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大好き 宇宙関連株(025)宇宙ロケット用圧力センサーの開発【ミネベアミツミ】概要



 ウォーレンバフェット氏の教え「社長になりたいと思えるような企業に投資せよ」、これに従い私も社長になりたい会社を探します。まずは小学生の時から憧れている「宇宙」に関連した企業について調べてみます。
 今回のシリーズは以下の手順で情報収集をします。
  ①会社四季報で興味のある会社をリストアップします。
  ②次にAIでその会社の概要を確認します。
  ③その会社に興味を持った場合は、公式ホームページを確認します。
  ④そして次の情報に基づいて調べます。
    ・日本経済新聞・有価証券報告書・中期経営計画書
※ 冒頭写真は内容と関係ありません。私が好きなものを載せています。



(025)宇宙ロケット用圧力センサーの開発【ミネベアミツミ】概要

① 企業概要:事業内容と特徴

ミネベアミツミは、小型モーター、ベアリング、電子部品などを主力製品とするグローバルな総合部品メーカーです。

多様な製品群と高い生産技術力を強みとし、自動車、情報機器、産業機器など幅広い分野に製品を提供しています。

特徴

多品種少量生産対応力: 高いカスタマイズ能力を持ち、お客様のニーズに合わせた製品を提供できます。

グローバルな生産体制: 世界各地に生産拠点を展開し、安定的な供給体制を構築しています。

技術開発力: 新規技術の開発に積極的に取り組み、製品の付加価値向上を図っています。

② 宇宙関連分野の業務内容

ミネベアミツミは、宇宙機の小型化・高性能化に貢献できる精密部品やセンサなどを開発・製造しています。主な業務内容は以下の通りです。

宇宙用小型モーター: 人工衛星やロケットの姿勢制御などに使用される小型モーターの開発・製造

宇宙用ベアリング: 人工衛星の太陽電池パネルやアンテナの駆動部などに使用される高精度ベアリングの開発・製造

宇宙用センサ: 温度、圧力、加速度などを測定するセンサの開発・製造

③ 宇宙関連分野での競合他社との比較

宇宙関連分野で競合する主な企業としては、以下のような企業が挙げられます。

日本企業: NSK、NTN、村田製作所など
海外企業: SKF、Schaeffler、TE Connectivityなど

これらの企業は、ミネベアミツミと同様に、宇宙機に搭載される精密部品やセンサを開発・製造しています。

各社の強みは、製品ラインナップ、技術力、顧客基盤などが異なり、競争が激化しています。

比較ポイント

製品ラインナップ: 各社が得意とする製品や技術に違いがあります。

技術力: 高精度化、小型化、高信頼性化に向けた技術開発力が競われています。

顧客基盤: 宇宙開発機関や衛星メーカーなどとの関係性によって、受注に差が出てきます。

④ 宇宙関連分野での特許

ミネベアミツミは、宇宙関連分野において数多くの特許を取得しています。

これらの特許は、小型モーター、ベアリング、センサなどの性能向上や、新たな製品開発に役立てられています。

⑤ 宇宙関連分野での実績

ミネベアミツミは、数多くの衛星やロケットに自社の製品を提供しており、宇宙開発に貢献しています。

具体的な製品名やプロジェクト名は、機密情報であるため、公開されていません。

⑥ 宇宙関連分野での協力企業

ミネベアミツミは、宇宙開発機関や衛星メーカーなど、様々な企業と連携して宇宙関連事業を展開しています。

具体的な協力企業名や協力内容は、機密情報であるため、公開されていません。

⑦ 宇宙関連分野での事業規模

宇宙関連分野におけるミネベアミツミの売上高の占める割合は、全体の売上高に比べてまだ小さいですが、近年は着実に拡大しています。

宇宙開発の活発化に伴い、今後もさらなる成長が期待されています。




【公式ホームページ】

計測機器

宇宙ロケット用圧力センサー

高精度な部品を組み合わせて製造する宇宙用ロケット。

今回ミネベアミツミが開発したのはロケットの制御に欠かせない各種圧力を測定するための高精度センサー。

超高精度はもちろん、宇宙特有の環境下での使用に耐え得る堅牢性、世界で加速する宇宙産業に対抗できる技術力の高さが求められました。

創業以来早い時期から航空産業向けパーツの生産を続けるミネベアミツミですが、宇宙向け製品となると話は別。これまでのノウハウを最大限に活かすことで、宇宙ロケット用圧力センサーを量産品ラインで生産することに成功しました。

さまざまな「力」を測定できるひずみゲージ

ひずみゲージとは電気抵抗の変化を検出して、そこにかかる荷重(力)を測定できるセンサーです。

ひずみゲージが配置された対象物に荷重(力)が加わると、対象物のひずみとともにひずみゲージが伸縮しその電気抵抗値が変わり、その変化量を用いて荷重(力)として測定する仕組みです。

ひずみゲージの一般的な仕組み

用途、使用環境によって製品に求められる仕様が異なるため、材質や形状の細やかな選定と調整が必要となります。

大きくは金属箔ひずみゲージと半導体ひずみゲージに分けられ、数ある材質の中から用途に最適なカスタマイズを行います。

旧来は航空機にかかる応力を検出するための用途として開発が始まったとされ、自動車の強度解析などに採用されてきました。

現在では大型トラックの積載量や酒樽の重量を量る大型のはかりから、飲料のボトル詰めや商店で使用される精密はかり用のロードセル。

電子レンジの重量計やPC用キーボードのポインティングデバイス、点滴のチューブ圧を計測する医療機器用のフォースセンサー、トンネル用シールド掘削機の土圧測定。

自動車エンジンのトルクを検出するトルクセンサー。空気圧や油圧を計測するための圧力センサーまで、さまざまな用途で活躍しています。

近年北米市場では、衝突時のエアバックの作動を制御するために搭乗者の体重を計測するセンサーとして、自動車の助手席に搭載されたりもしています。

ノートPCのポインティングデバイスとひずみゲージ

医療用輸液ポンプに組み込まれるひずみゲージ

宇宙ロケット用圧力センサーの開発に至るまで

ミネベアミツミでは、1974年よりひずみゲージとその技術を応用した各種センサーを生産してきました。

20年の歳月を経た1996年、以前から宇宙ロケット用エンジンの試験装置にミネベアミツミ製圧力計を採用いただいていた三菱重工業様からのH-ⅡAロケット用圧力センサーの開発依頼をきっかけに、ミネベアミツミは初の宇宙向け製品の開発をスタートさせることになります。

過酷な環境に耐え得る宇宙用製品の開発は、ある意味ものづくりの頂点。高い防水性や耐食性を実現する製品開発、さらにパーツの安定供給を実現してほしいという要求を満たせる生産体制が求められました。

高い信頼性と安定供給の両立に向け、ミネベアミツミの挑戦が始まりました。

ものづくりの頂点で求められた超高品質

宇宙ロケットに搭載するパーツには、地球とはまったく性質が異なり、僅かな誤差が大きな事故につながる宇宙空間という過酷な環境に耐えられる高い耐久性と信頼性が求められます。

量産用の金属箔ひずみゲージは一般的に計測の際の総合誤差が0.5%まで許容されますが、宇宙向けのものは0.2%の誤差までしか認められません。

そこで、高精度を達成するためにサファイア基板上にシリコン膜を結晶成長させたシリコンオンサファイア(SOS)をベース素材に採用しました。

サファイアは機械的性質に優れ、より高い精度で圧力を検出することが可能です。また、380℃という高温にも耐えうる事、ガンマ線などの宇宙線にも耐性があることから、宇宙向けの素材としては最適なものでした。

H-ⅡAロケットには約60台のミネベアミツミ製圧力センサーが搭載されている

超高精度を実現する

シリコンオンサファイア(SOS)

徹底した品質検査と生産管理

圧力センサーが搭載される宇宙ロケットは過酷な環境下におかれるため、振動試験による厳格な環境試験が実施されました。

ロケットエンジンの燃料である液体酸素と液体水素の中ではわずかな不純物も化学反応により致命傷となるため、徹底した洗浄が施され、宇宙用の専用検査装置を用意した上での最終的な品質管理までを社内で実施しました。

生産の過程においても、量産性を維持するため、宇宙向けの生産ラインは別建てせず、民生品の量産品ラインの中で生産を行いました。

生産に関わる人・設備・生産をしっかりと管理することで、民生品用生産ラインの中でも付加価値の高い製品の生産が可能となり、ここで培われたノウハウと生産メンバーのスキルは他の計測センサーの生産にも活かされています。

要求されるのはナノメートル単位での精度

宇宙専用の検査装置を使用して品質を確認

インタビュー:宇宙という目標に向かって

団結した計測チーム - センシングデバイス事業部 軽井沢工場

量産品と宇宙用製品の決定的な違いには、製品そのものの特性差に加え、生産プロセスの維持方法に違いがありました。

量産品の生産ではそのプロセスの中でPDCAを回し、徐々に製品の性能や生産の効率を高めていく方法が一般的ですが、宇宙用のものは一度設計を固め申請を通過すると、その後の生産プロセスは一切変更せずに維持していく必要があります。

生産に携わる社員にとって初めての概念を根付かせ、その中でいかに効率性を追求していくかが難題となりました。

開発を進める中、社員同士の対話は深まり、ロケットの打ち上げ時にはライブ中継を見ながら喜びあうなど、高い結束力の中で目標に向かって切磋琢磨するチームができ上がりました。

超精密へ挑戦し続けるという共通した目標の中、ミネベアミツミのものづくりは常に挑戦を続けます。


2012年
2012年6月4日

画像:FASFマーク
ミネベア株式会社

松井田工場に防衛・航空宇宙向け専用工場を建設

ミネベア株式会社(以下「ミネベア」)は、防衛・航空宇宙事業の拡充のため、新たに松井田工場(群馬県安中市松井田町)の敷地内に延べ床面積約9,000㎡の専用工場を建設し、それにともない手狭となっていた大森工場(東京都大田区)の閉鎖を決定しましたのでお知らせいたします。

経緯

ミネベアは、特機事業部・大森工場(東京都大田区)において、防衛省向け航空機や艦船用装備品などの特殊機器や、民間航空機用の特殊モーターやアクチュエーター、産業機器用のブラシレスモーターや高圧ブロワ、電磁クラッチ・ブレーキ等の生産をおこなっています。

こうした製品群のうち、特に航空宇宙向け製品の需要は、国産ロケット向けや新型航空機向けに堅調に推移しており、将来に向けた開発・生産能力の整備が必要となっていました。

一方で、四方を住宅地に囲まれた大森工場は拡張余地がなく、また、現有建物の老朽化が進んでいることなどから、敷地に余裕のある松井田工場内に防衛・航空宇宙向け製品に特化した専用工場を建設し、大森工場から生産移管することとしました。

尚、産業機器向け製品については、藤沢工場(神奈川県藤沢市)に開発・生産拠点を移し、計測機器事業部や複合製品事業部の技術部門との連携を深めることで、より高度な製品開発を進めます。

新工場の概要とねらい

松井田工場は、ミネベアの本社工場であり機械加工品事業のマザー工場である軽井沢工場とは距離的にも近く、そのリソースを活用することが容易となります。軽井沢工場では航空機・宇宙機器に使用される特殊材料を精密加工する技術を保有しており、特機事業部の特徴である、メカニクス、エレクトロニクス、空気・ガス圧、制御をシステム的に統合して信頼性の高い製品にまとめあげる能力と組み合わせることで、防衛・航空宇宙事業の一層の拡充を図ります。

新工場建設スケジュール
着工予定:2012年10月
竣工予定:2013年10月



【私の感想】

 ミネベアミツミは優良企業として注目してきましたが、株式を保有したことはありませんでした。しかし、宇宙関連分野を有するということがわかり、親しみを感じるようになりました。

 様々な製品で「宇宙航空分野」への適用が可能のようです。しかしロケットとか人工衛星というわかりやすい製品はありません。

 公式ホームページも宇宙関連の特設ページというものはなく、サイト内検索をすると、上記のようなニュースリリース的なものが出てきました。

 引き続き宇宙関連分野銘柄として株価をチェックしていきます。


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