「美術の物語」
「美術の物語」
芸術家の開放感と勝利感を紳士に受け止め、
その陰でトレードオフのように抜け落ちて行く損失、あるいは意図して背を向けた何かに想いを馳せる。
しかして芸術は同じところを行ったり来たりするわけでなく、物語は社会条件とともに進んで行く。人間としての美しさと泥臭さが凝縮されている一冊。
技術としてではなく、考え方としての物語。
僕たちが「あたりまえ」と思っていることがあたりまえでなかった時代の、遠い星のおとぎ話のような、しかしこの星と地続きの物語。
陳腐な言い方になるけれど、地続きであるということがコンセントコードが電力を運ぶように僕に勇気を与えてくれるのだ。
この本、内容も文字通りの徹夜本なんだけど、
この厚さで1000ページ近くもあるの(笑)
そんな薄い紙なのに裏透しない、かつ手触りもしっとり。
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