通信制高校に通った話
こんにちは。
私は高校時代、2年間半ほど通信制高校に通っていました。当時はまだ通信制高校って世の中で地位を確立していないというか、選択肢としてあまり入っていないイメージだったのですが、最近は通信制に入学する人もやや増えてきたのかなと思います。
通った感想や大学受験、就活のときに感じたことなど、少しでも誰かのお役に立ったらいいなぁと思います。
私は16歳くらいのとき、不安障害が悪化して毎日学校に通えなくなりました。通えなくなる、というより「行きたくない」という感じで毎日保健室に登校していました。他に複雑な理由も色々ありますが、やはり思春期の不安障害の突然の悪化は大きかったです。
全日制の頃は4月から保健室登校をしていました。
一貫校で受験はしておらず、先生たちは「保健室登校でも全然大丈夫なので来てください!」といった反応で当時は親も安心していました。
しかし勿論そんなわけがなく、単位が足りなかったことに気づいたのはもう少し後です。
夏休みに入る前、同じ保健室登校をしている同級生とともに先生に呼び出されました。「9月からは気持ちを切り替えて授業に出ないと単位が足りない」とのことでした。勿論薄々わかってはいましたが、これまでほとんど授業に出ていない状態から授業に出るのは心の負担がとても大きかったです。
そして、4月のあの発言は、きっと退学させないために言った気休めだったんだな〜と思いました。
先生に背中を押されながら(物理的に押された)教室に入ったあの心理的恐怖は今も思い出したくないです。でも大人になってやっと傷も癒えてきました。
そんなこんなで2カ月ほどで全日制から通信制に転入しました。最初、両親は絶対に通信制高校には行かせなくないと言っていたのですが、当時は凝り固まったイメージがあったのだと思います。最終的に転入させてくれたことに感謝しています。
実際通ってみた感想
①多様性!
普通の学校に比べて、学生は大人しい人がとても多いです。あとは大人の人や、スポーツに専念してるアスリート、海外と行ったり来たりしてる人、一部ギャルみたいな感じでした。でもほとんどが不登校がきっかけで転入してきた人たちでした。まさに多様性でした。年齢も様々なので、あまり深く関わらなくてもいいところがストレスフリーではありした。ただ、転校して1年くらいは授業の度に緊張していました。
②先生が優しい
私の学校がたまたま良かったのかもしれませんが、1番の恩師と言えるような優しい先生が担任でした。それでいて受験に関しては的確なアドバイスをくれ、為になりました。基本的に、不登校を経験した学生が多いところは優しい先生が多いのかなと思います。
③欠席したら埋め合わせができる
私は月1回のスクーリングでしたが、不調で行けなかった時は月に2回登校するなどして埋め合わせしました。授業は毎回学生も教師も違うので、欠席しても出席しても何も気まずくありませんでした。
④授業内容が簡単(すぎる)
全日制との内容の差には驚きました。卒業するための学校なので、誰でも単位が取れるようにはなっています。そのため受験をする人は塾に行ったり個人で勉強する必要があります。私は数学が苦手で、全日制の頃は全くついていけなかったので、簡単になってありがたかったです。
大学受験について
①予備校
私は高校2年くらいからグループの予備校に通い始め、私立大学に一般で合格しました。
通信制高校の自分は、予備校に行くのも気まずいというか怖いみたいな思いがあって、最初は親の勧めに反発していました。今となっては本当にありがたいことですが……。でも1クラスの生徒数がそこそこ多い塾はみんな個々に授業を受けるだけですし、授業に出る前に少し緊張するなぁ…くらいの感じでした。
②受験
センターはボロボロだった上、会場が昔の同級生と同じ教室で、精神が崩壊したのは本当に地獄のような思い出です。1日大人数がいる教室に放り込まれ、気まずい思いや恥ずかしい思いや怖いを思いをしながら、良い点数も取れるわけありませんでした。
(どっちにしろセンターや模試は全然できないタイプ)
しかし一般では無事合格したので本当に良かったです。合格したところの試験では、珍しく眠気もなく座席も左端奥というナイスな条件だったので、余計なストレスもありませんでした。
大学入学直後は、自分が大学でやっていけるか人間関係の面で不安がありました。しかし、完全では無いですが、大学4年間のうちにほとんど不安障害を克服できました。これはまた別の記事にしようと思いますが、結論から言うと大学生活で不安障害は克服しやすいと思います。
就活について
以前少し就活については記事にしましたが、就活で高校について聞かれることはたまにありました。
卒業高校から履歴書の学歴を書くことが一般的だし、たまに中学卒業からという指定がある履歴書もありました。まぁ大体の履歴書を高校卒業からにしていました。面倒くさいので。
面接官に何か聞かれたら、「当時は体調を崩していて転入しましたが、在学中に完全に回復しました。通信制高校では自己管理能力を身につけ、大学受験の勉強にもコツコツと励みました」などと語っていました。
大体こんな感じですかね。
体感、新卒の就活以降で高校について聞かれることはほぼ無いと思います。
社会人になってからは、せいぜい聞かれても大学のことくらいで。
時間が解決することだと思いますが、
コンプレックスに押しつぶされそうな時期もありました。
同い年の人たちが充実してるのに、私は家でひとり過ごしている不安感みたいなもの。
でも卒業できれば経歴は同じです。
そして通信制ゆえに自由時間も多く、高校時代は1人で映画館や図書館に通うことができました。
今は自由度がもっと高くなっていると思うので、精神がまいるほど全日制に頑なに通う必要もないのだと実感しています。
学費も全日制に比べたら大抵のところが安いですし。
通信制に通うことに迷っているのが親でも本人でも、無駄な時間を過ごすよりはさっぱり転校したほうが何倍もいいと思います。ただ、転校してからの精神の保ち方は別に必要になるのかなぁと思います。
以上が通信制を卒業した私の感想、体験でした。
それでは。
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