2・『猫と不条理』
2・『猫と不条理』
㈠
猫はやはり、夜道が似合う。今迄、夜の散歩と言えば、昔は良く猫と遭遇したものだ。どうも、こちらが会いに行っているのか、向こうが待って居るのか、分からなくなるが。
㈡
それにしても、猫は、本当に自由な動物だと思う。しかし、こちらを静止させる力量を持っていて、何故か、遭遇すると、こちらも、一瞬は進む足を止めてしまうものだ。
㈢
そうだと言って、止まっていても、何かが起こる訳じゃない。精神的格闘とでも言えばいいのか、或は、猫がこちらを動かそうとするのか、毎夜、生き別れになるが、また次の夜になると、猫は道に居るのだ。
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