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大好き 宇宙関連株(012)高精細小型レーダー衛星【QPS研究所】概要
ウォーレンバフェット氏の教え「社長になりたいと思えるような企業に投資せよ」、これに従い私も社長になりたい会社を探します。まずは小学生の時から憧れている「宇宙」に関連した企業について調べてみます。
今回のシリーズは以下の手順で情報収集をします。
①会社四季報で興味のある会社をリストアップします。
②次にAIでその会社の概要を確認します。
③その会社に興味を持った場合は、公式ホームページを確認します。
④そして次の情報に基づいて調べます。
・日本経済新聞・有価証券報告書・中期経営計画書
※ 冒頭写真は内容と関係ありません。私が好きなものを載せています。
(012)高精細小型レーダー衛星【QPS研究所】概要
【概要】
QPS研究所は、九州大学発の宇宙ベンチャー企業です。世界トップレベルの高精細小型レーダー衛星「QPS-SAR」を開発し、夜間や天候に左右されずに高品質な画像データを収集することができます。
QPS研究所の特徴
小型SAR衛星の開発・製造: 高性能かつ小型のSAR衛星を開発し、宇宙への打ち上げを行っています。
地球観測データの提供: 衛星で取得した高解像度の地球観測データを、様々な分野で活用できるよう提供しています。
準リアルタイム観測: 世界のほぼどこでも、特定地域を平均10分間隔で観測できる「準リアルタイムデータ提供サービス」を目指しています。
九州発の宇宙ベンチャー: 九州大学での小型衛星開発の技術を基に、九州に宇宙産業を根付かせることを目指しています。
QPS研究所の強み
高精細な画像データ: 夜間や悪天候時でも高品質な画像データを取得できるため、従来の光学センサーでは困難だった観測が可能です。
準リアルタイムでのデータ提供: 迅速なデータ提供により、災害時の状況把握や環境モニタリングなど、様々な分野で活用が期待されています。
小型軽量な衛星: 打ち上げコストを抑え、より多くの衛星を打ち上げることで、観測範囲を広げることができます。
QPS研究所の目指すもの
QPS研究所は、世界中のどこでも、いつでも、高精度の地球観測データを手に入れることができる社会の実現を目指しています。
そのデータは、防災、インフラ整備、農業、環境モニタリングなど、様々な分野で活用され、社会の発展に貢献することが期待されています。
【宇宙関連分野の業務について】
宇宙技術に関する研究開発: 小型衛星の技術向上だけでなく、宇宙に関する様々な技術の研究開発も行っています。
QPS研究所が注力するポイント
高精細な画像データ: SAR技術を活用することで、従来の光学センサーでは得られない高精細な画像データを取得できます。これにより、地形の詳細な把握や、地表の変化の検出など、様々な用途に活用できます。
小型軽量な衛星: 小型軽量な衛星にすることで、打ち上げコストを削減し、より多くの衛星を打ち上げることができます。これにより、観測範囲を広げ、より頻繁な観測が可能になります。
データの利活用: 取得したデータを様々な分野で活用するためのプラットフォームやツールを開発しています。ユーザーが簡単にデータにアクセスし、分析できる環境を提供することで、データの価値を最大限に引き出すことを目指しています。
競合他社の現状
QPS研究所の主な競合他社は、以下の3つのタイプに大別できます。
大手の宇宙企業: SpaceX、OneWeb、Amazonといった大手の宇宙企業は、衛星インターネットや衛星通信など、より広範な宇宙ビジネスを展開しています。
これらの企業は、自社の衛星コンステレーションに小型SAR衛星を組み込むことで、QPS研究所と競合する可能性があります。
スタートアップ企業: QPS研究所と同様に、小型衛星分野に特化したスタートアップ企業が数多く存在します。これらの企業は、独自の技術やビジネスモデルでQPS研究所と競合しています。
国や政府機関: 各国政府は、自国の宇宙産業を育成するために、小型衛星の開発を支援しています。これらの政府機関は、自国企業の競争力を強化するために、QPS研究所と競合する可能性があります。
競合する製品・技術
これらの競合他社は、QPS研究所と以下の点で競合しています。
小型SAR衛星の性能: 解像度、観測範囲、データ転送速度など、衛星の性能を高めるための競争が激化しています。
衛星コンステレーションの構築: より広範囲な地域をカバーするために、複数の衛星を組み合わせた衛星コンステレーションを構築する競争が加速しています。
データ処理・解析技術: 取得した衛星データを迅速かつ正確に処理・解析するための技術開発が競われています。
顧客へのサービス提供: 顧客のニーズに合わせたデータ製品やサービスを提供するための競争が繰り広げられています。
QPS研究所は以下の課題も抱えています。
資金調達: 宇宙開発は高額な投資が必要となるため、継続的な資金調達が課題となります。
人材確保: 高度な専門知識を持つ人材の確保が困難な場合があります。
競合の多様化: 競合他社の数がますます増える中で、差別化を図ることが求められます。
主な協力企業の例
スカパーJSAT: 日本の衛星通信事業の大手企業です。QPS研究所の小型SAR衛星の運用業務を担っており、衛星コンステレーションの運用に向けて本格的に動き出しています。
九州大学: QPS研究所は九州大学発のベンチャー企業であり、大学との連携は深く、共同研究や人材育成を行っています。QSAT-EOSプロジェクトなど、数多くの共同プロジェクトが存在します。
地方自治体: 福岡県など、宇宙産業の振興に力を入れている地方自治体と連携し、地域の宇宙産業の活性化に貢献しています。
国内の宇宙ベンチャー: その他にも、日本の宇宙ベンチャー企業との連携も積極的に行っています。例えば、小型ロケットの開発企業との連携など、多岐にわたります。
協力の目的と内容
これらの企業との協力は、以下の目的で行われています。
衛星開発・製造: 衛星の設計、製造、試験など、衛星開発の全工程において協力が行われています。
衛星運用: 衛星の打ち上げ、軌道制御、データ受信・処理など、衛星の運用に関するノウハウを共有し、効率的な運用を目指しています。
データ活用: 取得した衛星データを様々な分野で活用するための共同研究やサービス開発を行っています。
人材育成: 宇宙産業の未来を担う人材育成のために、共同で教育プログラムを実施しています。
協力のメリット
これらの協力関係は、以下のメリットをもたらします。
技術力の向上: 各企業の強みを活かし、より高度な技術を開発することができます。
開発期間の短縮: 共同で開発を進めることで、開発期間を短縮することができます。
リスクの分散: 単独で開発を行うよりも、リスクを分散させることができます。
新しいビジネスモデルの創出: 異なる企業が連携することで、新たなビジネスモデルを生み出すことができます。
【宇宙関連分野での売上などの事業規模の占める割合 】
QPS研究所の宇宙関連分野における売上高の割合は、残念ながら具体的な数値を公表している情報は見当たりませんでした。しかし、いくつかの情報から推測することは可能です。
官公庁からの受注: QPS研究所の売上の大部分は、官公庁からの受注案件であることが分かっています。特に、防衛省からの受注が大きく、安全保障強化のための予算増額に伴い、宇宙分野への投資も増加しているため、QPS研究所への需要も高まっていると考えられます。
SAR衛星関連市場の成長: SAR衛星関連市場は、世界的に見ても成長が見込まれており、QPS研究所のような専門性の高い企業への需要は高まることが予想されます。
競合の状況: QPS研究所は、小型SAR衛星というニッチな市場において、世界をリードする存在となっていますが、競合他社も増えてきています。この競争激化の中で、QPS研究所が市場をどれだけ獲得できるかが、今後の売上高に大きく影響するでしょう。
これらの情報から、QPS研究所の売上高において、宇宙関連分野が占める割合は非常に高いことが予想されます。特に、官公庁からの受注が安定していることから、今後もこの割合は高水準を維持していくと考えられます。
【公式ホームページ】
現在打ち上げられている地球観測衛星のほとんどは、カメラ(光学センサー)を使用して地球を撮影しています。
しかし現在の光学センサーの技術では、夜間や天候不良時の撮影は不可能。
地球のおおよそ75%が常に夜間もしくは天候不良であるという事実に対し、これでは真の地球観測にほど遠いものがあります。24時間、どんな天候でも観測できる衛星が必要です。
そこで私たちは、この課題を解決できる技術「SAR(Synthetic Aperture Radar)」に着目しました。
しかし既存のSAR衛星は、大きなアンテナと多量の電力を必要とするため、通常は1トンや2トン以上と大型の衛星が一般的です。
さらに、常に観測地点の上空を飛んでいる状態にするためには多数の衛星を打ち上げる必要があり、膨大なコストと労力が必要になってしまいます。
こうした中、私たちは軽量で、収納性が高く、宇宙で展開する大型のアンテナの開発に成功。その結果、1m以下の高分解能でありながら、従来の衛星に比べて20分の1の質量の100kg台へと軽量化、コストも約100分の1と、常識を超えるイノベーションを実現しました。
これが世界トップレベルの100kg台高精細小型SAR衛星「QPS-SAR」です。
QPS-SARは、夜間や天候不良時でも、必要な時に必要な観測地点を観測することができます。
そのため、1つの軌道に9機の衛星を投入して4つの軌道で地球を取り囲み、36機の衛星でコンステレーションを構築することで、世界中のほぼどんな場所でも平均10分以内に撮影し、特定の地域を平均10分に1回定点観測することが可能になります。
また、QPS-SARに搭載された軌道上画像化装置、および衛星間通信といった最新の技術を導入し、観測後に高速配信することが可能です。(3号機以降の衛星に導入)
これで、継続性のある画像をデータとして収集できるようになり、土地や建物などの“静止体”だけでなく、車や船舶、更には人や家畜などの“移動体”をデータとして蓄積できるようになるのです。
価値あるデータで未来を開拓
小型SAR衛星で収集したデータは、未来を大きく変える力を持っています。
移動体データの活用により、新しい経済価値を発見できたり、安心・安全な街づくりに貢献したり、また、気象データ、市場データ、経済データ等と組み合わせることで、将来の作物の価値予測や、国・地域の経済予測が可能になります。そのポテンシャルは無限の可能性を秘めています。
また、小型SAR衛星が生み出す価値あるリアルな“データ”を「AI」と組み合わせることで、先進の未来が見えてきます。
有事の際は迅速に状況確認
災害大国である日本は、地震や台風、大豪雨、洪水、火山噴火等のリスクと常に隣り合わせです。
万が一災害が起きたとして、必ず昼間という訳ではなく、もちろん晴れた日であるとも言い切れません。
特に台風や大豪雨の場合はそもそも悪天候であることより、従来のカメラの衛星では雲に遮られて地表を撮影することはできず、飛行機やドローンを飛ばして状況を確認するということも簡単ではありません。
そのような中、雲や噴煙を透過して地表を観測できるQPS-SARが複数機地球の周りを飛んでいれば、24時間、天候に関係なく、迅速に状況を把握することができるのです。
QPS-SARが可能にするインサイト
可視化 Visualization
人・車・船・牛など
移動体の動きをビジュアライズ
・人の動きや数を分析して土地や建物の真の価値を算出
・船舶の航行状況を確認、効率的かつ安全なルートの分析
・特定の車に限定して行動を分析
・A・B両地点で同じイベントを実施した場合の人の流れや経済状況の違いを可視化
未来予測 AI
気候・市場・経済データ等との
組み合わせで将来状況を予測
・交通状況から、その国・地域の経済を予測
・トウモロコシの生育具合から、将来の先物市場での価値を予測
・ブドウの生育具合からワインの味、将来価値を予測
・店舗カメラとの連携で街全体のセキュリティシステムを構築
・人・車の行動パターン、建物の変化の蓄積による最適ルートや危険の予測等、自動運転の実現をサポート
QPS研究所が開発するSAR衛星
QPS-SARは技術実証機である1、2号機から更なる性能・機能の向上を実現しました。
現在、QPS研究所はコンステレーション構築に向けて改良された衛星を大量生産できるよう体制を整えています。
QPS-SAR プロジェクト 打上げレポート
2019年12月に打上げ
QPS-SAR 1号機「イザナギ」
日本初の100kg台小型SAR衛星であるQPS-SAR 1号機は「イザナギ」と名付けられ、2019年12月11日18時55分(日本時間)にインドのサティシュ・ダワン宇宙センターからロケットPSLVにて打上げに成功。
当日は福岡県庁ロビーでパブリックビューイングが開催され、応援に500名以上の参加者が集まりました。
打上げの翌日12月12日早朝にイザナギと初交信に成功し、12月16日には衛星の要であるアンテナの展開に成功。12月18日にはレーダーの使用を開始しました。
初の試みづくしだったイザナギは衛星機能の95%の成功を確認することができましたが、最後に一部不具合が見つかり、残念ながら最終ステップのデータの画像化には至らず、これをもとに2号機の改良に取り組みました。
2021年1月に打上げ
QPS-SAR 2号機「イザナミ」
1号機の結果を受けて改良を加えられたQPS-SAR 2号機「イザナミ」は2021年1月25日0時00分(日本時間)にケープカナベラル空軍基地からSpaceX社のファルコン9によって打上げられ、高度約525kmに投入されました。
コロナ禍による影響を受けて、打上げ時はオンラインでのパブリックビューイングが開催されました。深夜にも関わらず、800名以上に視聴いただき、その様子は新聞やテレビ、ウェブ記事で多く取り上げられました。
打上げの翌日、1月25日にイザナミとの初交信に成功。そして1月30日にはアンテナを展開、その後、衛星の調整を続け、3月3日には待望のファーストライト(初画像)の取得成功を発表しました。
また、5月13日には小型SAR衛星において日本で初めて70cmという高分解能かつ高精細な画像の取得に成功しました。
2022年10月に打上げ
QPS-SAR3号機「アマテル-I(アマテル・ワン)」
QPS-SAR4号機「アマテル-II(アマテル・ツー)」
2022年4月にQPS-SAR3、4号機の打上げをIHIエアロスペース社に委託することで契約を締結。
これらの衛星は「アマテル-I、-II」と名付けられ、衛星コンステレーションを成すための最初の2機という役割に向けて、イザナギ、イザナミの開発、運用成果を元に改良を重ねて開発されました。
この2機は、2022年10月12日9時50分(日本時間)に鹿児島の内之浦宇宙空間観測所からイプシロンロケット6号機によって打上げられました。
しかし、打上げ後、ロケットの3段を2段から分離しようとする時点で目標姿勢からずれていることが分かり、衛星を地球周回軌道へ投入できないと判断されたため、指令破壊信号が送られて残念ながら打上げは失敗となりました。
2023年6月に打上げ
QPS-SAR6号機「アマテル-Ⅲ(アマテル・スリー)」
QPS-SAR5号機は契約したロケット事業会社の状況により打上げ日を新たに調整することとなり、先行して6号機「アマテル-Ⅲ」が2023年6月13日 6:35a.m.(日本時間)にスペースX社Falcon9によってヴァンデンバーグ空軍基地から打上げられました。
打上げ79分後に高度約540kmで軌道投入され、同日9時半ごろに初交信に成功し、打上げから21時間後にはアンテナ展開の成功を確認。そのニュースは全国のテレビやニュースでも取り上げていただきました。
初交信に成功した時の管制室の様子
そして、7月13日、ファーストライト(初画像)の取得成功を発表しました。
QPS研究所の衛星2号機「イザナミ」が持つ、民間のSAR衛星として日本最高精細のレンジ分解能の記録を70cmから46cmへと更新しました(通常モードでの観測のため、アジマス分解能は2号機同様の1.8m)。
公開されたファーストライト
ファーストライトから12日後の7月25日、スポットライトモード(高精細モード)での画像取得に成功したことを発表しました。
7月20日に観測した横浜の画像においては、民間のSAR衛星として日本最高精細となるアジマス分解能46cm,レンジ分解能39cmでの画像取得を実現しました。
2023年12月に打上げ
QPS-SAR5号機「ツクヨミ-Ⅰ(ツクヨミ・ワン)」
当初予定していたロケット会社の変更があり、6号機の打上げが先となりましたが、続いて5号機も2023年8月に米国ロケット・ラボ社との打上げ契約を新たに発表。
愛称が「ツクヨミ-Ⅰ」であることにちなんで、専用ロケットのElectronの打上げミッションネームは「The Moon God Awakens(夜の神が目覚める)」と名付けられました。
2023年12月15日13時05分(日本時間)にニュージーランドの射場から打上げ、高度約575kmで無事に軌道投入され、初交信に成功しました。
翌日16日の早朝には収納型アンテナを展開。そして打上げからほぼ1ヶ月後の2024年1月17日に、ファーストライト(初画像)の取得成功を発表しました。
初交信に成功した時の管制室の様子
その後も順調に調整が進み、2024年2月1日にはQPS研究所の傾斜軌道にある商用機として初めてスポットライトモード(高精細モード)の画像取得にも成功しました。
この傾斜軌道では、中緯度帯の世界の大都市圏の観測頻度がアマテルシリーズ(太陽同期軌道)よりも多くなるため、ニーズの高いエリアの観測にさらに活躍していく見込みです。
2024年4月に打上げ
QPS-SAR7号機「ツクヨミ-Ⅱ」
傾斜軌道への小型衛星投入を目的とするスペースX社の新たなライドシェアサービス「Bandwagon」の初回ミッションで打上げたQPS-SAR7号機は、5号機と同じツクヨミの愛称で、「ツクヨミ-Ⅱ」となりました。
「ツクヨミ-Ⅱ」は2024年4月8日 8:16a.m.(日本時間)にケネディ宇宙センターの発射場、LC-39Aから打上げられたFalcon9によって、10時2分(日本時間)に予定されていた軌道に投入され、その1時間後には初交信を行い、同日深夜に収納型アンテナの展開を成功しました。
初交信に成功したときの管制室の様子
2024年5月23日にはスポットライトモード(高精細モード)の画像取得に成功。商用機としては3機目となり、安定的な初期運用の手法を確立しつつ、衛星コンステレーションと提供サービスの拡充に向けて順調に進捗しています。
2024年8月に打上げ
QPS-SAR8号機「アマテル-Ⅳ」
QPS-SAR8号機「アマテル-Ⅳ」は、 2024年8月17日3:56a.m.に米国カリフォルニア州ヴァンデンバーグ宇宙軍基地の発射場Space Launch Complex 4(SLC-4)から打ち上げられたスペースX社Falcon9「Transporter-11」ミッションによって6:32a.m.に太陽同期軌道へ投入されました。
その約2時間後、初交信に成功。同日の夜までにアンテナの展開も完了し、順調に初期運用をスタートさせました。
初交信に成功したときの管制室の様子
2024年9月20日にはファーストライトとして、ストリップマップ(通常モード)とスポットライトモード(高精細モード)を同時に公開。
これまではストリップマップの後に1週間ほどかけて調整をし、スポットライト画像を公開していましたが、8号機に関してはこれまでの知見と経験から、同時に公開することとなりました。
未来を牽引するアイデア、宇宙産業を躍進させる発明の数々
Technology
小型SAR衛星を実現するQPS研究所の技術力・開発力
小型衛星
小型衛星の開発・設計・製造・打ち上げまでを担える企業は日本でも少なく、QPS研究所の設計・開発能力、QPS研究所のもつ宇宙機器製造に長けた九州地場企業のネットワークがもたらす高い製造技術に対して非常に高い評価を受けております。
100kg級小型衛星用大型・超軽量アンテナ
直径3.6m、質量10kgの大型、超軽量展開型パラボラアンテナ。海外宇宙機関や国内の大学、世界最大手の宇宙産業企業より取引ならびに開発の打診を頂いております。また、国内外の投資家からもその技術と高い利用可能性に強い関心を持たれています。
デブリセンサー
宇宙を飛んでいるゴミ(スペースデブリ)を計測するための装置です。宇宙機関やベンチャーのデブリ観測で使用されているデブリセンサーの仕組みを弊社が最初に開発しました。
デブリの分布を検出することができるので、今後大きな市場の伸びが見込まれているデブリ対策、デブリ減少において多くの利用が期待されています。
※株式会社IHIと共同開発(特許取得済)
非火薬式衛星分離機構
衛星分離機構とはロケットと衛星を切り離す装置になります。非火薬式にすることで、従来の火薬式の衛星分離機構に比べ衝撃レベルも数分の一に低減され、衛星メーカーならびに衛星の運用者にとっては、衛星の必要とする耐久性を緩和できる可能性がある点で大きなメリットがあります。
また、特に試験用途などでも火薬式と違い都度破壊されるものではないため、再利用可能な点でも画期的な製品となります。
世界最大手の宇宙産業企業を中心に宇宙関連企業の方々に取引の興味を持たれております。
※株式会社中島田鉄工所と共同開発
導電性テザー
誘導起電力を利用して電流を流し、その電流と地磁場との干渉で発生するローレンツ力で高度を上下できる紐のような装置です。
2017年1月28日にJAXAにより国際宇宙ステーションから分離した補給機「こうのとり」6号機で、スペースデブリ除去システム構築の最初のステップとして、導電性を持つ「テザー」の実証実験が実施されたことでも知られています。
九州大学での早い時期より蓄積されたテザー衛星研究の知見を活かし、弊社はJAXAの委託を受けて、導電性テザー実証実験用衛星のシステム設計や実験装置用制御装置の開発を行いました。
軌道離脱用展開セイル
小型衛星用のデブリ化防止機器。他のデブリ化防止のための製品は基本的に使い切りである(一度使用すると中止したり、再使用することができない)のに対し、弊社の軌道離脱用展開セイルは展開、収縮を自由にできるため、再利用・再調整できる点で差別化がはかれています。
※菱計装株式会社と共同開発
【私の感想】
宇宙から地上を撮影するだけなら競合他社が多数存在すると思います。現在「リアルタイム」方式にアドバンテージがあるとしても、技術の日進月歩で先を越されることもあるでしょう。しかし特許を取得している技術もあるようなので研究開発型の企業として将来性を感じます。
まだまだ上場してまもない企業なので、財務状態が安定するかどうかは未知数です。株式投資先としても時価総額が小さいので株価のボラティリティーも高い事でしょう。安心して投資する対象ではないようです。
公式ホームページは「宇宙」一色で構成されており、まさに100%宇宙関連業種(専業)です。そこに記載されている「ビジョン」を読んでいるだけでもわくわくします。将来が楽しみです。