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秋に絶対読みたい本3選

こんばんは。
あなたに届けたい本を紹介するりぃです。

秋と言えば、芸術の秋。読書の秋。
このどちらも満たす作品と言えば、原田マハさんのアート作品ですよね!

芸術に何の造詣もないわたしだけど、大丈夫かな…と心配しているそこのあなた!
心配ご無用です!
あっという間にマハさんのアート作品の魔法にかかり夢中になりますよ♪

今まで読んだ原田マハさんのアート作品の中でも特におススメは3作品を紹介したいと思います!

楽園のカンヴァス

アートを理解する、ということは、
この世界を理解する、ということ。
アートを愛する、ということは、
この世界を愛する、ということ。

楽園のカンヴァス

史実の裏に隠されたルソーの人生。
作品が描かれた背景や想い。
史実とフィクションが見事に融合していて、ストーリーを受取り手が想像して想いを巡らせることができるところにロマンが溢れています。

ティムと織絵は、絵画作品の真贋を判定するライバル同士で、その作品を巡っていろんな人の思惑が絡み合います。
一体どう決着するのだろう、と最後までハラハラドキドキが止まりません。

初めはライバル同士だった二人が、ルソーへの愛と情熱でお互いを分かち合い、信頼を深めていく感じもたまりませんでした。

たゆたえども沈まず

あなたは舟になって、嵐が過ぎるのを待てばいい。
たゆたえども、決して沈まずに。

たゆたえども沈まず

まるでタイムスリップして、フィンセント(ゴッホ)や、弟のテオ、パリで奮闘する画商の忠正や重吉に会ったような気がしました。
ゴッホが無我夢中にカンヴァスに向きって作品を描いている姿がありありと目に浮かび、感情があふれ出す強い光を放った作品を観たような錯覚を起こしました。

ゴッホの絵が生きているうちに正当に評価されていたなら…そう思わずにはいられない苦しさがありました。
ゴッホとテオの数奇な運命に想いを馳せて、作品に入り込みすぎて読み終わった後はしばしボーっとしてしまいました。

ゴッホとテオの兄弟の儚くも強い兄弟愛もさることながら、フランスという異国の地で画商として奮闘する日本人の忠正と重吉の存在も光っていました。

ゴッホは浮世絵や日本美術に造詣が深かったという事実も知りませんでした。

最後まで読んだあと、また最初に戻って読むとまたグッときます。

暗幕のゲルニカ

芸術は、飾りではない。敵に立ち向かうための武器なのだ。
私は、闘う。断固、闘う。
この世界から戦争がなくなるその日まで、戦争そのものと。この絵筆一本、一枚の絵で。

暗幕のゲルニカ

ゲルニカが描かれた時代背景やピカソが絵に込めた想いに胸がぎゅっと締め付けられ、熱くなりました。

ピカソの絵を必死に守ろうと奮闘するピカソの愛人であるドラ・マールと、現代に生きるキュレーター(美術館等の展示会の企画・管理をする仕事)の瑤子。

この二人の女性が芯があって本当に魅力的に描かれています。

反戦を掲げて描かれたはずのゲルニカが、やがてその所有権を巡って新たな争いを生んでしまうもどかしさ、瑤子がその大きな負の流れに巻き込まれていく展開にハラハラドキドキ。

ピカソがドイツ武官に向かって放った一言やラストシーンに痺れました。

マハさんの手にかかると、どうして縁遠かった芸術がこんなに身近に感じられるのだろう。
本当にマハさんこそ言葉と物語を生み出す天才だと思います。

読書の秋、芸術の秋にマハさんの作品を読んでみませんか?

では、また。


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