛すべき人がいて」

「M 愛すべき人がいて」小松成美

言わずと知れた浜崎あゆみの自叙伝。
ここまで一部の隙なくポエムエネルギーに満ちた文章って中々ない(汗)
、、、いやほんとすごい。
というかこのいともたやすく撒き散らされるえげつないほどの自己陶酔力こそ一時代を築いた歌姫の真骨頂なんだと思ったんだよ。一ページに7、8回ほど「知らんがな」とツッコミながら、ボクは読んで読んでいったんだよね。

全編を通して、浜崎あゆみの歌詞は浜崎あゆみから松浦氏へ捧げたラブレターであることが語られているの。
みっちり詰まったアナタとワタシと私と貴方。
ボーイズアンドガールズが
ボーイズ(松浦氏の公私両面)
&ガールズ(浜崎あゆみの公私両面)
のラブソングだとは思いもよらなかったんだよ。

何がすごいって、文章部分と歌詞部分のポエムレベルに差の無さ、シームレス。
この行き場のない夢みがちエネルギーの破壊力を見出した松浦氏、いやMは慧眼だなぁと感じ入った次第。

「序章 Mとの再会」
「第一章 Mとの出会い」
「第二章 Mへの想い」
「第三章 Mと歩む」
「第四章 Mを信じる」
「第五章 Mとの別れ」
「終章 Mとの……」

目次の破壊力よ。。

この本に平成史の理解とか、時代を極めた歌姫論とかアイドルプロデュース伝説とか、そんなことを求めてはいけません。
徹頭徹尾どこまで行ってもそこにあるのは
薄っぺら、
なのに無駄に濃厚なM達の世界。
最高に暇を持て余しているか、忙しすぎてやけくそなあなたに超絶オススメです。

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