高校デビュー
高校では陸上部に入るつもりはあまりなかった。
練習する環境が、
中学より整っていなかったり、
中学の時に既にこれでは上まで行けないと
諦めていた。
サッカーをのんびり3年間して
県内の大学に進学するのかな~と
思っていた。
入学して1週間経ち、体験入部の期間に入った。
休み時間に廊下を歩いていると前から歩いてくる厳つい先生がいた。
「おい、お前デカいな、
今日ボート部の体験入部があるから来い
バスで送迎する」
これが顧問との初めての出会い。
地元の高校ボート部が日本一を
何度も取っていることは
この高校に入るまで全く知らなかった。
練習風景を見たり、練習器具を教えてもらい、
体験したり。
家に帰って、家族に話した。
やはりボート部は強いらしい。
顧問の先生もすごい人らしい。
いい大学に行けるらしい。
小学、中学まで県優勝を経験したので
少なからずプライドはあった。
3年間のんびり過ごすよりは、
強豪で日本一を経験したいと思った。
ボート部に入部を決める。
毎日生きるのに大変な高校生活になるとは
この時はまだ何も知らない。