ローテク子育て
スマホ脳という本が売れたり、これまでもスティーブ・ジョブズやビル・ゲイツは子どものデジタルメディアの使用を制限していた等のエピソードが度々メディアで取り上げられることがあった。
子育てをしてみての実感は、そうした著名人の裏付けをなしにしても、子どもにとってのスマホやゲームの影響の大きさであり、「でももうスマホも手放す生活なんて考えられないから、しょうがないよね。みんな持ってるし」みたいな諦めの選択肢しかないようなマジョリティの声、あるいは教育の方向がそうであるように、ちゃんとデジタル機器を使いこなせる次世代の人を育成しようみたいな風潮、その圧倒的多数の存在であり、
ちょっと待って
とは言えない流れがある。
でも、本当に子どもにとって、
特に未就学児や低学年の子にとって、
それがいいことだと思ってる?
と聞けば、
口ごもる親も多いだろう。
そんなもん
手放せばいいのに
とは簡単には言えない状況だけど、
だって、画面見ちゃえば
その子はその子でなくなったかのように
画面にくらいつき、
そこから目が離せず、
大好きなはずのパパママからの声掛けだって
耳に入らない
体を動かして、できることが増えてく喜び
を知っているはずの小さな子が
そんな喜びがちっぽけであるかのように
目の前の画面を指先だけ動かして
刺激を享受している
それでいいのか?
親はその場だけの楽さを
優先していないか
たしかに静かになるしね
ぐずらないしね
親にだって自分の時間を過ごす権利あるしね
家事だって山積みで
こうでもしなきゃやってられないよ
って
そうなるのもわかる。
めちゃくちゃわかる。
でも子育てをしてみての実感。
手放すべきだ。
100じゃなくていい。
でも80は手放すべきだと思う。
子どもが小さい頃は
ものを与えてる方が楽かもしれない。
でもその先はどうだろう
子どもは10代を迎え、20代を迎え社会に出て、
30、40と今の自分たちの歳まであっという間に
辿り着く。
擬似的な体験では
本当の意味での生きてくチカラが
育ちにくい
自分の体を動かし、
人とリアルなやりとりを通して
人は強くなっていく
面倒くさいからこそ
煩わしいやりとりやしがらみも
あるからこそ
強くなっていく
でもどうやって手放す?
みんな持ってるし
うちの子だけ、は無理だしかわいそう
そこが大きなネックだろう
日本にはまだあまりローテク育児連盟的なものはないのかもしれないが、海外ではそうした動きが盛んにあるという。
みんなでやればこわくない
ということなのだと思う
そういうつながりを作っていけば
いいのだと思う
我が家の場合は、シュタイナー教育を選択することで、自動的にデジタルから遠ざかる生活をしている人たちの中に見を置くことができた。
日本では残念ながらシュタイナー系の集まりくらいしか、ローテクを推奨し実践しているところを知らない。
でももう少し小さな単位で実践している人はいると思うし、仲間うちで少しずつ始めることはできるかもしれない。
デジタルに頼らず子育てをすることは
とても手のかかることのよう。
特に核家族、ワンオペだったら
どうしろっていうの
っていう気持ちにもなる。
だから解決しなきゃいけない課題は
他にはたくさんあるとは思う
でも時間は戻らない
子どもが近くにいてくれる時期は
案外短くて、あっという間に大きくなる
離れていってしまえばもう元には戻れない。
そして何より
ローテク子育てをすることで得られる
子どもとの濃密な時間や
子どもとの信頼関係は
親にとってもこの先大きな宝物になる。
このマイノリティの声が、
少しでも、一人でも届いたらいいな☆
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