「スペリングの英語史」

「スペリングの英語史」
サイモン・ホロビン/堀田 隆一

英語のスペリングにツッコミ、どころかドロップキックを入れたくなった経験って誰にでもあると思う。俺は、ある。
法則があると思ったら例外続出、初見殺し、不規則が当たり前の発音対応、ふ、、、ふざけるな!!
と思っているのがネイティブも同様であることがこの本でよく分かった(笑)

と同時に、なぜそのような問題を是正しようとした幾多のスペリング改革がことごとく失敗に終わるのか。日本人が「漢字いらないじゃん」と言われた時の感覚と似てるかもしれない。
文字は発音記号のみにあらず、意味や歴史でもあり、文化の礎である。
そもそもスペリングとはどのような歴史が内蔵され、なぜ発音との一対一対応を目指すことが馬鹿げているのか、スペリングとはそもそも何であるのか。ミイラ取りがミイラになり、スペリングの深みに誘う沼のような一冊です。

“われわれのスペリング体系は大聖堂になぞらえることができる。アングロサクソン時代に起源をもち、初期近代にドーム状の塔が建て増しされ、1960年代にギフトショップとカフェが導入された大聖堂だ。”

アーメン

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