肺がん検診はどうすれば良いのか?
前回の大腸癌にひきつづき、肺がん検診はどう受ければ良いのか、考えてみました。肺がんには大きく分けると、喫煙者におきるがん、非喫煙者におきるがんがあります。前者の代表は扁平上皮癌、小細胞癌で、後者の代表は腺癌です。
検査方法は喀痰細胞診と胸部X線写真
痰に含まれる異常な細胞をチェックするのが喀痰細胞診で、これは扁平上皮癌という喫煙に由来する肺がんの検査。細胞ががん化すると、細胞の大きさや、細胞の中にある核(遺伝情報の入っている部分)の形や大きさが変わるから、それを見つける検査です。
胸部X線写真は、レントゲンとも呼ばれ、多くの皆さんが経験していると思います。肺はスポンジのように小さな小部屋で出来ていて、そのほとんどが空気で占められているので、X線をよく透過するのです。反対に、水はX線の透過率が低いです。肺炎では、そのスポンジの小部屋に膿(=水が多い)が溜まり、その部分はX線の透過性が落ち、異常な影として見えるようになります。同様に、肺がんではがん細胞が増えて塊(=水が多い)ができると、その部分のX線の透過性が落ち、異常な影として見えるようになります。そのほか、リンパ節が大きく腫れていたり、肺の周りに水が貯まるなど正常像と異なる形を観察することで、何らかの病気を疑うことになります。
X線検査は肺がん診断の入り口
肺がんによって生じる異常は様々です。X線写真は、あくまでスクリーニング(正常でないものをザッと引っかける検査)で、異常のあった人はCT(=X線を使って体を輪切りにしたよう撮影する)検査で、より精密に検査します。最終的には、感染症を疑うのであれば病原体を、がんなどを疑うのであれば、その組織の一部を採取して顕微鏡で観察して診断をつけます。
そのために気管支鏡(口から挿入して、気管支の中を観察する内視鏡)で検査したり、CTで針の方向を確認しながら、体外から肺に針を刺して病巣部の細胞を採取する検査(CTガイド下肺生検)をおこないます。
気管支鏡の検査では、病巣のある区域の気管支を水で洗い、その水を回収して細胞の数をカウントしたり、培養やPCR検査で病原体を見つけます。
ただしX線検査では見つけにくい肺がんがある→ならCTでしょ
X線検査では、心臓の陰に隠れたがんは見つけにくいなどの弱点がある。そこで、CTで肺がん検診をしたらどうか?というアイデアが出てきた。心臓の裏にあっても輪切りにすれば見えるし、X線写真で見えないような小さな淡い影も写るから良さそう。
CTによる肺がん検診のデメリット
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久住英二は何を考えているのか?
内科医で、感染症に詳しいと言いながら、頭痛だの加湿器だの、いろんな事を解説している。久住の頭の中はどうなっているのか?月に4〜6回ほど更新…
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