『マン・オン・ワイヤー』

『マン・オン・ワイヤー』
ニューヨークワールドトレードセンターを
綱渡りした男の自伝?いや犯行録?
否、情熱の詩篇。

大変な重量の機材を厳重警備の高層ビル屋上へ電光石火で汲み上げるその計画はいかにしてなされたか!?
と聞くと、この本は究極の段取り術満載のネタ明かしがメインかと(もちろんそのアイデアの数々も極上の読みどころではあります)思いがちですが、というか俺がそう思って購入したのですが、全く違いました。

天使のように大胆に、悪魔のように繊細に。
の、前半部だけが肥大化したような著者の狂気に、協力者たちは悲鳴を上げる。
不可能だ!
男もうなずく。
不可能だ!
恐怖に震えながら、それでも言う。
でもやらなきゃ。

狂い続ける計画、修正、決断の嵐。
下界という概念が消え、
高度と孤独が交われば、
”空は私の領域だ“

オレンジが3個あればジャグリングをする。
タワーを二棟見たら、綱渡りする!

めっちゃ面白かったです、映画化もされてます。

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