4・『猫と不条理』

4・『猫と不条理』

猫はどう考えても、確かに変わってはいる。それとも、こちらが変わっているのか。分からないが、夜道における、その挙動不審というものは、実に変わっている。

しかし、変わっていると言えば、動物とは変わった生き物で、その範疇に猫も入るだろう。その意識を捉えようとしても、捉えられないのが、猫なのである。

実に、猫はその本質を見せない。そしてまた、隠蔽している。そうであるから、猫とは本当に、理解しがたいものだが、それは、異なる動物だから、当たり前だろう。今日も猫は、夜道を行ったり来たりである。

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